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美少女女子中学生3人がシュールな笑いを繰り広げる「あそびあそばせ」の第1巻を紹介します。作者の涼川りん先生の前作は「りとる・けいおす」という小学生の女の子3人が登場するシュールギャグ漫画でしたが、雑誌が廃刊になってしまったために、人気があったにも関わらず3巻で打ち切られてしまいました。

雑誌を移っての新作がこの「あそびあそばせ」なのですが、以前の持ち味はそのままによりギャグのキレが鋭くなっています。萌え漫画としてどうかなのですが、ギャグ調な絵が多いもののリアル調で描かれる部分はきっちり美少女で萌えるように描かれています。

個人的には「ヒナまつり」以来のこのジャンルでの一押しですね。笑いも萌えもどっちもいけるって、四番でサードみたいなものじゃないですか。この漫画は次に来ちゃいますね。ラ○キではありませんが、勝手ながらに保障しますよ。

あらすじ

中学二年生の野村香純は教室で二人の女子が「あっちむいてほい」をしているところに居合わせる。その二人とは親が外国人のオリヴィアと、ちょっとバカっぽい本田華子だった。ひょんなことから香澄はオリヴィアとあっちむいてほいの勝負をすることになる。

香純はテストで2点をとるほど英語が苦手だったため、オリヴィアに英語を教えてくれるようお願いする。オリヴィアは親が外国人だけど日本生まれ日本育ちのため全然英語を話すことができないが、流れで香純に英語を教えるはめになってしまう。

三人は「遊び人研究会」という部活動を作り、放課後に一緒に遊ぶようになる。かわいい美少女三人の萌えと、少しブラックでシュールなギャグが混じり合った、電撃・きらら系の萌えとは一線を画す新感覚萌え漫画ここに誕生!

感想

美少女中学生三人組を超絶画力で描くシュールギャグここに誕生!

萌え要素があってギャグのセンスが凄い漫画というと、「苺ましまろ」「ヒナまつり」などを思い浮かぶぐらいであんまり数をあげることはできません。「あそびあそばせ」はその系譜に連なる萌えてシュールに笑える漫画なんです。主要登場人物が女子高生3人組で男キャラは先生とかしか出てこないので、きらら系の「女の子だけのユートピアな世界」が描かれているのかというとそんなことはありません。あれ系の漫画のキャラほどには3人の心はきれいではないのですよね。

「苺ましまろ」は美少女達がダウンタウンっぽいネタをやるというところが衝撃でしたが、「こいつら美少女の皮被ったおっさんやんけ」感がありました。「あそびあそばせ」はシュールギャグメインなのですが、女の子がしっかりと女の子として描かれているのがいいですね。表面的に仲良くするとか、ちょっとしたことで嫉妬するだとか女の子の生々しい感情を描きながらもかわいくて笑える仕上がりになっているのです。こういうのって本当に他の漫画では少ないんですよね。

読んでいて楽しいのは、コロコロと変わる女の子達の絵柄です。ギャグ調な絵柄とリアル調な絵柄を使い分けて上手く落差を表現しています。ギャグ調な絵柄では極端に不細工というか顔芸的な描き方をしています。で、ここぞという時に超かわいく描かれるのです。ギャグのネタですが、結構一撃にかけてきます。アンジャッシュ系のようなまわりくどいことはあまりせずに、ストレートにぶち込んできます。シュチュエーションギャグと一撃ギャグの奇跡の混交と言った感じでしょうか。

バランスのとれた?美少女中学生三人組

野村香純は眼鏡でクールな感じで巨乳の女の子です。小さい頃に姉とよくゲームをして負けて、罰ゲームで使い走りにされていたことが原因で遊びが嫌いになっていた、という設定があります。この娘の冷たい見下したような表情がいいのですよね。「あそびあそばせ」ではタイトル通りさまざまなゲームが登場して遊ばれていくのですが、香純はガチ系です。ただ英語が大の苦手でテストで2点や1点を連発しています。勉強はあまりできないけど、根は真面目で賢い感じの女の子です。

本田華子は馬鹿担当でしょうか。ソフトテニス部に入っていて全国も夢ではない実力を持ちながら、自分がリア充になれないのを知った途端に辞めてしまうような子です。とにかくリア充に憧れを抱きながら、同時に殺意を抱いている女の子です。香純の巨乳にも殺意を抱いています。馬鹿だけどずぅずぅしくて悪意がある――こう書いてしまうと最悪な感じですが、どこか憎めないキャラクターなのです。馬鹿なのに勉強が出来て異常に行動力があるのでお話を動かしてくれる女の子ですね。「実はお嬢様」設定も垣間見えるのですが、この設定が本格的に使われるのは2巻以降みたいです。

そして、表紙にもなっている外国人の女の子がオリヴィアです。表紙とか涼川先生の本気作画バージョンは超かわいいですよね。女の子達がきゃっきゃうふふしているだけの漫画だと勘違いして買ってしまう人がたくさんいそうです。オリヴィアは親が外国人だけれど、生まれも育ちも日本で英語がまるで話せません。エセ外国人?と言った感じでしょうか。第1話ではドSで非常識キャラっぽく描かれているのですが、本田華子が馬鹿過ぎたので常識人ポジションに収まっています。ルックス的にはかわいく描かれている率が高いですね。というかかわい過ぎて、キャラデザ的に僕の推しキャラです。

前作「りとるけいおす」との比較と進化

涼川りん先生の前作「りとる・けいおす」と「あそびあそばせ」はよく似ています。「りとる・けいおす」の小学生3人組を中学生3人組にした――というのが「あそびあそばせ」なのだと思います。前作が面白かったので雑誌が替わった際も同じ路線を求められたのでしょう。前作のあきちゃんの馬鹿さ加減は本作の本田華子に引き継がれていますし、クールビューティ―なうきっぺは野村香澄が重なります。残る一人ゆーちゃんがオリヴィアということになるのですが、ここは少しキャラを濃くしてきましたね。とは言え常識人という共通点はありそうです。

舞台を小学校から中学校に上げたことで、使えるネタの幅も広がっています。知的?な感じのネタも多くて、前作ではうきっぺを知的なキャラにして捻じ込んでいましたが少し無理があるところもありました。そしてギャグのヒット率ですが、僕的には「りとる・けいおす」はギャグの7割ぐらいが笑える感じで、「あそびあそばせ」は9割ぐらい笑える感じでしたね。ギャグの一撃の強さは「りとる・けいおす」も相当なものだったので比較しにくいですが、安定率は上がっています。たまにシュール過ぎてどう反応していいかわからないネタを飛ばしてくるのも涼川先生の漫画を読む楽しみでもあるのですが。

いくら日本がロリコン大国とは言え、女子小学生より女子中生が好きな人が多いのは確かでしょう。「りとる・けいおす」からの変更は正解だったと思います。萌え漫画には完全に男性向けのものが多いですが、「あそびあそばせ」は男女共に読んで笑える作品ですね。女性に奨めても「センスあるやん」と思われる類の漫画だと思います。エロとかラブコメに頼らないで、しっかりと笑わせにきますからね。萌え漫画の枠を越えて一般受けとかしちゃうんじゃないかと期待しています。うん、ブレークしますよ、この作品は。

まとめ

ギャグ漫画ってストーリーのことはあまり語りにくいのですよね。そこで、僕的にツボに入った「あそびあそばせ」1巻のネタベスト4をランキングしてみたいと思います。第4位:オリヴィアの相撲観「上半身裸だから男バージョンだけ放送してると思ってた」「女の子は楽園みたいな場所で上半身裸で相撲とってるのかと思ってた…」(第11話)。オリヴィアの相撲への勘違いが秀逸でした。第3位:「ケアレスミスで25点?」(第6話)。いや、ケアレスミスで25点はないでしょう……。

第2位:「殴られた感じになっちゃった」「2発殴られた感じになっちゃった」(第7話)たたみ掛けられて、つい吹き出してしまいました。第1位:先生の分析「舐めてみたけどただの水っぽくない?」(第5話)「りとる・けいおす」の時に出ていた男の先生と同じキャラデザの先生とのやりとりでした。「それ…オリヴィアのおしっこじゃないです…」「ただの水です…」に対してどことなくがっかりした先生の表情がいいですね。終始真顔で笑わせにきています。

次回予告では生徒会長がナイフを舐めて「あそ研潰すためならなぁ…血の100ccや200cc流れても構わんのや」と言っていますが、嘘予告なのか本当の予告なのかわかりません。「あそびあそばせ」だったらこんな展開になってもおかしいとは思わないですからね。オリヴィアちゃんのかわいさと、華子の馬鹿さが描かれていればどんな展開になっても構いません。一回読んだら終わりではなく、何度でも楽しめる漫画なので舐めるようにして2週目、3週目を読んでいます。初見ではギャグ強めで萌え度は低いかなと思っていましたが、重度のキャラ萌えに陥りつつあります。オリヴィア……萌えだ。超おすすめの作品です。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

記事担当:カオス

主に青年誌のラブコメ・エロコメを好む30代男子。「変女」推し。

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