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今回は「あまんちゅ!」の9巻の感想です。天野こずえ先生が描くダイビングと日常がテーマのこの作品、この9巻には第49話から第55話までの計7話が収録されています。8巻までは6話収録でしたので今回は1話分多く収録されていますね。

さて、気になる9巻の内容ですが主に火鳥先生が主役と言っていい内容になっています。7巻で出てきた愛の担任の先生と火鳥先生、それに愛が中心となっている話が多く今回は光や双葉は控えめな登場といった感じですね。

ちなみに作中の季節はまだまだ冬で雪が積もってくるくらいに寒い中でのお話になっています。また冬のきれいな海が舞台のダイビングのお話も収録されていて静かだけどきれいな海のダイビングが描かれています。またあまりメインで出てないとは言え光と双葉の話もしっかりあるので安心を。

あらすじ

冬の寒空に雪も降ってきてまさに季節は冬真っ只中、火鳥先生は冬はあまり得意ではないようです。ひょんなことから愛の担任の永遠野先生と飲みに行くことに、なんだか元気のない永遠野先生を心配していた火鳥先生ですが話は思わぬ展開になっていきます。

一方光は冬が誕生日。みんなでお祝いと楽しみにしていた光ですが、なんと誕生日当日に風邪を引いてしまいました。一人寂しくネている光ですが、その頃双葉はダイビング部を代表して御見舞にいくことに、途中こころと出会い一緒にお見舞いに行くことにするのでした。

更に別の日、3月1日は高校の卒業式、愛は教室から卒業生を見ながら来年は自分も卒業と思いを巡らせます。そんな中ふと外を見ていると文化祭で出会った謎の少年ピーターを発見するのです。急いで追いかける愛でしたがなんだか不思議な空間へ足を踏み入れてしまいます。

感想

火鳥先生と二宮愛の不思議なお話

今回はダイビング要素は控えめで、火鳥先生と愛がメインのお話が9巻全体のメインのお話といえます。まず最初の第49話「あったか注意報」は火鳥先生と愛の担任の永遠野先生が飲みに行くと行ったお話です。永遠野先生は7巻で文化祭の時から出てきていますが名前が出てきたのは今回が初めてでしたね。なんだかんだ今までは名前無しで愛からは担任と呼ばれていたので新鮮です。生徒が出てこない教師だけでの話というのも非常に珍しかったです。

そして今回の9巻でメインとなるのは何と言ってもピーターの話でしょう。文化祭の時に出てきたピーターが卒業式の今回また登場するのですが、以前文化祭の時に火鳥先生が会ったことがあると言っていたのが今回わかります。愛はピーターを追っているうちにまるで夢の中のような不思議な場所に迷い込みます。そこで同じ制服を来た少女と出会うのですが、それは若いけれど確かに火鳥先生だったのです。この不思議な空間で一体何が怒るのでしょうか。

今回この卒業式からのピーターと火鳥先生と愛のを中心にした話は第52話の「迷い人」から第55話の「ピーターパンの期間」まで4話続けてのお話になっています今までで一番長い続き物かもしれません。しかしこの話でピーターに冠する話は完全に結末まで描かれています。火鳥先生が中心と言っていいこの話は読み終わってとてもすg菅しい気分に慣れました。そういえば今回7話収録なのはちょうどピーターの話が終わるまで収録させるためだったのでしょうか。

今回は光と双葉の橋が少ないのが残念

9巻はピーターと火鳥先生と愛の話がガッツリと収録されているため、光と双葉の話が殆どないのが残念です。特に光の話は8巻で色々と新しいことが出てきたので今回少ないのは寂しいですね。とは言えチョロットですが今回も光の家族が出てきます。そういえば今回は光の家族全員と双葉が出会ったりもしていましたが、差それがちゃんと描写されたのは今回が初めてかもしれませんね。また、基本双葉がメインで話が進むので光は本当に少ない出番でした。

しかしよく考えてば8巻でたっぷりメインで話が描かれたゆえに今回光の出番は少なくなってしまったのかもしれませんね。とはいえ双葉もメインの話があるとは言えやはり少なく2話しかまともには出てきません。一応ちょろっと出てくるくらいなら他の話にも出てくるのですが。光と双葉の話は第50話「HAPPY STAR」と第51話「ボートダイビング」の2つですが短いとはいえとても面白い話ですのでおすすめです。やはりこういった話をもっと読みたいとも思ってしまいますね。

またもう一つ、こちらは好き嫌いが分かれそうという意味でですが、ピーター関連の話は基本ファンタジー要素が多いため人によって好みが分かれそうですね。今回はメインが火鳥先生ということもあり天野先生の「浪漫倶楽部」を思い出させる内容でした。とはいえ浪漫倶楽部を同じ世界観なのかパラレルなのかは読者の想像に任せるといったところでしょうか、古いファンにも嬉しい内容ですが、あまんちゅ!とは世界観が結構変わるのでそこは好みが分かれそうです。

ボートダイビングで双葉に新たな目標が

今回も8巻から続き冬が舞台ですが、1話だけ海でのダイビングのお話があります。それは第51話の「ボートダイビング」です。最初のドライスーツでのダイビングで失敗をしてしまった双葉ですが、今はもう普通に潜れる模様で今回は船の上からのダイビングに挑戦です。陸地からとは違い最初から深めのところに潜るボートダイビングで冬の静かな澄んだ海へと潜ります。海中に居るときの絵を見ても静かな海の様子がよく描かれとても綺麗でした。

そんな中きれいな海を堪能していく双葉ですが、オープンウォーターダイバーの資格では推進18メートルまでしか潜れません。それでもその範囲でダイビングを楽しむ双葉でしたが、船に上がった双葉はもう一つ上の資格であるアドバンスの資格習得を目指すことを宣言します。ダイビング部のみんなともっと深くまで泳ぎたいと思い新たな目標を立てた双葉の今後が楽しみになりますね。ちなみに愛が船に弱く船酔いで大変なことになっています。

この話では双葉の成長も去ることながらダイビングの様子がとてもきれいに描かれているのも注目ポイントでしょう。ゆったりと泳ぐ双葉と並走するように泳ぐウミガメや澄んだ海中に降る光の柱など、冬の海ならではの透明度の高さが見ていてはっきりわかるようなきれいな描写が多いです。また下から界面を見上げるような構図は上から来る光の揺らめきもあってとても幻想的な雰囲気となっており、それだけでもぜひ読んでほしいと思いました。

まとめ

今回は今まで違い7話収録だったり、1巻を通してのメインが火鳥先生だったりと今までのあまんちゅ!とは少し違った構成になっていたのが印象的でした。特にピーターの話はまとめて一気に話が進んでいくので1話完結に近く全体でゆっくり進むあまんちゅ!の中ではかなり珍しい話の進み方でした。しかしその御蔭で結末まで一気に読めて、とても感動的な良い話になっているのが読んでいていいなとも思いました。たまにはこういうのもありだと思います。

また、ピーターの話に関しては結構前から伏線が張ってあったように思います。当時はわからなかったものの今読み返すと、なるほどと思えることが結構ありました。なかなか驚きの結末になっているのでぜひ読んで確かめてください。そしてこの話の特徴として大人の先生が主役というのも珍しいですね、基本的に生徒が主役で大人は見守るような形が多いので、こういう話で周りの世界が広がるのも作品の深みがまして行くのは良いと思います。

そして意外と重要に思うのがボートダイビングでの双葉の決意、最近すっかりダイビングにも慣れて前向きになってきた双葉が新たな目標を決めたお話です。まだまだ他のダイビング部員に比べてダイビング経験の浅い双葉ですが、ますますダイビングの楽しさにハマっていっているのがよく伝わります。今回はあまり双葉の話は出てきませんでしたが、また新たな資格習得に向けて頑張る双葉の姿が今から楽しみになりますね。そんなこんなで9巻の感想は終わりです。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8

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