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『あそびあそばせ』は2015年よりヤングアニマルdensiにて連載が始まり、現在はヤングアニマル本編で連載されている、涼川りんによるギャグ漫画です。タイトルにもある通りこの作品は、”美少女×お遊戯”がテーマになっています。

表紙はとても可愛らしい女の子。本編も表紙同様、圧倒的作画クオリティで描かれる可愛らしい美少女たち、が繰り広げるシュールギャグとなっています。ほんわかゆるふわのギャグを想像していると度肝を抜かれるかもしれません。

というのもギャグが強烈で、そんなことしちゃっていいの!?というほどなのです。軽い気持ちで読み進めると、一話から置き去りになってしまうことうけあい。とにかく可愛らしい美少女がてんやわんやしてくれる作品です。

あらすじ

舞台はとある女子校。美少女たちが”遊び人研究部”を立ち上げて、様々な遊びを繰り広げながら日々を過ごしていく…というもの。この説明だけ読むと、一見ほんわかふわふわした日常モノかな?と思われるかもしれません。

しかし実際には個性のある登場キャラクターたちがキレキレのギャグを繰り広げる、コメディ漫画となっています。作者の涼川りんならではものすごい独特なキャラクターどうしの掛け合いは読んでいて非常にくせになります。

主要キャラクターは三人。金髪の美少女・転校生のオリヴィア(日本生まれの日本育ち)。メガネクールでショートカット、一見真面目な趣のある香純。そして、とにかく明るい性格をしたおさげ髪の女の子、実はとにかくハイスペックな華子。彼女たちがドタバタと日常を過ごしていくのです。

感想

圧倒的画力と独特のシュールギャグ

この作品の魅力のひとつに、生き生きとした魅力的なキャラクターが挙げられます。どのキャラクターもとても魅力的で、好きになってしまいます。それって、漫画を読んでいく上でとても大事なことですよね。例えば、先程も述べた三人の主要キャラクターは三人とも個性がぶっ飛んでいて、一人一人はっきりとキャラ立ちしています。ある日転校してきた、金髪の美少女、オリヴィアは一見海外生まれ…?と思いきや日本生まれの日本育ち。

転校してきたその日、いろいろあって日本語がよくわからないキャラクターを演じてしまったことが災いして、日本語ペラペラなのに日本語をよく知らないいわゆる外国の方みたいな喋り方を矯正されるオリヴィアは、みていてとても滑稽です。けれど見た目はとにかく美少女で、とても可愛らしい。そのギャップがずるい。主要キャラクターのひとり、香純はメガネでクール、そしてショートカット。一見落ち着いている娘なのかな…?と思わせてその実、彼女もとてもぶっ飛んだ個性の持ち主です。力が強い。

そして、最後の主要キャラクター、おさげをした黒髪の美少女、華子。彼女は一見他の二人に比べると普通に見えますが、三人のなかでも一番のハイスペック。ソフトテニスでは全国クラスの実力を持ち、学力でも学年トップクラス。しかしそれを鼻にかけることもないのです。……しかし、青春を謳歌している人間を憎んでいるのですが。これら主要キャラクターのオリヴィア・香純・華子、彼女たち三人のテンポの良い掛け合いがキレッキレでとにかく面白く、この作品の最大の見所となっています。

作品を包み込んでいる独特の空気感

この作品を成り立たせているのは作者の繰り出す圧倒的画力による美少女たちでしょうか。作中で登場キャラクターたちが数々の”あそび”に挑戦するのですが、その様子が非常にクオリティの高い作画によって描写されるのです。その分かり易い例でいえば「あっち向いてホイ」をするオリヴィアと華子でしょうか。とても可愛らしく描かれた華子を次のコマで容赦なくひっぱたくオリヴィア。その様子がとても躍動感をもって描かれています。

精緻な絵と崩した絵とデフォルメ絵のコントラストがとてもいいのです。精緻なイラストで描かれる少女たちはとても”美少女”で美しく、また可愛らしいです。崩したタッチのときもとても可愛いかったり、あるいはとてもおもしろかったりするのですが、精緻なタッチの描写と崩したタッチの描写を織り交ぜることで独特の空気感を醸し出しているのです。動きの作画もとてもクオリティが高く、少女たちの遊びが躍動感を持って描かれています。

また、オリヴィア・香純・華子たち遊び人研究部の面々が繰り広げる容赦のないやりとりがとても良いですよね。ほんわかふんわりとした可愛らしい関係を求めていると面食らってしまいます。けれど、この作品のお互いに容赦がなく踏み込んでくるやりとりをみていると、これはこれでとても仲が良いな、と感じられて好きになってきます。三人の関係性がどのように進展していくのか、という観点からも楽しむことができる作品になっていると感じます。

突き抜けている”あそび”の内容

“美少女×お遊戯”というジャンルなので、”あそび”の方もこの作品の魅力的なんですよね。読んでいてうおっと思わされたのは部室(普通の教室)に室内プールを持ち込んで、プール開きを行った回ですね。スクール水着を着用する三人の美少女はとても可愛らしく、素敵です。ただし、室内というギャップはありますが……。小さい室内プールに三人が入っている絵面はなかなか壮観…?であり、癒やされます。プールの中で繰り広げるわちゃわちゃもとても可愛らしく、面白いです。

とても真面目な表情で”ボイン”への呪詛をつぶやく華子は愛おしく、笑けてしまいます。また、普段は髪の毛をおろしているオリヴィアがプールに入るためにお団子にしている姿はとても魅力的で可愛いですね。腋はスパイシーですが。香純はボイン様。華子に凄まじい目で見つめられます。また、この回で出てくる校長先生が面白いキャラしているんですよね。この作品は脇を固めるキャラクターもまた魅力的で、作品世界を彩っているのです。

他の”あそび”で印象的なのは手押し相撲ですね。手押し相撲のルールがわからないオリヴィアに可愛らしい様子でルール説明をしていた華子と香純の二人。しかし、いざ本番に入ると二人の戦いは”本気”の様相を呈してきます。二人の緊迫した押し合い圧し合いが迫力たっぷりの渾身の作画で描かれており、まるでバトル漫画さながらの興奮を得ることが出来ます。その結末は、是非自らの目で確かめてほしい(たいしたことはやってませんが)

まとめ

『あそびあそばせ』は表紙の美少女のオリヴィアが美しく、また”あそびあそばせ”というタイトルの上品な響きに惹かれて購入した作品です。今思うと、見事に釣られたなと実感していますが、とても面白かったので釣ってくれてありがとう、という気持ちでいっぱいです。この上品な表紙とタイトル、そこから全く想像のつかない本編のシュールギャグという構成は、これまでに味わったことのない体験になりました。非常に上手い作りだと思います。

この漫画は個性が際立った登場キャラクターたちの触れ合いと関係性を眺めて癒やされるのもよし、突っ込まれるとにかく面白いシュールギャグでゲラゲラと笑うのもよし、多種多様な楽しみ方が出来ます。そのテンポの良いギャグは緩急がとても激しく、読んでいて飽きることがありません。疲れているときに読むと、めちゃくちゃ笑うことが出来て、元気をもらうことができます。この本を読んで心をリフレッシュ!するのもオススメです。

やっぱりキャラクターが魅力的なのがいいですよね。とくに主要メンバーのオリヴィア、香純、華子の三人はどの娘もとても親しみやすく、好感が持てます。どの娘も一筋縄ではなく、一癖も二癖もあるキャラクターになっています。だからこそ、親しみが持てるのかもしれません。これから登場するキャラクターもがどんな個性を持っているのかにも期待してしまいます。まだまだ続いていく『あそびあそばせ』の世界がどのように発展していくのか、とても楽しみです。

オススメ度
★★★★★★★★★☆ ★9

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