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『のんのんびより』は現在月刊コミックアライブで連載中の人気萌え漫画です。読み切り漫画だった『とことこ』を引き継いだ『のんのんびより』は、田舎に住む少女たちの日常を描いた面白くて読んでいて暖かい気持ちになるのが特徴の漫画です。

『のんのんびより』は高い人気を誇り、アニメ化もされています。2013年の10月から第1期のアニメがスタートして、話題になって知名度が一気にアップして人気に火がつき、2015年の7月から第2期のアニメが始まるほどファンが多い漫画でもあります。

第1巻の表紙は『のんのんびより』のお話の中心メンバーでもある宮内れんげ、一条蛍、越谷夏海、越谷小鞠という4人組が、田舎らしい背景をバックに仲良く学校に登校しているシーンで、『のんのんびより』という漫画をよく表した素晴らしい表紙だと思います。

あらすじ

一条蛍が東京から両親に連れられて引っ越した先は東京とはまったく違う田舎の村だった。その村の学校に転入すると、そこには宮内れんげ、越谷夏海、越谷小鞠、越谷卓という学年の違う4人だけという、東京出身の一条蛍には考えられない学校だった。

学校の授業のスタイルも独特で、同じ授業を一緒に受けるわけではなく、それぞれ学部が違うために全員自習スタイルで勉強をしていく。さらに都会の学校とはちがい、学校は長年使っているせいでボロボロで一条蛍は戸惑う。

しかし最初のうちは戸惑うばかりだった一条蛍もみんなと触れ合っていくうちに、みんなと仲良くなって、さまざまなことにも慣れていくようになる。そして都会にはない田舎の温かさや人の温かさを感じて学び成長していく。

感想

田舎の温かさと面白さが味わえる!

この漫画の特徴はやはり田舎で少女たちが仲睦まじく日常生活を送っているところだと思います。彼女たちが住んでいるところは本当に田舎で、バスは5時間に1本しか来ないほどバスが通っておらず、道を歩いていれば牛を引き連れている人と出会えたり、辺り一面田んぼばかりでほとんどお店や娯楽施設もなく、唯一ある学校もたったの5人しかいなくて、年齢も学年も違う生徒が一緒に授業を受けているという都会じゃ考えられないことばかりです。

作者のあっと先生は田舎のリアルな現状を漫画でユーモアを交えながら表現するのがうまい!学校の授業では5人全員学年も年齢もまったく違うので、同じ授業ができないということもあり、ほとんど自習という形が取られています。そして生徒も先生もまったくやる気がありませんw、さらに田舎の学校らしくて古い木造の学校なのでどこもかしこもボロボロです。なので雨の時には水が教室や廊下に入ってくるので、床にバケツを置いてあるなど田舎のリアリティさが随所に表れています。

そしてそんなリアリティのある田舎の設定だからこそ描ける普通の生活では味わえない日常が『のんのんびより』という漫画を面白くさせています。都会の人からすると田舎の日常はすごく変わっています。とくに都会育ちの一条蛍はみんなが変わっていることに気づいています。例えばカギ問題です。田舎のみんなはカギを当然のようにかけずに生活することに慣れており、一条はそこを不思議がるのですが、逆にほかのみんなからしたら、カギをかけてカギを常に持っている一条のほうがよっぽど変わっていると不思議がるシーンには笑ってしまいました。

やる気がない宮内れんげと無理があった展開

この漫画のメインキャラクターともいえる宮内れんげの姉であり、教師でもある宮内一穂がまぁ~やる気がありません!とにかく常にダラダラしていてやる気のかけらもなくて、いつもぼけ~っとしている人物であり、授業中は生徒みんなに自習をさせてほっぽらかしてずっと寝続けています。授業中寝ていて夢を見ており「なんでこの猫四角いのん・・・」という迷言を吐いているほど熟睡しきっています。自習の問題集が終わったのを聞いて、とくになにも見もせず休みを与えるダメ教師っぷりですw

宮内一穂はやる気のなさだけでなくズルいところもある教師です。宮内一穂が急にやる気をみせて突然みんなを遠足に連れていくのですが、連れて行った先がどこかの観光地でもなく、ハイキングで山を登るわけでもなく、宮内一穂の家が耕している田んぼです。遠足というのは名ばかりで、ただ単に生徒たちに自分の家の田んぼの田植えをさせたかっただけというものでした。意外とぼけ~っとした性格ながらこういうズル賢いところもあるので、嫌いな人は嫌いなタイプかもしれません。

またこのシーンはさすがに無理があったかな?というところもありました。それは大好きな越谷小鞠とともに一条蛍が一緒に遊ぶという場面です。小鞠は蛍に新しく購入したワンピースをみせたいということで蛍を誘い、道で待ち合わせをするのですが、蛍は大好きな小鞠の誘いということもあり、気合を入れてキレイな服に着替えてメガネをかけて待ち合わせ場所に登場しました。しかしこの蛍を見て小鞠は蛍だと最後まで気づかずに一緒に駄菓子屋に行くのですが、正直無理があると思います。どう見ても同一人物だし、声や体格で分かるだろう・・・と思ってしまいました。

宮内れんげの唯一無二にして不思議な面白さ

この『のんのんびより』の魅力を語る上で欠かせないのは、宮内れんげの面白さです!れんげは小学1年生の少女なのですが、とにかく感覚が独特で見ているだけで笑わせてくれます。周りにその感覚が独特すぎて一切理解されなかったり、周りが戸惑ったりしますが、本人にとっては至って普通のことであり、そのギャップが見ている読者に笑いを届けてくれます。いつも不思議な雰囲気を漂わせている少女なのですが、成績はいつも優秀で頭の良さも備えているギャップも面白いところです。

れんげが放つ言葉は迷言のオンパレードです。とくに有名なのは「にゃんぱす~」というナゾの迷言です。じつはこの言葉は「こんばんわ」や「こんにちわ」と同じような挨拶の言葉なのですが、なぜそれがにゃんぱすなのかさっぱり分かりません!れんげ独特の感性の挨拶なので常人には理解が不能です!さらにみんなで川遊びをしているときにたまたまカニを捕まえるのですが、捕まえたカニの名前を決めようとなったときにれんげがカニにつけた名前が「お塩」れんげの感覚はワケわかりませんが、どの迷言も面白くて笑えます。

れんげという存在の面白さが『のんのんびより』をより魅力的な作品にしていることは間違いないと思います。れんげの不思議な存在感、独特な感性、面白さは他の漫画を見渡してもこんなキャラクターはいないんじゃないか?というほど独自性があって素晴らしいです。まず現実にはいなさそう少女ですが、でもどこかで本当にこんな子がいるんじゃないか?と思わせるようなリアリティさも兼ね備えていたりするところもあります。れんげは唯一無二の魅力を放っていて、個人的にとても好きなキャラクターのひとりです。

まとめ

『のんのんびより』では田舎ののんびりとした日常を見て、面白いとともに心が暖かい気持ちになったり落ち着いたりする面白い作品です。第1巻でも随所に田舎の美しい風景や田舎の良さが次々に出ており、人のつながりや自然の大切さなどを感じられるところも良いところだと思います。第1巻の最後にはれんげが古い学校を見て「また二学期に」といってサヨナラをいうシーンがあるのですが、その学校の古さが見事に描かれていて、哀愁漂うその姿になんだか心が掴まれてしまいました。

じゃあなんでこんなにもリアリティがあって温かみのある漫画が書けているのかというと、やはり作者のあっと先生が北海道の田舎で生まれ育って、いまも住んでいるという実体験がスゴく大きいんだと思います。第1巻ではれんげが田舎なのかどうか悩み続けて、バスが5時間来ないという話があるのですが、この話が終わった次のページで、あっと先生が「この話を書いた数日後に1日3本しか来ないバスを乗り過ごしてしまい困った」という話を書いているくらい、本当に田舎で暮らしています。その経験を見事に『のんのんびより』で活かしているのが素晴らしいです!

アニメ化もされた人気作ということもあり、読みはじめたときは逆にハードルが上がっていて「本当に面白いのかな~?」と少し疑問を持ちながら読んだのですが、その疑問を遥かに超えるほど面白い漫画で本当に読んで良かったです!第2巻以降は登場人物がそれぞれどう絡んで話を展開させていくのか?少女たちの日常がどうなっていくのか?気になって仕方がなくなるくらい面白くて最高でしたね。田舎暮らしの日常を描いた作品はいろいろありますが、『のんのんびより』はその中でもトップクラスに面白い最高の作品だと思います!

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

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