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皆さんは異性の体に興味を持つようになったのはいつですか? ……いけない! 生々しい想像は!

『水野先生のトクベツな「性」徒たち』は性を意識し始める小学校高学年の子供たちの性別が変っていくという、TSF(性転換)ものに位置づけられる漫画になります。

教師視点で性別が変わっていく生徒たちと向き合っていくという構図が特徴で、エッチなハプニングだけでなく多様な性という現代的なテーマが織り込まれているのも魅力の一つになっています。

あらすじ

小学校教師の水野はある日生徒の新(あらた)から相談を受けます。相談の内容は性別が変ってしまったというもので、男性の体に戸惑う新たに、水野は男性の作法などを教えていくことになります。

原因がわからずに戸惑う二人ですが、事態はさらに進行していきます。水野の生徒に限定して性別が変る生徒が相次ぐのです。

自体が進行する中で性別が変る法則性を掴んだ水野は、生徒たちの協力を仰ぎなが怪事件の解決に挑むことになるのです。

感想

興味はあっても性に無知な小学生との心理戦

作品の特徴であり魅力ともなっているのが、小学校高学年が性転換するという設定です。女子は学校で性に関する知識を学び始めるタイミングで、女子に興味がある男子が少ない状態になります。

中学生レベルになると、性に関する知識を吸収する人間が出始めるのがポイントです。そもそもの知識が少なすぎるため、トイレの行き方すらわからない状態から始まります。

友達よりも教師である水野である方が性の知識が深い可能性が高いため、水野に相談するという流れを作りやすくなるのもポイントです。もっとも、肝心の水野が教師であるだけでなく童貞でもあるため色々な意味で心理戦になってしまうのですが……

性別が変わることがうれしい生徒も登場?!

性別が変ることは事件ですが、その捉え方は人それぞれです。たとえば、最初から自分の性別に違和感を感じていた人間の性別がかわった場合はどうでしょうか。ありえない事態であっても肯定的に受け止める可能性が出てきます。

『水野先生のトクベツな「性」徒たち』は複数の人間の性別が変ることから、変化を肯定的に捉える人間が出てくるのも特徴です。もちろん否定的に捉える生徒も存在するためそれが対立を呼んでしまうケースもあります。

性の捉え方が多様になっているからこそ、水野自身も生徒たちへの指導に悩む場面が出てくるのもポイントです。コメディ要素やエッチなハプニングが目立ちがちですが、しっかりと社会的なテーマも織り込まれているのです。

性別が変わっても恋愛感情は続くのか?

『水野先生のトクベツな「性」徒たち』には性別の感じ方よりも一歩踏み込んだ描写が存在します。それが、「性別が変った際に生まれた恋愛感情は持続するのかどうか」です。

性別が変ることにより気持ちに変化が生じる生徒は多く、それに心を動かされる生徒も存在します。問題は性別が戻った場合はその関係性が壊れてしまう可能性もあるということです。

そのため、性別を戻すために行動をすべきか、今ある性別を受け入れて生活を続けるべきかという対立も生じます。一人の問題ではすまないからこそ、それぞれの価値観やそれを見守る大人の水野の対応が問われるのです。

まとめ

『水野先生のトクベツな「性」徒たち』は次々と生徒たちの性別が変ることで起こる生活上の変化や、心の変化を描いているのが特徴です。

水野が生徒にそれをやったらアウトだろう!という描写もあるものの、価値観の対立や恋愛とは何なのかといった問いかけも含まれています。

作品自体が変化を否定的に捉えるのでは泣く、肯定的に受け止めるのも特徴で、全体的に優しい作品になっているのもおすすめのポイントになっています。

月10冊程度、年間100冊超の漫画を読むフリーライター。非定期で友人と百合漫画を語る会を開きますが、ジャンルは不問で何でも読みます。

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