元気がない時でも笑えて元気をくれる変わり種グルメ漫画「桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?」ですが、早くも3巻です。この作品に影響されて雑食道に入門した人も、3巻ともなるとそこそこいるのではないでしょうか。

毎巻ある法則性に従って各話にタイトルが付けられているのですが、1~2巻は特に笑えるといった感じではありませんでした。しかし、3巻のタイトルは妙な面白さがあって、目次を見ただけで少し笑ってしまいました。

この巻では、毎巻登場するかと思っていたキャラクターがいなくて少し寂しかったりします。しかしその代わりか桐谷さんの友達や両親、榊先生の母親や祖父母と結構な人数のサブキャラが登場するので、なんだかんだ賑やかです。

あらすじ

桐谷さんが廊下で生徒手帳を拾います。落とし主は「楢崎圭辰」、榊先生のクラスの生徒ということでいつものコンビで捜索開始。そして、外で弁当を一心不乱で食べる落とし主を発見。彼が食べていた弁当の中身はまさかの・・・。

ひょんな事から高校時代を思い出す榊先生。その記憶の中に出て来るのは桐谷兄妹で、榊先生は昔から桐谷兄に変な物を食べさせられていました。そしてロリとはいえ桐谷さんが興味を示さない訳がなかったのです。一口食べたロリ谷さんが放った言葉とは。

榊先生の家のお隣に同じ学校の明里先生が引っ越してきて挨拶に来ます。押し入られているとはいえ、生徒を自宅に入れているのがバレるとマズい事に。そこにタイミング悪く桐谷さんが現れますが、何とか回避。しかし彼女が持ってきた物の方がよっぽど厄介でした。

感想

ついに虫食系男子現る。桐谷さんとまさかの関係に

2巻末の次巻予告で出てきたキャラクターは虫食い男子でした。ヤンキーのような見た目だったのでそっち系のキャラかと思いきや、礼儀正しくサッパリとした性格で頼りがいがあり、クラスメイトや教師にも人気というまさかの設定。そんな彼が昼休みに人目を忍んで食べているのがコオロギ弁当です。なんでも彼の家は7人兄弟の大家族でクソビンボーとの事、食べ盛りなのでタダで食べられる虫に目をつけたという野生丸出しの理由でコオロギ弁当を貪っていたようです。

そんな楢崎君にはツッコミどころが多く面白いです。クソビンボーですが高校に通っているのは分かるとしても、なぜか野球部に所属しているという謎の設定があります。いやいやバイトしろよと思わずツッコんでしまいました。この野球部設定が活かされる日は果たして来るのでしょうか。親戚から貰ったちょっと高そうな食材を桐谷さんにおすそ分けしに来たりもします。いやいや大家族なんだから自分達で食べなよとツッコんでしまいます。

このようにツッコミどころ満載の楢崎君ですが、桐谷さんが感情と欲望丸出しでボケるのに対し、とてもクールで無感情にボケてきて表情もほとんど変わりません。しかし、しっかりと雑食だったり食材のウンチクを語れたりするので3人で料理するシーンでも浮かずに馴染んでいます。感情を出してくるタイプではないのも良いところ。なんでも丸出しの桐谷さんと合わせる事で桐谷さんの可愛さや残念さがより際立っているので、素晴らしいサブキャラクターと言えます。

あのキャラはどこへ?あの展開はどこへ?

2巻でトシちゃんが絡んできた話での桐谷さんの3人で料理発言の後、先生が寂しそうな顔をするシーンがありました。その影響が3巻に出て来るのかなと思いましたがまさかの何も無し。部活も発足させる方向なのかと思いきや3巻ではその手の話は一切無しと思わせぶりな事が多いです。ギャグ路線なので、一種のボケのような扱いなのかもしれませんが少しモヤモヤっとします。元々膨らませる気がないのなら良いのですが、気まぐれでやっていてフラフラしているのならそろそろ固めてほしいですね。

2巻ではそのキャラと可愛さから圧倒的な存在感を放っていたクリスですが、3巻ではまさかの出番無し。桐谷さんへのラインで吹き出しに顔だけ出てきてしっかりと可愛かったのですが、登場シーンとは言い難いです。2巻から見てみると8話程登場しておらず、少し寂しさを感じます。確かに出しゃばりすぎると読んでいる方もしんどくなってしまいますが、5話に1回くらいは登場してほしいですね。ちなみに小清水も出番が無く、各巻最終話の恒例キャラになるのかと思っていたので少し残念でした。

3巻ともなると作者も描き慣れてきているのか、絵柄が1巻と比べ少し変わっているように見えます。具体的にどの部分がと聞かれると困るのですが、1巻での独特なイモっぽさが薄れてシャープな絵柄になっており、それに伴い桐谷さんの表情の描き方もすごく上手くなっているのです。なので、より感情が豊かになったように思えます。しかし、画力がアップした代償として独特の雰囲気が薄れているので少し寂しい気も。共通して言えることは桐谷さんは可愛いという事です。

桐谷兄が大暴れ。桐谷さんもノルマ達成

楢崎君の登場も見どころなのですが、3巻のもう一つの見どころと言えば榊先生の回想に出てきた桐谷兄妹でしょう。桐谷兄と言えば、1巻と2巻で少しだけ登場し、その圧倒的な存在感を放っていましたが、高校生の時から色々と凄かったようです。回想でもさすがの雑食っぷりを発揮しているのですが、そこでの桐谷兄の食レポがとてつもなく個性的。いちいち不穏な発言と表情はまるでホラーかサスペンスのようですごく笑えるので一見の価値ありです。

桐谷さんは女子高生ですが、毎巻オチン◯ンやキ◯タマなどの下ネタを口走ります。1~2巻は食材としてそれらが登場したという一応の理由はありましたが、3巻ではそういった食材は登場していません。なのにとある食材を見て「小学生のオ◯ンチンみたいですね」といきなり口走ります。独り言でならまだ分かりますが、クラスメイトの男子や男性教師の前で言っているのですから大変なことです。しかし桐谷さんはどちらかというと健康的なタイプなので、エロさは感じず寧ろ健全なイメージに聞こえますね。

通常では食レポをして少し大きめのコマで桐谷さんがドーンとキメ台詞を言うのが定番の流れですが、3巻ではまさかの榊先生がドーンします。いつもは食べることすら渋っている先生が、生物教師という独自の観点から繰り出す食レポは妙な説得力があります。榊先生もなんだかんだ言って雑食の世界を満喫していそうです。隣に引っ越してきた明里先生からシチューを作りすぎたとおすそ分けして貰っていますが、鍋いっぱいに作っておきながら作りすぎたとか明らかに狙っていますよね。よほどのポンコツか榊先生に気があるかなんでしょうか。

まとめ

3巻ではやはりクリスが不在なのが寂しかったですね。クリスからゲキヤバフードでバーベキューをやるから来ないかと桐谷さんが誘われるところで3巻が終わっているので、4巻で登場するのはほぼ確実でしょう。バーベキューならどれだけ人がいても不自然ではないので、今までのキャラクター勢揃いでやってほしい気もします。クリスからの榊先生も誘おうと言われて声をかけようとした時に榊先生と明里先生の会話を聞いてしまいます。

榊先生が普通の食べ物の方が好きと知ってしまった桐谷さんは少しヘコんだ表情でバーベキューの事は伝えずに去っていきます。普段元気いっぱいな子がしょぼんとしていると不安になってしまいますね。というか榊先生はいつも桐谷さんの料理を必死に断っているんでこの展開自体が少し無理矢理な気がしないでもないです。次巻予告で榊先生がバーベキューの現場に来たようなセリフがあるので、いつも通りの思わせぶりなだけの展開なら良いんですがどうなることやら。

明里先生は何のために登場したキャラクターなのか今のところ不明です。普通のシチューを作っていることから雑食キャラではなさそうですし、3巻でも何か見せ場があった訳ではありません。食材提供者も十分すぎるくらいいるので、想像がつかないですね。かわいい眼鏡っ娘先生なので何かしらで絡んできて下さいお願いします。相変わらず色々と笑わしてくれてツッコミどころ満載な3巻でしたが、この一言に尽きます。「ロリ桐谷さんを見ろ!」以上。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10