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相手に「告らせたい」という一心で熾烈な恋愛頭脳戦を繰り広げる生徒会メンバーの姿を描いたマンガ「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」。今回は、秀知院生徒会にとって大きな転機となった単行本第6巻のレビューをさせていただきます。

6巻に収録されているエピソードのなかで最も大きな出来事となったのが「生徒会の活動終了」です。主人公の白金会長とかぐやが属する第67代秀知院生徒会は、メンバーの進級と共に解散ということになってしまいます。生徒会での活動は2人の恋愛頭脳戦にとって重要な要素だっただけに、なかなか衝撃的な展開となりました。

これで生徒会のメンバーもバラバラになってしまうのか…と思いきや、この巻の最後には更なる衝撃の展開が待ち受けていたのです。その他、ファンの間でも名エピソードと名高い会長の誕生日エピソードや、かぐやのお付きの早坂愛が白金を落とそうと奮闘するエピソードなど盛りだくさんの第6巻。詳しくは以下のレビューをご覧ください。

あらすじ

会長の誕生日を盛大に祝ってあげようとこっそり準備を進めていたかぐや。ところがいよいよ誕生日当日というときになって「本気で祝いすぎて重い」ということに自ら気付いてしまいます。すでにウエディングケーキのような巨大バースデーケーキまで用意してしまい、引くに引けなくなったかぐやは混乱しはじめます。

会長の誕生日が過ぎたあとも生徒会のドタバタ騒ぎは絶えません。生徒会メンバーみんなでお月見をしたり、会長のバースデーケーキを餌にして石上書記を猛勉強させたり…会長とかぐやの仲の進展もさることながら、生徒会メンバー全員の絆が深くなっていくことを感じさせられます。

しかし楽しい時間はそう長くは続きません。なぜなら現在の第67代秀知院生徒会は、生徒たちの進級に伴って解散しなければならないからです。楽しかった生徒会との別れに、さすがのかぐやも涙を流してしまいます。そしてかぐやは、会長に対して「一生に一度のわがまま」を告げるのでした。

感想

会長の誕生日を祝おうと頑張るかぐやに注目!

これまでの巻でも何度か「会長の誕生日」について仄めかされてきました。会長の実家は大変な倹約家なので家族で誕生日を祝うこともないらしく、会長は「誕生日ケーキなんて食べたこともない」と発言していました。かぐやは、そんな会長に誕生日の思い出を作ってあげるため、時間をかけて綿密な「誕生日お祝い計画」を立ててきました。5巻では、自然な流れで誕生日を祝うため、会長にみんなの前で誕生日を自白させようとするシーンが印象に残っていますね。

そしてこの第6巻では、いよいよ会長の誕生日当日がやってきます。結局、生徒会メンバー全員で祝うのではなく、かぐや1人でサプライズパーティを行うことにしたのですが、直前になって問題が発生します。かぐやのお付きである早坂が「昔はこんなにアホじゃなかったのに…」と発言したのを聞き、かぐやが我に返ってしまったのです。会長のためにかぐやが用意したケーキはバースデーケーキというよりも「ウエディングケーキ」に近い豪華な代物…これでは、明らかにかぐやが会長のことを好きだという気持ちがバレバレです。

そしてかぐやの脳内では、「冷静な自分」と「素直になりたい自分」の会議が始まります。今まで通り会長のことは好きではないというスタンスを貫いて誕生日パーティは中止すべきか、それとも素直になって誕生日を盛大に祝うべきか…かぐやがどのような結論を出したのかはここでは伏せておきますが、ハッキリ言えるのはこのエピソードのラストはこれまでの「かぐや様は告らせたい」でも指折りの名シーンだということです。誕生日のエピソードで、かぐやと会長はどんなリアクションをするのか、という点にも注目して読んでみてください!

秀知院生徒会が解散!?そのとき会長が取った行動とは

6巻で起こった出来事で最も衝撃的だったのは、秀知院生徒会が解散することになってしまったということでした。どこの学校でも生徒会は基本的に1年交代ですから、考えてもみればメンバーの進級と共に生徒会が解散するのは当たり前のことなのですが…しかし、このマンガの主軸である「生徒会会長と副会長の恋愛頭脳戦」という設定をアッサリ崩してしまうことには驚かされてしまいました。第59話「第67期生徒会」では、会長が本当に引退して、ただの「白金御行」に戻ってしまいます。

生徒会が解散したことでこの物語も最終回を迎える…というわけではないのですが、やはり1巻から絆を深めてきた生徒会メンバーがバラバラになってしまうというのは、読者としても寂しい気持ちにさせられてしまうものです。第59話ではメンバー全員が生徒会室を片付けながら今までの思い出を語り合っていくのですが、それがまた最終回のような雰囲気を醸し出しています。片付けているうちに、今までのエピソードに登場した「猫耳」「ハリセン」「ボードゲーム」なんかも登場して、総集編を見ているような気分にもなりました。

「今年からルールが変わって、生徒会は2年連続でやることになったから」…なんてマンガ的な救済を期待してしまいますが、そんな展開もありませんでした。この6巻が終了した時点で秀知院生徒会は本当に解散してしまいますし、会長も引退して一般生徒の「白金御行」に戻った状態です。ただし、かぐやが涙ながらに「一生に一度のわがまま」を行使したことにより、白金は「ある決断」をします。かぐやのわがままと、会長の決断の内容が何だったのか…ということについては、ぜひ単行本第6巻のラストシーンで確認してみてください。

隠れた名エピソード・早坂愛はオトしたい

6巻は全体的に、感動系エピソードとギャグ系エピソードのバランスが良い巻でした。名エピソードも多かったのですが、なかでもファンからの評価が高いのが第58話「早坂愛はオトしたい」です。58話はかぐやと会長の恋の発展には大きく影響しない回ではあるのですが、かぐやのお付きである「早坂愛」が中心となって動く、ちょっとレアなエピソードです。早坂はファンの間でも根強い人気を誇るサブキャラクターなので、早坂ファンにとってはたまらない回だったんじゃないでしょうか。

事の発端は、かぐやと早坂が喧嘩したことでした。「自分だったら会長を落とせる」と軽々しく言った早坂にカチンときたかぐやは、「じゃあやってみなさいよ!」と怒り心頭で命令します。早坂も珍しくムキになり、「かぐや様がやれって言うならやりますよ」と、本気で会長を口説きに行くことにしたのです。最初はできっこないとタカを括っていたかぐやですが、早坂は圧倒的な女子力で会長に取り入り、わずか数時間で一気に仲良くなっていきます。

早坂の本気を見て焦ったかぐやですが、今さら止めに行くこともできません。そんなかぐやを尻目に、早坂は会長と2人っきりでパソコン選びをしたり、勉強を教えてもらったりとどんどん進展していきます。その上とうとう、ラストシーンでは本当に会長に告白までしてしまったのです。女子力の塊のような早坂に告白された会長が何と答えたのかは、ここではあえて内緒にしておこうと思います。ギャグ色の強い回でしたが、ここでの会長の返答が男気に溢れていて、ちょっとした名シーンにもなっているんです。

まとめ

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」第6巻は、ギャグシーンあり感動ありと盛りだくさんでした。今後の展開にも大きな影響を与えるであろう秀知院生徒会解散などの重要なエピソードがありつつ、生徒会メンバーでボードゲームをするだけのギャグ回なんかも完成度が高かったです。前巻は感動系のエピソードが多かっただけに、ギャグ要素が多めになっている6巻は読みごたえがあると感じました。1巻から読み続けてきたファンなら、絶対に満足できる内容になっていると思います。

今回のレビューでは文字数が足りずご紹介できませんでしたが、第56話の「白金御行は見上げたい」もなかなかの名エピソードでした。会長の発案で生徒会メンバーがお月見をするというエピソードなのですが、ギャグ回としても感動回としても完成度が高かったです。最近では珍しく恋愛頭脳戦を行おうとしたかぐやを会長が無意識に撃退するシーンが笑えますし、「俺なら絶対、かぐやを手放したりしないのに」という告白ギリギリの名台詞も飛び出します。6巻のエピソードのなかで、56話が一番好きだという読者も多かったのではないでしょうか。

そんな色々なエピソードの後、意外なほどアッサリと解散してしまった秀知院生徒会。これまでずっと生徒会を中心とした人間関係が構成されてきただけに、今後の展開が気になるところです。かぐやの「一生に一度のわがまま」を会長が聞き入れた6巻のラストシーンを見ても、次巻からは新展開が始まることを予感させられます。巻末のおまけページには次巻から登場するであろう新キャラクターの後ろ姿も描かれていましたし、ますます今後の展開に目が離せなくなってきました!

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

記事担当:だいなごん

二次元の世界が好きすぎて脱サラし、マンガ・アニメ専門のライターになってしまったヤバい人です。
朝から晩までマンガを読んではレビュー、アニメを見てはレビューという二次元漬けの日々を送っています。

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