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今回は、魔法使いの少年ネギ・スプリングフィールドが女子校の先生になってしまう物語「魔法先生ネギま!」の第2巻をレビューさせて頂きたいと思います。1巻にて麻帆良学園の教師に任命され、生徒たちと徐々に馴染んできたネギ先生。続く第2巻では今作初の長編ストーリーが始まります。

主人公が魔法使いということもあり、日本を舞台としたラブコメとしてはややファンタジー色の強いこの作品。とはいえ前巻までは「もしも普通の日常に魔法使いが紛れ込んできたら?」といったニュアンスのライトなファンタジーでした。

ところがこの巻から始まる「秘密の図書館島編」によって、今作の世界観は一気に本格ファンタジーへと引き込まれていきます。1巻を読んだ時点では単なるラブコメだと思っていた方も多いと思いますが、ここからは萌えマンガとしてだけでなく少年マンガ的なワクワクするストーリーも加速していきますよ!

あらすじ

麻帆良学園に赴任してきて数週間…ようやく生徒たちにも受け入れられてきたネギ先生。最初は担任が10歳だということに納得していなかった生徒や警戒していた生徒たちも、ようやくネギと打ち解け始めました。クラスの雰囲気も良く、学校生活は順風満帆に進んでいきます。

そんなネギの仕事ぶりを知った麻帆良学園の学園長は、「これなら4月からは正式な教員として採用できる」とご満悦です。ところが学園長は「ただし彼にはもう一つ課題をクリアしてもらおうかの」と付け足してニヤリと笑います。ネギ先生に新たなる試練の予感です。

そんなことを知る由もないネギは、生徒たちとの親睦を深めつつ日常を過ごしています。クラスの生徒である、綾瀬 夕映・宮崎 のどか・早乙女 ハルナ・近衛 木乃香」の4人が「図書館探検部」という不思議な部活に所属していることを知ったネギは、その部活動に同行することに、生徒たちと図書館に立ち入ったネギは、麻帆良学園に隠された恐るべき図書館の存在を知ることになるのでした。

感想

一気にファンタジーの世界!?秘密の図書館島とは

前巻はネギの生い立ちや麻帆良学園の生徒たちの紹介エピソードが中心でしたが、2巻からは一気にファンタジー色が強まります。これまでラブコメだと思って読んでいた方は、きっとここから先のエピソードを読んで度肝を抜かれるのではないでしょうか。ラブコメやギャグ漫画が不人気によるテコ入れでバトル路線に変更…なんて話は珍しくもありませんが、魔法先生ネギま!という作品に際して言えばそうではありません。テコ入れでファンタジー路線に変更したのではなく、これまでのエピソードがもともと「ファンタジー×ラブコメ」の世界観を描くための伏線だったというところでしょうか。

2巻には全9エピソードが収録されていますが、そのうち5本、実に半分以上が「秘密の図書館島編」となっています。「図書館島」とは麻帆良学園都市内の湖に浮かぶ小島のことで、その島には麻帆良学園が誇る巨大な図書館が設置されています。かつて第一次・第二次世界大戦の戦火をさけるために図書館島には世界中の重要な書物が集められ、地下深くまで続く巨大な図書館を構成したという設定です。あまりにも巨大な図書館のためすでに館内の全貌を知る者はおらず、麻帆良学園には図書館島のルートや謎を解明するための「図書館探検部」なる部活まであるほどです。

「秘密の図書館島編」は、ネギが図書館探検部のメンバーと共に図書館島を探検するというエピソードです。学園内に遭難するほど巨大な図書館があるというだけでもすでにファンタジー感は強めなのですが、さらに面白いのは図書館島の内部がRPGのダンジョンのようになっていることです。図書館島の内部には魔法トラップや魔法生物がウヨウヨと存在しており、魔法使いのネギといえども一筋縄では踏破できないようになっているのです。果たして、これほどまで厳重に守られている図書館島の最深部には何が隠されていたのか…それは2巻を実際に読んで確かめてみてください。

名物キャラクター・バカレンジャーも登場!

先ほどご紹介した「秘密の図書館島編」にも大きく関わってくるのが、この巻から登場する「バカレンジャー」の存在です。バカレンジャーとはネギ先生の受け持つ2年A組のなかでもぶっちぎりで成績が悪い生徒5人衆のことです。この不名誉な称号を得ているのが、神楽坂明日菜(バカレッド)・綾瀬夕映(バカブラック)・長瀬楓(バカブルー)・古韮(バカイエロー)・佐々木まき絵(バカピンク)の5人。2巻だけでなく、今後もちょくちょく一括りにされる名物キャラクターたちです。

そもそもネギ先生と図書館探検部の面々が図書館島に潜入するきっかけとなったのが、バカレンジャーの存在でした。実は図書館島の最深部には「メルキセデクの書」という魔法書が保管されているといわれており、これさえあればどんなバカでも天才になれるという噂を聞きつけたバカレンジャーが、ネギや図書館探検部の面々と共に「成績アップのため」図書館島に入ったのです。「魔法の本に頼って頭を良くしよう!」という発想そのものがバカレンジャーらしくて微笑ましい限りです。

とはいえ、図書館島の内部には命がけの苦難が待ち受けていました。エピソードを読み進めていくうちに、「これなら普通に勉強したほうがよっぽど楽だったんじゃ…?」と思ってしまいますがそれもご愛敬。必死に勉強するという話は同じ作者の前作「ラブひな」で散々やってきたということもありますし、「勉強を魔法に頼る」という発想はちょっと新鮮に映りました。果たしてネギ一行は無事にメルキセデクの書を手に入れることができたのでしょうか?そしてバカレンジャーの学力アップは成されたのでしょうか?これが2巻最大の見どころだといえるでしょう。

後の最重要キャラクター初登場!

2巻に収録されているなかで、意外にファンからの評価が高いのが2‐Aの生徒の1人・長谷川千雨が初登場するエピソードです。ご存知の通り魔法先生ネギま!は非常にヒロインの多いマンガであり、ネギ先生は2巻の時点ですでに31人ものヒロインと親交を深めています。そのためヒロインひとりひとりの素性を掘り下げる回が用意されており、2巻では長谷川千雨のパーソナルエピソードが紹介されます。ちょっとだけネタバレになってしまいますが、この長谷川千雨というキャラクターは後にこの作品において最重要人物の一人に成長するので覚えておいて損はありません。

長谷川千雨という人物をひとことで表すなら「ネットアイドル」です。普段はほとんどクラスのメンバーとも親交を深めず、どこのクラスにでも1人はいそうな暗い性格の女の子といった感じなのですが、彼女は自宅に帰ると態度が一変します。実は千雨は趣味でネットアイドル「ちう」として活動しており、ネットアイドル界ではそれなりの人気を誇る有名人でもあったのです。表情から性格に至るまで、学校での「千雨」とネットアイドルの「ちう」は全くの別人に見えるほど豹変します。

もちろんネットアイドルをやっていることなど誰にも告げていなかった千雨ですが、ひょんなことからネギに秘密がバレてしまいます。ギャグ色の強いエピソードですが、後に「ある大活躍」をする千雨の初期がこんな面白キャラだったと考えると、読み返すたびに笑えてきます。魔法先生ネギま!という物語は主人公のネギ少年の成長を描いたものですが、実はネギ以上に成長していくのがこの千雨というキャラクターなのです。実際、数いるヒロインのなかでも千雨が一番好きだという読者もかなり多いのではないでしょうか。

まとめ

魔法先生ネギま!第2巻は、世界観をファンタジー方面へ一気に舵切りするために重要な巻でした。ここからは更にファンタジーが加速していきますので、仮に1巻だけ読んでいた人がいきなり3巻・4巻を読むと展開が違いすぎてけっこう驚くんじゃないでしょうか。2巻はある意味、今後強まっていく世界観に慣れるためのクッション的な役割を果たしているのだと思います。「ラブひな」などの名作を世に送り出してきた赤松先生の作品だけに萌えマンガとしての完成度はもちろん高いのですが、ここからは少年マンガ好きの方でも違和感なく楽しめるようになっていくと思います。

ちなみに2巻は半分以上を「秘密の図書館島編」に費やしているので、1巻に比べるとヒロインたちの掘り下げ話はやや少なめです。この巻で素性が掘り下げられたのは、長谷川千雨・鳴滝風香・鳴滝史伽・雪広あやか・近衛木乃香の5人でした。いずれも、図書館島でのエピソードに比べると日常感の強いほのぼのとしたエピソードになっています。31人もヒロインがいるとどの娘が好きかという意見も読者の間で大きく別れますが、2巻には図書館探検部・バカレンジャーの面々を含めるとなかなかの人数が参加していたので読み応えも充分でした。

さて、2巻で大きく世界観の設定が完了したという感のある魔法先生ネギま!ですが、次巻以降は更なる新展開を迎えていきます。ここまでの展開にバトルは一切ありませんでしたが、3巻には初めての敵が登場するのです。今までは生徒たちのスカートをめくるときくらいしか魔法の力を発揮してこなかったネギ先生のカッコいいところが見られるかもしれませんよ。バトル展開に移行しても、かわいい女の子たちはちゃんと登場しますので、萌えマンガとして読みたい方もご安心ください。というか、3巻に登場する敵の正体も「かわいい女の子」には違いないのですが…詳しくは次回のレビューでご紹介していと思います!

オススメ度
★★★★★★★☆☆☆ ★7

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記事担当:だいなごん

二次元の世界が好きすぎて脱サラし、マンガ・アニメ専門のライターになってしまったヤバい人です。
朝から晩までマンガを読んではレビュー、アニメを見てはレビューという二次元漬けの日々を送っています。

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