ご注文はうさぎですか? (1) (まんがタイムKRコミックス)

アニメ終了時には、「ごちうさ難民」と呼ばれる人々が続出したことでもおなじみの超人気タイトルです。ふんわりとした可愛らしい女の子達に、まるでファンタジーのような世界観に、男性だけではなく女性ファンも多いこの作品。

主人公達が住む街は、本当に外国のようにオシャレで、どこかレトロな雰囲気も感じさせます。そんなオシャレな街で繰り広げられるあったかなストーリーは、落ち着いて見られるのも特徴。大きなハプニングなどは無いのですが、そんな日常の可愛らしさがまた魅力。

数多くの萌え系漫画の中でも、この作品を一位にしている方が非常に多いのも頷けますね。では、『ご注文はうさぎですか?』の魅力はどんなところにあるのでしょうか。1巻を読んでみた感想をレビューさせて頂きます。

あらすじ

主人公のココアは、高校へ進学するため親元を離れて新しい街へとやってきました。彼女が下宿先を探している時に、たまたま目に入ったのが喫茶店のラビットハウス。きっと、うさぎさんがたくさんいるのかも!と入ってみると、店内にいるうさぎさんは一匹だけ。

このうさぎの名前はティッピー。種類はアンゴラウサギで、チノという女の子の頭の上に乗っかっています。ココアの他には客もなく、静かな店内。ここでコーヒーを頂いたりするココア。そして、下宿先がここラビットハウスであることをチノから教えてもらいます。

こうして喫茶店ラビットハウスで下宿することになったココアは、チノやもう一人の店員、リゼと一緒にラビットハウスの手伝いをしていくことに。他にも、千夜やシャロなど他の友人とも交流を深めていくことになります。

感想

かわいさをぎゅっと詰め込んだ世界

何がごちうさのファンをこんなにも引きつけるのか。それは、圧倒的な可愛さです。この作品はいわゆる日常系に分類される漫画なのですが、日常系の漫画ってちょっとギャグ要素のある絵柄で書かれていることが多いのです。ごちうさは少女漫画になってもおかしくないくらいの可愛い絵柄ですので、それでいて日常系のゆったりとしたお話というのが見事に重なり合っています。個人的には絵がすごくお気に入りなので、フルカラーでも見たい作品だと思っています。

舞台は石畳とレンガの街。だからこそ、可愛い洋服や制服が見事にマッチしています。せっかくお嬢様系の可愛い制服なのに渋谷が舞台だったらどうしても魅力は半減してしまいますから。思わず、「可愛い!」「ここに住みたい!」と思ってしまうような街に、可愛い洋服を着た可愛い女の子達が住んでいるわけです。そんな要素がてんこ盛りで、見ていてついニッコリしてしまいます。全寮制のお嬢様学校を舞台とした漫画は定番の人気がありますが、ごちうさにも似たものを感じます。

そして、ごちうさはラビットハウスという喫茶店が舞台になっていますので、コーヒーや紅茶のエピソードが結構出てくるんです。そのため、カフェ巡りなどがお好きな方にとってはうなずけるシーンも多いでしょう。一生懸命ラテアートに挑戦しているシーンでは、少し共感してしまいます。小物も可愛く描かれていて、例えば紅茶のカップとかお店もとっても可愛い感じ。日常系の漫画は基本男性から人気がありますが、ごちうさはこういう細かなところが女性から人気を集めているポイントなのではないでしょうか。

定番だけど新しい、魅力的なキャラクター達

ごちうさに登場するキャラクターの中でも、1番人気があるのがチノこと香風 智乃(かふう ちの)ちゃんです。ラビットハウスオーナーの孫で、それだけにコーヒーには産地まで精通しています。しかし、コーヒーはまだまだ砂糖が無ければ飲めません。将来の夢もバリスタになることで、今からしっかり勉強をしている頑張り屋さんですね。最初は妹扱いしてくるココアに対して嫌がる態度を見せていましたが、心を開いてからは嫉妬心が出たりと、ちょっと子どもっぽいところが可愛いです。

ココアこと保登 心愛(ほと ここあ)ちゃんは、所謂元気いっぱいのドジっ子キャラです。最初はコーヒーのことも全然わからなかったのですが、ラビットハウスで働いていく内に段々と技術や知識を身に着けていきます。この子、実は計算が大得意。でも、そこまで自覚があるわけではありません。最初はドジっ子だし大丈夫?と思っていたのですが、実は喫茶店の店員さんとして素晴らしい能力があったわけですね。もちろん、ニッコリ可愛い笑顔と人懐っこさも魅力です。

リゼこと天々座 理世(てでざ りぜ)ちゃんは、実は軍人の娘で大きなお屋敷に住むお嬢様です。でも、親御さんに似たのか過激な一面も。みんなよりか年上なのでお姉さんキャラ…と思いつつ、漫画を読んでいるとそこまで年の差は感じません。歯医者が苦手だったり虫も苦手。時々演劇部のお手伝いに行くのですが、そこで女性らしい振る舞いを学んでいるとか。そのおかげなのか、普段はちょっと荒っぽいですが女性としての立ち振舞いもバッチリです。

謎が多い?時々不思議な世界観も魅力

チノの頭の上に乗っているティッピー。本名はティッピーゴールデンフラワリーオレンジペコというちょっと長い名前です。いつもチノと一緒にいて、なんだか帽子というかチノの一部のような感じになっていますよね。このティッピー、なんだか時々お話しています。これは本当にチノの腹話術なのでしょうか、それともこのティッピーには何か秘密があるのでしょうか?ココアがラビットハウスに来る前に、実は二人は会っています。不思議なうさぎの正体が気になりますよね。

キャラクター達が住む街には、色々なところにお宝が隠されています。これ、すごく魅力的じゃないですか?お宝探しのイベントはありますが、日常的にやっている街なんてほとんど無いのではないでしょうか。このゲームはシストと呼ばれていて、もちろん住民達からも人気が高いのです。そう考えてみると、現代の日本なのですがどこか違う印象ですよね。町並みだけではなく、こういった取り組みとかお店の中を見てもやはりファンタジーのような世界観を感じます。

みんな高校生なので高校に通っているのですが、喫茶店に下宿というのもまた珍しいと思います。通常は下宿屋みたいなところがあったり、寮で生活することが多いでしょうから。では、ココアはなぜラビットハウスを選んだのでしょうか。逆に、ラビットハウスはなぜ下宿の学生を募集していたのでしょうか。普通の日本とは違うからこそ、その背景が気になります。でも、どうしてだろうと考えている間も漫画の世界にひたれてなかなか楽しいですよ。

まとめ

ごちうさ、実は流行っていた当初は仕事も忙しかったのであまりチェックはしていませんでした。わりとレトロな作品を長く楽しむのが好きなので、今もけいおんを何度も読み返しているほど。そのため、あまり気にしてませんでしたが実際に見てみるとその面白さに惹かれました。ふわふわと可愛いだけの漫画ではなく、ちゃんとギャグ要素が入っているところも良いと思います。おまけに、可愛い系漫画なのにそのギャグもしっかり作られているのには驚きました。

一種の社会現象になったアニメの原作ですから、面白いのは当たり前!と思って読みましたが、期待以上の面白さで楽しませてくれる作品でした。けいおんなど他の日常系漫画は、基本的にキャラクターがメインになっています。それが当然ではあるのですが、ごちうさはその世界観も全てがメインなんですよね。だから、キャラクターに共感したり可愛いなと思って好きになるのではなく、作品そのものが好きになっていきます。キャラクターだけでも魅力的なのに、更に魅力を詰め込んだ超お得な漫画ではないでしょうか。

作者のKoi先生は、漫画家というよりはイラストレーターとしてのお仕事の方が多く、挿絵イラストやゲームのイラストなどを手がけていらっしゃいます。やはり美しい絵柄が魅力で大人気ですね。他にはアンソロジーにも登場したりしています。ごちうさ自体今も続く人気コンテンツではあるのですが、先生の絵が大好きだからもっと見たい!という方はアンソロジーに目を向けてみるのも良いでしょう。私も先生がイラストを手掛けたラノベを購入しましたが、本当に表紙が可愛くてお気に入りの一冊になりました。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10