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ひまわりさん (MFコミックス アライブシリーズ)

ひまわりさんは、学校の目の前にある小さな本屋、ひまわり書房の店主と、そこに訪れる少女たちの交流を描いたマンガです。黒髪メガネでスタイルが良く、本名不明のひまわりさんを中心に、ひまわりさんを慕う人間が数多く集まってくるのが特徴です。

お互いの好意に素直な人物が多く、それぞれのキャラが恋愛感情ではなく尊敬や信頼で結ばれているのも特徴です。人間関係のすれ違いなども学生レベルの問題になるため人間の悪意と言うものがほとんど登場しないのです。ストレスフリーの優しい空気感が特徴の作品です。

物語は現在も連載中ですが、1巻は主要な登場人物が登場し、物語の基礎が構築される部分でもあります。特にひまわりさんと主人公の一人であるまつりの交流は非常に面白く、突っ込みどころが満載なものの素直な好意の表明が気持ちよいのです。

あらすじ

学校の前にひまわり書房と言う小さな本屋さんがあります。店主のひまわりさんとお話したい人も多く訪れますが、ある日変わった客が現れます。風祭まつりは募集もしていないバイトをしたいと言い出したのです。小さな書房でバイトを雇う余裕も無い状態のためひまわりさんは断りますが、まつりは折れず、自主的に手伝いをしようとした結果様々なトラブルを起こす形になります。

そもそもまつりはあまり本が読めず、活字を追っているとすぐに混乱してしまうほど本には弱い人間です。なぜそんなまつりがひまわり書房で働きたいと考えるようになったのかと、ひまわりさんとの関係性の変化が1巻のメインストーリーになります。

ひまわりさんとまつりの交流のほかにも、ひまわり書房には様々な学生が訪れて本や、本を通した人間関係の悩みを打ち明けていきます。それらの問題を聞きながら、やんわりと、時に天然ボケを織り交ぜながら解決していくのがひまわりさんです。その人柄を好きになった人たちが、次々と常連になるのもポイントです。

感想

メガネで黒髪で知的なひまわりさんに惚れる

何といってもこの作品でもっとも得点が高い萌えポイントは、主人公であるひまわりさんです。黒髪メガネで知的な雰囲気、そして穏やかな物腰でスタイルも良いなど本好きの男子の願望を具現化したような存在なのです。しかもちょっと天然ボケが入っていて、浮世離れしているのもポイントです。本が好きすぎて世間の常識から置いていかれている感もあり、どことなく守ったり支えてあげたくなるような雰囲気もあるのです。学生からは頼られるシーンが多い分、年上のお姉さんの部分としての部分が目立ちますが、子供っぽい少女性も兼ね備えているのが大きな魅力となっています。

基本的に無表情ですが、周りに振り回されるシーンが多く、表情の編画を楽しめるのもポイントです。普段クールなひまわりさんが見せる感情や表情の変化が本作の見所であり、大きな魅力になっています。絵のタッチが綺麗なだけでなく、流れも含めて効果的に書かれており、あわてた姿や少し不満げな姿なども魅力に感じるのです。大人の女性のかわいらしさを描くと言う面で成功を収めている作品の一つです。作品よりもひまわりさんというキャラが好きという人もいるのです。

年齢が低い子供相手であっても真剣に向き合うところも非常に好感度が高まる点です。年齢が低いからと言って馬鹿にせず、目線を合わせながらどのような問題があるのかを一緒に考えてくれるのです。結果としてあまり本が読めない小さな子供のファンも増やしていく形になります。読書を通して身に着けたのか、物事にとても丁寧に向き合っていく姿がひまわりさんという作品の世界観を良くあらわしています。一方で、天然で抜けているところもあり、オチがつく場合もあるのがかわいらしさに拍車をかけているのです。

まつりの奔放さと素直さが物語の軸に

物語の主要な登場人物となるまつりは、ひまわりさんの言葉をきっかけに自分を見つめなした経験があります。そのためひまわりさん大好き人間となっており、こととあるごとに好意を表明します。その感情表現のストレートさや一途さが物語の軸の一つになったおり、ひまわりさんとその周辺の人間関係を大きく変えていくことになるのです。頭の出来は平均以下で本をほとんど読めないなどひまわりさんに対してアピールできる良いところは無いものの、その情熱と素直さは認めたくなる部分があります。

基本的に憧れと尊敬の念が根底になるため、恋愛対象に見ているわけではないのもポイントです。百合要素はあるものの、あまり強すぎると引いてしまうと言う人でも安心して読むことができます。同じくひまわりさんが好きな同級生との関係が悪化し、不機嫌になったりなど表情や感情の変化が激しいキャラになっています。だからこそ、ひまわりさんが釣られてしまうシーンも多く、ひまわりさんの魅力を引き出すためにも欠かせないキャラになっていくのです。

二人の関係がより気安いものになっていくのも見所です。一方で、まつりはひまわりさんの役に立てないか、好意を引く方法はないかと常に考えており、バイトを志願したのも役に立ちたいと言う気持ちがあったからなのです。ただし、頭の出来が良くなく、予測も甘いためたいてい失敗します。そのフォローを行うのはひまわりさんであり、ひまわりさんが好きな学友たちであったりもします。それがきっかけでひまわり書房に通う人間が増えるなど、ひまわりさんの世界を広げる役割を果たしているのです。

悪意をもったキャラがいないのも作品の特徴に

基本的に悪意を持ったキャラクターが存在せず、トラブルも感情のすれ違い程度に抑えられているのもひまわりさんの特徴です。憎まれ役や悪役は存在しないため、精神的なストレスがかかりにくいのです。感情のすれ違いも子供の範囲に納まるため、ひまわりさんからすれば丁寧に話せば解決できる範囲になります。しかるよりも優しく諭すシーンが多く、言葉も良く噛み砕いてわかりやすく工夫しています。ストレスがたまったときに読むとホッと一息つけるような作品なのです。

キャラクターに共通するポイントもあります。それはみながひまわりさんが好きか、好きになっていくと言うことです。まつりは好きをストレートに表現する人間の筆頭ですが、何かと理由をつけてひまわり書房に入り浸るキャラも増えていきます。ちょっとした独占欲から嫉妬したり、劣等感を感じたりする事はあるものの、ひまわりさんのいる時間や場所を守りたいと言う共通の想いがあるのは大きなポイントです。好きと言う共通点があるからこそ、不快な空気を持ち込まない方向に作用しているのです。

子供のころに良くあるプライドの問題や、躓きを描いているのも特徴です。読者からすれば子供の視点に同調しやすく、共感を得やすいことが多いのです。もちろん、すでに乗り越え、ひまわりさんの視点で感情移入ができる事もあります。あるいはこういった人がそばにいて欲しかったなど、物語に入り込みやすいポイントを数多く作ってあるのです。これはひまわりさんという人物の魅力であり、作品の魅力でもあります。来る人を拒まないような優しい空気が常に流れているのです。

まとめ

ひまわりさんは主人公のひまわりさんの魅力だけでなく、独特な優しい世界観が評判を読み、口コミを中心にヒットした作品です。ドラマCDが発売されるなどメディアミックスも行われており、読者からの支持が強いことがわかります。基本的なクールな知的美人が周りに振り回されるのを楽しむマンガですが、表情の変化や関係性の変化なども楽しめるだけでなく、時折入る天然要素が笑いを誘うこともあるのです。優しい萌え作品として突出している部分があります。

ひまわりさんの魅力と日常を中心に描くため、ハーレム物が好きな人や、バトル物が好きな人は真っ先に外れる候補になります。いわゆる日常系マンガの一つで、ストーリーもほぼ一話完結でドラマ性はあまり強くないからです。メガネで巨乳で知的な美人が好きかどうかで判断してしまうのも方法です。他に登場するのは元気系の少女キャラで精神年齢が低いケースがほとんどで、ロリキャラと言うほどあざといキャラもそれほど登場しないからです。

本好きが読む場合はあくまで雰囲気を楽しむのがおすすめです。マニアックな本のタイトルなどが出ると言うことはなく、本屋さんあるあるや裏話的なことも出てこないからです。トリビア的な知識を求めるのではなく、あくまでキャラを楽しむための作品と言えます。それでも人気は高く、最新刊は7巻でまだ連載中と息の長いシリーズとなっています。はまるはまらないは人によって分かれるものの、ほっとしたいときに読んだり、読書好きにすすめたくなるようなマンガなのです。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8

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