わずか10歳の魔法使いの少年ネギ・スプリングフィールドが女子校で担任を務めることになってしまう「魔法先生ネギま!」。今回は、長かった修学旅行編が終わり、ネギたちの生活に新展開が訪れる単行本第7巻のレビューをさせて頂きたいと思います。

前巻まで、関東の魔法使いたちを良く思わない「関西呪術協会」とのバトルを繰り広げていたネギですが、7巻では一転して日常回がメインとなります。今後のバトル展開に向けた修行エピソードなどもあるのですが、それもヒロインたちとの会話が中心の穏やかな展開です。しばらく萌え要素が少なかっただけに、ゆったりと読める箸休め的な巻となっているようです。

また、7巻では前巻でスポットが当たらなかった女子生徒の活躍の場も増えています。特に第一回の人気投票で堂々の1位を獲得している「佐々木まき絵」の出番が多いので、ファンはかなり嬉しかったんじゃないでしょうか。それでは、詳しいレビューは以下の項目よりご覧ください。

あらすじ

京都での修学旅行を無事に終え、麻帆良学園へ帰ってきたネギと3‐A生徒一同。実行犯のひとりだった「フェイト」が逃走してしまったこともあり安心はできませんが、ひとまず平和な日常へと帰ってきました。ネギのもとには、修学旅行で絆を深めた生徒たちが日曜日の朝からゾロゾロと押しかけます。

しかしネギは、この平和なひとときをダラダラ過ごすつもりは無いようです。もしもまた生徒たちの身に危険が迫ったとき、今度は自分の力だけで生徒たちを守れるようにと、修行を始めることにしたのでした。ネギは「ある人物」に修行をつけてもらうため、弟子入りを志願しにいきます。

弟子入りはあえなく断られてしまいますが、ネギは全く退きません。そこで師匠候補の人物は、ネギに対して「弟子入りの条件」を突き付けます。ネギはこの条件をクリアするために、まき絵や古韮たち女子生徒たちの力を借りて練習に励むのでした。

感想

ネギがエヴァンジェリンに弟子入り!?

4巻~6巻にかけて悪い魔法使いたちとの激闘を繰り広げたネギは、この巻から戦闘能力の向上に明け暮れます。普通のマンガなら退屈な修行パート…となるところですが、魔法先生ネギま!はもともと萌え系マンガなので修行パートも安心して楽しめるのが魅力ですね。修行パートとはいってもパクティオーを結んだヒロインたちと一緒に修行するので、見ていて飽きるということはありませんでした。登場キャラクターが男だらけの少年バトルマンガと違って、可愛いヒロインが多いマンガはこういうところが強みですね。

修行パートの華やかさは、ネギが弟子入りを志願した相手によっても保たれています。今回ネギが師匠に選んだのはかつての強敵「エヴァンジェリン」で、このマンガでも人気ランキング上位に入り続ける人気ヒロインのひとりです。作中最強クラスの実力を持ちながら見た目は10代の可愛い女の子であるエヴァンジェリンがいれば、修行パートもむさ苦しくなくて良いなと感心しました。この修行でネギの魔法がどのような進歩を遂げるのかは次巻以降のお楽しみといった感じです。

また、ネギはこの巻でもうひとりの師匠を見つけています。それが3‐Aクラス名物・バカレンジャーのイエローである「古韮」です。古韮は魔法なんて一切使えませんが、修学旅行編では素手で魔族をバッタバッタと倒していった中国拳法の実力者で、ネギは中国拳法の師匠として古韮を選んだのです。魔法の師匠はエヴァンジェリン、中国拳法の師匠は古韮と、どんどん美女に弟子入りしていくネギ少年。大変なのでしょうけど、ぶっちゃけネギが羨ましいと感じるのは私だけではないはず…

特定のヒロイン以外があまり登場しないのが残念

バトルから離れて日常回が増えた7巻はなかなか読み応えがありましたが、残念な点を挙げるとすれば「登場ヒロインが少なかった」ことです。ご存知の通り魔法先生ネギま!には少なくとも31名のヒロインがいて、これまでの巻ではまだまだ素性が明らかにされていないヒロインもたくさんいます。せっかく日常回を展開するならまだスポットライトを浴びていないヒロインたちの姿を見せてほしかったのですが、特定のヒロインばかりが目立ってしまい、この巻には1コマも登場していないヒロインも数名いました。

7巻に多く登場したのは、エヴァンジェリン・古韮・明日菜・刹那・のどかなど、いつも通りといった感じのメンバーです。バトル展開を終えて日常回に戻ったところだけに、自分のお気に入りのヒロインがようやく日の目を見るか?と期待していた読者も多かったのではないでしょうか。しかし残念ながら、今まで目立っていなかったキャラクターはこの巻においてもほとんど目立つことはありませんでした。ちょっと不遇なヒロインたちの活躍は、また次巻以降に持ち越しという形になってしまいます。

ただし、唯一「佐々木まき絵」だけはかなり大々的に取り上げられていました。第1回・第2回の人気投票で連続1位を獲得した人気キャラクターにも関わらず、今まで大したエピソードの無かったまき絵が、ここにきて一気にメイン級の扱いを受けます。56話~58話までは全てまき絵メインのエピソードが続くので、まき絵ファンにとっては待ち焦がれていた展開となりそうです。まき絵メインのエピソードがどんな話だったのかは、次の項目で詳しくレビューしたいと思います。

ネギと一緒に成長していくまき絵にも注目

7巻の表紙にはどーんと大きくまき絵が載っています。先ほども少し触れましたが、7巻にてメインヒロイン級の大活躍を見せてくれるのがまき絵なのです。まき絵メインのエピソードは、56話の「ネギとまき絵の弟子入りテスト」から始まり、58話の「とどけ、一撃!」まで3話に渡って続きます。連載開始以来まだセリフすらほとんど無いヒロインも多いなか、3話分のエピソードをまるまる使うという破格の扱いを見るに、連載当時まき絵が読者からどれだけの人気を誇っていたのかということが分かります。

これらのエピソードは、ネギがエヴァンジェリンに弟子入りしようとしていることを知ったまき絵が、ネギに協力するという形で進みます。一度は弟子入りを断られてしまったネギの肩を持ち、「茶々丸に一撃でも入れれば合格」という約束を取り付けるきっかけになったのも実はまき絵なんです。シリーズ全体を通してみると地味な印象のあるまき絵ですが、こうして読んでみると意外とネギのために活躍していたんだなぁということが分かりますね。

話の大筋は「ネギの弟子入り」を成功させるためとなっていますが、実はこのエピソードはまき絵自身の成長物語でもありました。ネギが弟子入り志願に四苦八苦している頃、まき絵は得意だったはずの新体操で「子供っぽい演技」と言われ、大会の選抜テストを落とされかけてしまいます。そんな大変な状況に打ちひしがれるなか、まき絵自身もひたむきに頑張るネギの姿を見て少しづつ成長していくのです。果たしてネギは上手く弟子入りできるのか、そしてまき絵は新体操のスランプから抜け出すことができるのかという点にも注目です!

まとめ

というわけで、今回は魔法先生ネギま!第7巻のレビューをさせていただきました!前巻が激しいバトル展開だっただけに、7巻は読んでいてほっこりするようなエピソードが多くて良かったですね。基本的にはネギの弟子入りについてや、修行パートといったバトル系の話が続くのですが、敵は登場しないのでハラハラせずに読むことができます。久しぶりの麻帆良学園でのエピソードということもあり、ちょっとした原点回帰といった感のある一冊でした。

また、ファンの間では60話~62話にかけてのエピソードも評価が高いです。ネギと明日菜が喧嘩してしまうというエピソードなのですが、2人が仲直りするまでの流れが秀逸です。単なる先生と生徒・魔法使いと従者といった関係に留まらない、ネギと明日菜の深い絆が見て取れます。何気に、ネギと明日菜が喧嘩している状態をなんとかしようと頑張る刹那たちクラスメイトの作戦にも和みました。やっぱり修学旅行を通して、クラス全体がまとまってきている感じがしますね。

魔法先生ネギま!はバトルパートとラブコメパートがハッキリ分かれることの多い作品ですが、7巻はほとんどラブコメパートでした。しかし次巻からは、また少しだけシリアスな雰囲気の漂うバトルパートの世界へと戻っていきます。強さを求めて修行を続けるネギのもとに、故郷の村を滅ぼした「元凶」のひとりが現れるのです。ネギの村が壊滅した真相を知る人物の登場により、これまでに貼られてきたいくつかの伏線が、次巻で紐解かれていくことになりそうです。詳しくはまた、次巻のレビューにてご説明させていただこうと思います!

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8

記事担当:だいなごん