「惰性67パーセント」はウルトラジャンプで連載されている大学生男女4人の惰性で続いていく日常を描いたお色気コメディです。こんなシチュエーション羨ましいと思いつつも大学生活の妙なリアルさで懐かしい気分に浸れたり、もしかしたらこんな青春があったかもしれないと夢を見させてくれる漫画です。

登場人物の大学生4人と同じように暇を持て余しダラダラとネットサーフィン中に試し読みをしてこの漫画をに見事にハマってしまった為、急いで続きを買ったほどです。最初の数ページでビビッ!と来たものは迷わず買っています。

タイトル通り惰性でゆるゆると続いていくストーリーですが所々に共感ポイントや、そこに目をつけたのか!と思わずハッとなるような小ネタも散りばめられていて、爆笑というよりじわじわ笑いが込み上げてくるタイプのギャグで腹がよじれること間違いなしです。

あらすじ

巨乳女子大生、吉澤みなみの部屋に同じ美術大学に通うサバサバ系女子、北原萌が突然連れてきたのは童貞の西田と伊東で!?惰性で続いていく大学生活。エロ漫画を描くことになったみなみが参考にしたいある「モノ」とは一体…?

洗濯も着るものが無くなってから。ネット通販で何度も同じものを買ってしまうズボラなみなみと酒にタバコにギャンブルが好きな中身おっさん系の萌ちゃん。女子2人が濃すぎてちょっとぼやけて見えてしまう、もじゃもじゃ頭の伊東くんと童貞丸出しの西田くんが繰り広げる日常コメディです。

いつの間にか、ちょっとエッチで不真面目な溜まり場と化したみなみの部屋で起こる数々のハプニングに笑いを堪えることは不可能です。短めのストーリーでサクサク読めて1巻に12話収録で満足感たっぷり。読み終わる頃にはすっかりこのゆるさが癖になっている事でしょう。

感想

1話目から下ネタのオンパレード

1話目から下ネタの勢いが凄いです。表紙とあらすじだけではエロさはそれほど感じませんが、扉絵とタイトルで来るぞと覚悟したにも関わらずこれでもかというほど下ネタが盛られています。予想や期待を余裕で超えてくるのでちょっと悔しいくらいです。エロ漫画を描くんで「アレ」を参考にしたいんだけど…な1話は実物を見せるわけにはいかないので言葉で細かく伝えたり魚肉ソーセージを使って説明したりとなんともシュールな光景です。

作者の紙魚丸(しみまる)先生はエロ漫画を描いているそうで、ちょいちょい出てくる少しエッチなシーンの表現や女子2人の体の上手さになるほどと1人ごちました。基本的に下ネタを絡めていて、部屋で鍋をしたり泊まりで入り浸ったり温泉に行ったりご飯を食べに行ったりと何気ないエピソードも一捻りしてあって本当に笑えます。アダルトグッズのショップに行った帰りにまさかのタイミングで袋が破けて「違うから!!」といったエピソードもあります。

この漫画では女子がぶっ飛んでいます。酔っ払った勢いでブラジャーを外しついには服を脱ぎ出した2人の胸をちょっとくらい見ても…と葛藤した末に目を逸らし、目のやり場が無くてベランダで寝るハメになったりと苦労の多い男子2人のエピソードも微笑ましかったです。このような嬉しいエッチなハプニングは現実だとなかなか起きませんがこの漫画では頻繁にラッキースケベがあるのでドキドキ気分が味わえます。目の付け所や発想、セリフの言い回しなど作者のセンスが高いです。

下ネタの先にある一線を越えるのか

これだけ下ネタを連発しておきながらその先に発展しないのが不思議な気もしますが、発展してほしいようなこのままダラダラとした日々が続いてほしいような…もどかしい気持ちです。この漫画の良さはまさに「惰性」で、そこそこ楽しい青春を送る彼らのおバカな日常です。あと萌ちゃんは彼氏が普通に居そうで怖いです。それぞれに彼氏彼女が出来るとすれば4人の中で恋人同士になるのか、新キャラとして登場するのかとても気になります。

エロネタが尽きたりストーリーがマンネリ気味になる事は作者の引き出しが多そうなのであまり心配していません。これからもどんどん笑えるエロを提供して欲しいですが現時点での登場人物は安定の4人だけなのでタイミングを見計らって新キャラの登場があっても面白いかもしれません。男女片方が1人増えるとバランスが崩れて予測不能度が増しそうです。もし新キャラの登場があれば4人にどんな風に関わってくるのかハラハラします。

エロコメであってラブコメではないのでラブ要素は無く、仲間内で恋愛に発展しない点はなぜか安心して読む事が出来ました。恋愛要素を求める人にとっては男女4人で集まって下ネタマシンガントークで盛り上がっておいて何故間違いが起きないんだと焦れったいかもしれません。特にストーリーに大きな起伏があるわけでは無く延々と怠惰っぷりが描かれていくスタイルですが笑いのスパイスが効いているので飽きを感じる事はあまり無かったです。

くだらないことで盛り上がれる若さ

どんなにくだらないことでも仲間内では最高に盛り上がったり、ダラダラするだけで他に何もしていない毎日を送っているのに微妙に充実感があったりと集まってなにをするでもなく本当にだらけているだけなのにめちゃくちゃ楽しそうなんです。それにしても常にみなみの部屋に集合しているので他の人の部屋が描かれる機会が無いですね。男子2人の部屋にはそれほど興味はありませんが萌ちゃんの部屋は意外と可愛い部屋なのかさっぱりした部屋なのか是非覗いて見たいです。

胸はがっつり乳首まで描写されていますがそれ以外のエロはがっつり描写ではなくギリギリ見えるか見えないかのチラリズムで良い塩梅です。丸出しだと普通に嬉しい反面、下品に見えてしまいます。隠しすぎると焦れったいです。チラ見せだと見えていない部分を勝手に脳内で作り上げてしまうせいかエロ度が増すような気がします。エロ度は高めですがいやらしさも無く、健全で不快にならないエロなのです。ちらっと見えるパンツのエロさも必見です。

画力が高く、絵柄も癖が無いので広く受け入れられそうな印象です。本編はもちろんおまけページもあって1巻では作者の「惰性67パーセント」を連載する事になった経緯などが描かれています。作中とおまけページで中華が出てきたので無性に食べたくなりました。扉絵や目次ページ、おまけページなどが凝っていて充実しているのもポイントです。紙魚丸というペンネームも覚えやすくインパクトがあるのでやっぱりセンスが高いですね。

まとめ

この作品はエロコメに少し苦手意識がある人にも読んで貰いたいと思います。確かに下ネタ連発でぶっとんだ話もありますがストーリーはテンポ良く進んで1話が短いので試しに読んでみてとオススメしたいです。もちろんエロコメが大好物という人も満足出来ると思います。ただエロいだけで萌え要素は取って付けたようなレベルじゃないの?という心配も無用です。しっかり萌ポイントもあるのでエロいだけじゃ満足出来ないという人も安心です。

今回は1巻を紹介させて頂きましたが「惰性67パーセント」は現在3巻まで発売されています。まずは書店やネットで表紙だけでも見てみて下さい。女子2人ともめちゃくちゃ可愛いです。また美しいカラー扉絵にも注目です。単行本派なので普段モノクロのキャラクターのカラーは新鮮です。表紙とはひと味違ったカラーになっています。扉絵にはプロフィールが載っていてスリーサイズまで知る事が出来るので隅々まで目を通してみて下さい。

徐々に面白さが増していく漫画にはハズレが無いと思っているのでこれからもますます期待しています。ただ刊行ペースが約1年に1回とゆっくりめで単行本の発売まで待てそうにないのでウルトラジャンプを買って連載をリアルタイムで追いかけようと思います。ここ最近は単行本派で本誌を買う事もほとんど無くなったので漫画雑誌を買う良い機会になりそうです。思わぬ作品に出会えるので直感を信じての衝動買いは辞められそうに無いです。

オススメ度
★★★★★★★★★☆ ★9