ながされて藍蘭島の7巻の感想です。藤代健先生の描くハーレムコメディも今回で7巻目になりました収録されているのは第37話「見られて」から第42話「正体明かして」までの6話分と合間に番外編が2話の合計8話となります。

今回は今までとはちょっと違う構成のお話が登場します。第40話「なぞめいて」から最後の第42話「正体明かして」にかけての3話分は続きモノとなっていて中編のようになっています。また第38話と第39話も前後編のようになっています。

そんなちょっと今までと違う構成ですが、今までどうりの女の子たちの可愛さやサービスシーンは満載です。特に後半ではみんな揃っての温泉のシーンもあるのでそこは見どころでしょう。色々新要素が盛り沢山な7巻です。

あらすじ

ある日の日中、りんはみんなに内緒できれいな着物を着込んでおしゃれを楽しんでいたところまちにバレてしまいます。男っぽい自分には似合わないと言いひた隠しにするリンでしたが、結局みんなにバレそうに、果たしてどうなってしまうのでしょう。

またある日の明け方、なんだか行人はすずに内緒に何処かへ出かけている模様ですが、それはなんとすずには内緒で村の学校へ行っていたのでした。実はすずは勉強が大嫌い。そのためすずに内緒でなんとか学校へ連れて行こうと画策するのですがうまくいくのやら。

そんな日常を送る中すずと行人のもとに温泉宿の「月見亭」から招待状が届くのでした。招待状は行人たちだけでなく村のいつものメンバーのところにも送られていてみんなで温泉を満喫することに、しかしその招待状は月見亭から送られたものではなかったのです。一体誰がなんの目的で人を集めたのでしょうか。

感想

ミステリー?月見亭での謎の事件発生

今回の7巻ではいつもと違って3話連速の物語が展開します。それが第40話「なぞめいて」から第42話「正体明かして」で、舞台となるのは藍蘭島にある温泉宿の「月見亭」。この月見亭はなんとアンドロイドのさくやが切り盛りしている温泉宿なのですが、この月見亭から行人たちに招待状が送られてくることが今回の話の始まりとなります。月見亭に集まったのは行人とすずだけではなくあやね、まち、ゆきの、りん、ちかげと言ったいつもの面々でした。

しかしさくやによるとこの招待状は自分が送ったものではないということでした。何やら怪しい展開になってきましたが。そこであやねの悲鳴が、なんと謎の怪人「紅夜叉」が現れたのです。藍蘭島で人気で行人も読んでいる小説に出てくる怪人がその紅夜叉なのですが、まさかの現実の登場するのでした。行人はさくやとともに紅夜叉を追いかけます。なんだかんだ気の抜けた事件を起こしつつ逃げる紅夜叉を捕まえることができるのでしょうか。

一方でそんな子のもつゆ知らず、女の子たちは温泉宿で行人とひとつ屋根の下ということで色々話が弾みます。行人が一体誰を選ぶのかという話になるとみんなはもちろん、普段こういった話に疎いすずもなんだかそわそわしているみたいでした。とは言え一方行人は紅夜叉を追いかけているのでそれどころではないわけですが。しかしそんな中すずが紅夜叉に襲われそうに、すると行人は大激怒します。本人も知らないほどにすずのことが大切なのでしょうね。

さくやの登場がちょっと説明不足に

今回出てくる月見亭のさくやはなんとアンドロイドというびっくり設定、しかし今回の話の中ではすでに行人たちと出会ったあとの設定で出てきましたね。このさくやというキャラクターは、元々ながされて藍蘭島のドラマCDに出てきたキャラクターなのです。その中で色々あり行人とも出会っていて今の月見亭で暮らすことになったのですが、すでにドラマCDで出ているため本編での登場が今回のような唐突な感じになってしまっていましたね。

ちなみにこの月見亭とさくやは厳密には今回が本編の初登場といったわけではありません。以前のゆきのの話の中でゆきのの母親であるかがみが出かけていた温泉宿が月見亭で、その時に一コマだけさくやが登場していたのでした。とは言えしっかり登場したのは今回が初めてですね。何しろ超科学なアンドロイドというある意味色物で個性的なキャラクタですから、今回のように初登場シーンが省かれる形なのはちょっともったいなかったと思いました。

また、もう一つ気になるのは今回1話完結が少なつ続き者が多かったことでしょうか。これは完全に好みの問題ですし連続するからこそ描ける話もあるのですが、何しろ基本的に1話完結で今まで話が進んできたので今回の続き物にはちょっと違和感がある人もいるかもしれませんね。これに関しては長期連載物にありがちなのですが、長く続けていると設定やキャラクターが多くなり話を短くするのに無理が出てしまうためで、それだけこのながされて藍蘭島が長く続いているとうことでもあると思います。

この藍蘭島にも学校がありました

基本的に田舎の村のような古めかしい生活を送るこの藍蘭島での生活ですが、今回学校が出てきます。そういえば以前何処かでちょこっと話に出てきたようなきがするのですが、今回はガッツリ学校が舞台の話になっています。第38話「まなんで」と第39話「おそわって」が学校の話になるのですが。まずそもそもなぜ今まで学校の話にならなかったのか、それはなんとすずが極度の勉強嫌いで行人に話さなかったからということでした。確かにすずはこういうの苦手そうですね。

しかし今回はそんな中でなんとかすずに学校に越させようと行人を始めみんなが一計を案じます。なんとか学校に連れて行こうとすもバレてしまい逃げようとするすずでしたが、行人の説得のもとにしぶしぶ学校へ行くことになりました。基本的には読み書き算盤を教えているこの学校なのですが、開催されるのは月に1,2回程度で、なんと生徒の半分は動物です。何しろこの藍蘭島では当たり前のように動物が読み書きできますからね。ある意味当然です。

しかしここで意外なことが発覚します。基本的には運動神経がいい行人ですが、なんと球技に関してはまるで駄目だったことが発覚、足手まとい扱いされるほどの下手さで散々な結果でした。しかもそれがすずにバレると仕返しとばかりにスパルタな特訓まで始まってしまい大変な目にあってしまいます。剣術などもうまく体力もあるのにまさかの苦手種目でした。一方ですずも計算が全くの駄目でこちらも頭から煙を出しながらなんとか頑張っていました。

まとめ

そんなわけで「ながされて藍蘭島」7巻の感想を書いてきましたが、やはり今回の注目点は何と言っても後半の月見亭での紅夜叉事件でしょう。初の長めの物語というのもそうですが、何よりも今まで以上に女の子たちが集まっての温泉シーンなどサービスシーンが満載でした。更にはすずと行人がお互いに対する気持ちなども描かれていたりと色々楽しい話でした。それに本格的に登場したさくやといいなんとも濃い話で7巻は終りを迎えたと思います。

また今回は学校の話もありましたが、そちらではすずがかなりメインとなるお話でしたね。いつもなんでもできる感じのすずでしたが、まさかここまでの勉強嫌いとは思いませんでした。一方での行人の球技音痴との良い対比でしたね。それにしても今回は学校と月見亭、どちらも1話完結ではないと同時にすずにスポットライトの当たっていた話だったと思います。なんだかここに来てますますすずと行人の関係から目が離せなくなってきました。

それと今回は学校と月見亭と人が多い場所での話が多かったので、かなり色々なキャラクターがしっかり登場しましたね。特に女の子に関してはメインどころの子たちは一通りしっかり出番があり、しかも温泉シーン付きとかなりの満足できる内容だったと思います。どうしても一人ひとりの話だと単行本に収録される話数の関係で影が薄くなったりしがちですが今回は大人数が前提の話のためにしっかり描かれていました。とは言え個別の話ももっと読みたいですけどね。それはまた次巻以降に期待します。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8