だがしかし 1 (少年サンデーコミックス)

週間少年サンデーで連載され、テレビアニメ化されるほどの人気作品となった「だがしかし」第1巻のレビューをさせて頂きます。私は個人的にマンガ雑誌はジャンプ派だったのですが、「だがしかし」があまりにも話題になっていたので単行本を購入して読んでみたところ、ドはまりしてしまいました。

現在発刊されている単行本を全て読んでも続きが気になってしまい、結局は週刊少年サンデーを購読することになったほどです。ざっくりいうと「駄菓子の紹介マンガ」に過ぎないこの作品ですが、しかし意外に深いストーリーと、何よりあざといほどに可愛いキャラクターたちに魅了されてしまいます。

そもそも全巻通しても登場キャラクターの少ないマンガなのですが、1巻には登場人物が5人しかいません。しかしヒロインのほたるさんと、幼馴染のサヤちゃんさえいればもう、このマンガは成立してしまうのです…!

あらすじ

ある過疎化した田舎街で営業する駄菓子屋「シカダ駄菓子」。その九代目に任命された主人公のココノツは、マンガ家を目指していたため「継ぎたくない」とキッパリ断ってしまいます。何とか後を継がせようとあの手この手で説得する父・ヨウさんですが、ココノツは聞く耳を持ちません。

しかしある日、ココノツの前に大企業「枝垂カンパニー」の後継者・枝垂ほたるが現れます。ほたるはヨウさんの駄菓子屋としてのスキルに目をつけており、ヨウさんを枝垂カンパニーに引き抜くために現れたのでした。

ココノツがシカダ駄菓子を継いでくれたら喜んで枝垂カンパニーに行くと言うヨウさんの発言に、ほたるは喜んでココノツの説得を引き受けます。こうして、駄菓子屋を継ぎたくないココノツと、駄菓子好きの変わった女の子・ほたるの賑やかな日々が始まったのです。

感想

随所に見え隠れする作者のフェチ

だがしかしのおすすめポイントは、ストーリーだったり、ギャグの面白さだったり、言いたいことは色々あるのですがコレだけはハッキリさせておきたいというポイントがあります。もうとにかく、作者のフェチが前面に押し出され過ぎです!もちろん、それが最高なんですが。だがしかし1巻には、ヒロイン的な立ち位置の女の子が2人登場します。主人公のココノツに駄菓子屋を継ぐよう説得しにくる「ほたるさん」と、子供のころからの幼馴染み「サヤちゃん」です。

全くタイプの異なる2人のヒロインですが、どちらも可愛らしい女の子です。あざとくヒロインのパンチラが見えたり、転んだら胸を揉んでしまったり…なんていう、少年漫画にありがちなラッキースケベは基本的に起こりません。ただ、ほたるさんとサヤちゃんの「色気」がすごいんです。それは例えば、ほたるさんが「モロッコヨーグル」という駄菓子を食べて唇を指で拭うシーンであったり、サヤちゃんが髪をかき上げるシーンだったりと、直接的な表現が無いはずなのにとにかくセクシー。

作者のコトヤマ先生が、女の子のしぐさにこだわって描いているのが伝わってきます。むしろ、パンチラシーンのような直接的な表現はぼかして描かれます。1巻には階段の上に建つほたるさんのスカートの中をココノツが目撃してしまうシーンがあるのですが、角度的に日光が邪魔で我々読者には全く見えない仕様になっています。でもだがしかしは、それでいいんです。パンチラなんかよりも、ほたるさんが汗だくで「ブタメン」を食べているシーンのほうがよっぽど色気に満ちているのですから。

駄菓子の解説がイチイチ面白い!

ほたるさんやサヤちゃんの色気に気をとられてしまいましたが、駄菓子の解説もかなり見ごたえがあります。単行本1巻に登場する駄菓子は、「うまい棒」「ポテトフライ」「きなこ棒」「生いきビール」「モロッコフルーツヨーグル」などなど…全て表記すると長くなってしまうので省略しますが、1巻にはこれら18種類の駄菓子が登場しています。「この駄菓子は子供のころよく食べたなぁ~」と懐かしくなるものもあれば、私の住んでいる地域には売られていなかった駄菓子もあり、楽しく読み進めることができます。

また、子供のころによく食べていた駄菓子についての補足説明を読んで思わず「へぇ~」と唸ることも。個人的には第6話で「モロッコフルーツヨーグルに味の違いは無い」というのに驚きました。作中でもほたるさんが「だって赤はイチゴで黄色はレモンじゃ…?あれ…?」とテンパっていましたが、私も全く同じ反応をしてしまいました。あと、同じく第6話のモロッコフルーツヨーグルのエピソードで「モロッコに象は居ない」と言っていたのに笑ってしまいました。

食べたことのある方ならご存じだと思いますが、モロッコフルーツヨーグルのパッケージには思いっきり象が描いてあるんです。あの絵を見て、象はモロッコに住んでいる動物だと勘違いした子供はきっと全国にいたのではないでしょうか。子供のころには知る事ができなかった駄菓子の知識は、大人になった今読むからこそ面白いのかもしれません。きっとこのマンガは、子供よりも「駄菓子屋世代」の大人に共感を読んでいるのでしょうね。

だがしかしの扉絵のクオリティの高さ

だがしかしを読むにあたって密かに楽しみなのが、毎話ごとに描かれる扉絵を見ることです。そのほとんどはエピソード本編とは無関係なイラストですが、これが本当にクオリティが高いんです。最初の数話分の扉絵は、ほたるさんが駄菓子を食べているシーンが描かれているだけですが、後半はもはやグラビアの域に突入します。単行本1巻で個人的にお気に入りの扉絵は、第14話「ココアシガレット」の扉絵です。なぜかほたるさんが水着姿でバイクに座っているシーンが描かれているのですが、とても完成度の高いイラストで驚きました。

色だけ塗れば、週刊少年サンデーのグラビアページを飾れると思います。ちなみにこの「ココアシガレット」というエピソードは、1巻で唯一ほたるさんもサヤちゃんも登場しない話です。ココノツとヨウさんが海の上に取り残されてプチ遭難するという、男っ気しか無いエピソードとなっています。きっと、本編が男臭いので扉絵でサービスしてくれたんでしょうね。さすがはコトヤマ先生です。

他にも、ほたるさんがプールの監視員をやっているシーンや、サヤちゃんが髪をかき上げているシーンなど、扉絵ではヒロインたちの色気を感じるイラストを楽しむことができます。最早あのページは、扉絵というよりもグラビアページといった感じです。駄菓子を題材にした目新しさだけでなく、ヒロインたちのサービスシーンが多いのもだがしかしというマンガを人気にした要因だったのでしょう。不人気だからやむを得ずお色気路線に寄って行ったというわけではなく、1話目の最初っからお色気路線に舵を切りまくっているところに好感が持てました。

まとめ

だがしかしは、大人世代にぜひ読んでもらいたい作品です。最近ではあまり見かけなくなった「駄菓子屋」という存在ですが、今でもあの頃と変わらない駄菓子が製造されていることを知り、ノスタルジーに浸ることができます。作中に登場する駄菓子は全て実在するもので、子供のころ食べていたお菓子の存在を思い出してついつい懐かしくなってしまいました。個人的に、1巻第3話の「ポテトフライ」がかなり懐かしかったです。

ポテトフライ、小学生のころは本当に毎日のように食べてました…また、駄菓子には意外に地域性があるのだと知って驚きました。16話に登場した「ビンラムネ」という駄菓子は私の住んでいる地域には売られていなかったので、正直かなり気になっています。スーパーやコンビニを探したりもしているんですが、今のところ見つけ切れていません…大人になった今、駄菓子熱を再燃させられるのもこの作品の面白いところですね。だがしかし1巻を読み終わったあと、どうしても駄菓子が食べたくなった私は、その日のうちにコンビニへ駄菓子を買いにいったくらいです。

残念ながら、その日は1巻に登場した駄菓子のうち、うまい棒くらいしか見つかりませんでしたが。なんて大人っぽい意見も述べてみましたが、結局のところ、だがしかしを読んでしまうのはヒロインが可愛いからというのが大きいですね。読めば読むほどほたるさんとサヤちゃんの魅力にハマってしまいます。萌え系のマンガが好きな方ならきっと好きになる作品だと思いますよ。というわけで、今回は「だがしかし第1巻」のレビューをさせていただきました。かなりおすすめなマンガなので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね!

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

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