Pocket
LINEで送る

山田くんと7人の魔女(2) (週刊少年マガジンコミックス)

「山田くんと7人の魔女」略して「やまじょ」は週刊少年マガジン(講談社)で2012年12号から2017年12号まで連載。2013年8月にはフジテレビにてテレビドラマ化、2015年4月より6月までテレビアニメが放送されていた人気作品。

作者である吉河美希の前作「ヤンキー君とメガネちゃん」も同誌で連載し、ドラマ化されたことで有名です。女性の観点でラブコメを描いている人気漫画家。線の書き方、見せ場の作り方、ヒロインの心の動き等の繊細さと、ギャグのキレキレ感が読み手を引き込みます。

やまじょ1巻では、不良少年山田といじめられっ子優等生の白石の身体がキスで入れ替わり、ラブコメの予感で終わっていました。やまじょ2巻は、キスの能力は勿論、個性豊かなキャラが次々に出てきて、ますます混乱しそうな予感が満載です!

あらすじ

1巻では超常現象研究部の部室ができてすぐに入部してきた伊藤に山田と白石がキスしてるところを見られてしまうシーンで終わっていました。2巻は、冒頭から山田と白石が付き合ってるという噂が学校中に広まっているところからはじまります。

何とか誤解も解け、伊藤も部員の一員となり、キスの能力の謎も少しずつ解明され、話は進んでいきますが、部費一つ獲得するのにも苦労します。無事、部費を獲得するも、裏では生徒会の権力争いが絡んでいて、今後も波乱の予感。

そして、学園生活は林間学校というラブコメにはもってこいの、学校行事も挟まれてきます。泊まりがけの学校行事で、同じクラスの山田と白石の仲は接近するのか? お決まりの入浴シーン等のサービスカットも満載です!

感想

キス能力の応用方法が判明する!

純粋な入部動機を踏みにじられた伊藤によって、学校中に山田と白石が付き合っている噂をばら撒かれる。嫌われ者の山田と付き合ってることで白石が以前のように孤立することを恐れた山田が撤回に回るシーンが何とも健気です。その後、部室で山田が伊藤にキスを迫り、むりやり体を入れ替える。入れ替わった後、伊藤のお色気シーンを挟む。少し緊迫したシーンですが、ギャグで緩和するいいシーンです。山田が学校中に噂の撤回をして回るも、伊藤は嘘つきで有名らしく誰も信じていない。伊藤というキャラにぐっと謎と興味が深まります。

なぜ伊藤は嘘つきなのか。山田が部室に戻ると、伊藤の姿はなく、白石と宮村が居た。伊藤は自分の姿を借りたまま何をしでかすかわからないと慌てる山田。案の定、伊藤はやりたい放題でしていたらしく、大いに笑えます。一旦部室に戻った山田の体を宮村がベタベタ触る。宮村がいちいちスケべを出してくるところが鬱陶しい。伊藤の携帯を覗き見て、金のトラブルを抱え、例の盗撮グループに呼び出されていることを知る。山田の体を借りて戦い、伊藤はコテンパンにやられるも、そこに山田登場。パンちらつきの回し蹴りで一件落着。伊藤は学校の人気者になりたいがために入部を希望していたこともわかり、全てすっきり解決。

白石が虚ろな目で山田にキスを迫る。白石が欲情したと勘違いした山田は喜んでそのキスを受け入れるも、単なる風邪というガッカリなオチ。白石は山田の体で勉強したかっただけなのだ…。弱った体で部室に行くと宮村と伊藤の姿が。伊藤が宮村とキスすると中身が入れ替わるか実験しようと提案。白石の体と宮村のキスでも魂が入れ替わるという新事実が判明する(白石の体を手にした宮村の悪ノリお色気シーンに呆れます)。その後、宮村の体の山田と伊藤がキスしても入れ替わり、誰が誰だかわからない状態になりますが、山田の魂が移動することが判明し、今後のラブコメのスパイスになりそうです。

部費争奪戦から、複雑な学校の裏が垣間見える

伊藤が「部費が下りなかった」と、悔しそうに部室で嘆くも、他の部員は無関心。しかし、山田だけは反応は遅いけれど、電子レンジも部費で買えるのかと躍起になる。レンジがあれば、購買の冷えたパンを温めて食べられ、充実した昼休みになると言うのだから、単純でおバカで微笑ましい。宮村を引き連れ、生徒会長のもとへ乗り込むも、無類の女好きの会長は無視。そうとなれば、新しく発見した能力で山田は白石、宮村は伊藤に入れ替わり、再チャレンジするも、途中廊下でお色気対決を始めるバカな二人…。そして、やっと女二人で乗り込むが、女好きの会長にはすぐに正体がバレる。

「君たちからは女のにおいがしない」と、言い放つ会長。とても、怪しい雰囲気の人物…。しかしながら、外見が女なのであっさり話を聞いてくれることになる。部費は生徒会の抱える問題を解決したら出すという交換条件付きだが、一歩前進。問題というのは、旧校舎の取り壊しに反対してる弓道部を説得するという難題。会長の指示は、弓道部の部長と入れ替わり、部長会議に出席し、その体で賛成しろということらしい。卑怯だが、黒幕の会長に逆らうのはご法度。山田は早速、弓道部の部長に安易にキスを迫るも、投げ飛ばされてしまう。相手はなかなかの強敵。

何とかキスしようとあの手この手で、弓道部部長君島に迫る山田。キスさせてくださいと土下座し、投げられ、花束を持参して出直し、ムード作りをしてキスを迫るも投げ飛ばされる。おバカ男子二人の安易な作戦が本当に笑えるシーンです。そんな取り込み中に、怪しい男子生徒五十嵐がやってくる。何やら山田とは因縁がありそうな雰囲気…。五十嵐は君島と山田と宮村を弓道部の部室に閉じ込める。君島を会議に出さなければ、自動的に賛成となるからだ。非常に卑怯なやり方に正義感満載の山田は君島をここから出して、会議に出席させると約束する。さすが、山田。電子レンジより正義感を優先する所に惚れます。

生徒会の謎に迫る…。林間学校で山田と白石は?

五十嵐に施錠され、閉じ込められる三人。部室を出るには、壁を壊すしか手がない。大切な部室の壁を壊されては困ると頼む君島に、会議に参加せず誰かに壊されるのと、ここで俺が壊して会議に参加するのどっちがいいかと真摯に男らしく問う。山田の良さがぐっと出るシーン。壁を壊し、君島は会議に参加し、解体に賛成する。お陰で超常現象研究部の廃部も免れ、部費も入手し、一件落着。今回は山田の正義感の勝利だが、ここで山田の中学の同級生五十嵐が次期生徒会長は小田切寧々だと宣戦布告する。宮村と小田切が次期生徒会長の座を巡って対立中で、小田切の手下である五十嵐が会長のために動いていることを知る。波乱の予感。

後日、伊藤は旧校舎に幽霊の目撃情報があり、それをきっかけに不吉な出来事が起こっているから解明したいと提案するも部員は無関心。山田は部費で入手したレンジであつあつの焼きそばパンを食べるのに夢中というありさま。伊藤はむりやり山田を連れて旧校舎に出向くと、幽霊の正体である小田切と五十嵐の密会を目撃する。五十嵐は、小田切を愛しているから会長にするためならなんだってするとキスを迫る。小田切は、それを制止。只ならぬ二人の関係に山田が怪しい匂いを嗅ぎとる。学園生活にどんどんミステリー要素が入り、展開が予想できずハラハラします。

ラブコメ漫画の醍醐味、学校行事。今回は泊まりがけの林間学校。山田と白石は同じクラス、読み手として新鮮なワクワクが止まらない。早速、白石に呼び出される山田は白石の夏服姿にポッとなる。そして、いつものお決まりの入れ替わり。白石は山田の体で勉強に集中。旅館に着いても白石は頑なに勉強優先で、友達付き合いを山田に任せている。困惑していたら、とうとうお風呂の時間がやってくる。うぶな山田はドキドキしながら入浴するが、女子達に巨乳をいじられ、さらにパニックのお色気シーン。慌てる山田が可愛い。その後、林間学校を実は楽しみにしてたという白石の背中を山田がそっと押す。二人の距離が少し縮まり、キュンとします。

まとめ

今回のやまじょは、次々と新キャラが登場します。それぞれのキャラが濃いのですが、しっかりキャラ立ちしていて、話がまとまっているのもあり、ラブコメをより一層盛り上げています。1巻で謎だった部分も少しずつ解明され、超常現象研究部の活動も前進し、ますます今後の展開が気になります。部員四人のやりとりもキャラが立ってきたことにより、役割のようなものができ、キャラ達それぞれのギャグのキレも1巻でより増え、笑えるシーンも増えています。

山田と宮村のおバカコンビ、伊藤の激しいツッコミ、白石の冷静かつ冷ややかなコメント。部室でのミニコントのようなやりとりが毎回あるのが、さりげなく読者を楽しませてくれています。そして、今回は1巻よりお色気シーンも多めで、露出も激しめなのですが、ギャグで緩和されているので、サービスカットに微笑ましく釘付けになれます。なんと言っても、入浴シーンは特に見ものです。女性キャラによって、身に付けている下着が違うのも女性作家ならではの視点で、芸が細かいです。

ラブコメのラブの部分である、山田と白石の関係は、今回の巻ではそれほど発展しないのですが、山田の男らしい一面が垣間見えたり、キス能力の応用性が判明したり、生徒会の謎や、次期生徒会長の座を巡って争う宮村や小田切の新事実も浮上し、ミステリー要素がぐっと増えていきそうです。今後の展開によって、山田と白石の関係に変化があることは間違いないでしょう。同時に超常現象研究部の活動が増えていきそうななので、様々な部分で楽しみが増えた巻でもあります。

オススメ度
★★★★★★★★★☆ ★9

Pocket
LINEで送る