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紅殻のパンドラ7巻です。7巻では#27から29までのエピソードとおまけコーナーが付いています。クライマックスに近いからか1話辺りの量が多めになっている巻です。

7巻では、前巻ラストでネネとクラリオンが再び合流した直後から、クルツの擁する戦闘用アンドロイドのフィアーとの戦闘がメインで描かれています。

前巻では島の平和のために集結して以降音沙汰の無かったセナンクル島軍も介入してくるなど、一気に物語が収束する方向に向かっている感の強い巻になっています。

あらすじ

ブエルが隠されている地下施設でクルツに見つかってしまうものの、すんでとのころでクラリオンに助けられるネネ。

無事に合流を果たしたネネとクラリオンですが、そんな2人の前にクルツ陣営の戦闘用アンドロイドのフィアーが立ちふさがります。

フィアー相手に奮戦する2人や、ロバート率いるセナンクル島軍が完全武装で突入してくるなど、波乱の中でブエルの本体がついに起動して……。

感想

クラりんをまもる!決意のネネの表情がかわいらしい

#27では、フィアー相手に奮戦する2人の様子が描かれています。これまでもタクミちゃんの自宅のセキュリティをあっさり解除したりと、高い能力を発揮していたネネですが、ここにきて施設内のセンサーの大半を乗っ取るほどの能力を見せつけます。

凄い事をしているはずなんですが、「クラりんはぜったいわたしが守る!」と言いながら手でハートマークを作りクラリオンを囲んでいたり、クラリオンはそれを理解しておらず頭に「?」を浮かばせていたりと、戦闘シーンにもかかわらずとても可愛らしいやり取りがされています。

このエピソードでは白いコマにネネの表情だけが描かれているシーンが多く使われているのですが、どれも殴り書きのようなデフォルメ気味でとても可愛らしく、同時に「ネネってこういう表情しそう」と思えるような描かれ方をしています。

寄り添うネネとクラリオンがかわいらしい

#29は7巻の半分を占めるかなり長いエピソードなのですが、ネネたちを逃がすためにロバートは自ら犠牲になろうとします。そんなロバートを助けたいネネは、ネネを無事に保護するためにも地下施設から逃げることを推奨するクラリオンに対して「縁」について語ります。

必ずしもいい事だけではなく、悪いことが起きるかもしれないが、それも含めて縁であり、ネネがクラリオンと一緒に居るのは「いい事が起きるから」ではなく「新しい事が起きるから」と、これまでとは違った優し気な口調で語るネネと、それを見つめるクラリオンの表情がとてもかわいらしいです。

これまではネネとクラリオンの2人は同世代に近いというか、クラリオンが合理的な判断をしがちな事もあってかネネに対して子供っぽいイメージがあったんですが、縁について教えるシーンでは寄り添う二人の身長差や表情からか逆にネネのほうがお姉さんのような感じになっていてとても新鮮で魅力的でした。

チョコレートに負ける最新兵器とドヤ顔のネネ

縁について語り、全員で生き残るために戦う事を決意する2人は、ロバートと共にフィアーを倒すための作戦を講じます。その作戦というのが、ウザルが保存していたチョコレート菓子を溶かしてフィアーの頭上に落下させるという物。

ふざけた作戦ですが、フィアーには効果的だったようで、チョコレートによってフィアーを制圧され愕然とするクルツに対して、1ページ半近く使った大きいコマで「わたしの何かが囁いた」とかドヤ顔で語るネネは中々面白い対比だなと思います。

そんなネネの突飛すぎる発言に対して、味方も含めて「おまえはなにをいってるんだ」状態になっている辺り、直前までのシリアスな感じはどこへ行ってしまったのかと思う反面、紅殻のパンドラはこうじゃないとな、と感じられる良いシーンでした。

まとめ

7巻もネネとクラリオンの可愛らしいシーンが沢山ありますが、クライマックスが近いからかそれ以上にフィアーとの戦闘シーンなど動きの多いシーンが多く、見ごたえのある巻でした。また、7巻はパロディが多めなので、知っていると面白さも倍増するかもしれません。

ネネとクラリオンのかわいらしさも勿論見どころですが、ロバートを含めたCPDのメンバーたちの「島の平和を守る大人たち」の目立たないカッコよさも見どころの1つだと思います。特に行動を起こすために議長の汚職のデータを用意している辺りは、何となく攻殻機動隊っぽい演出だなと感じました。

ラストはフィアーに切りかかるクラリオンのシーンで終わっているため、決着については8巻に持ち越しになってしまいましたが、ブエルの暴走はまだ未解決ですし、施設からの脱出なども考えると、8巻以降どんな展開が待っているのか楽しみになる巻でした。

オススメ度
★★★★★★★★★☆ ★9

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