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スローモーションをもう一度 1 (ビッグコミックス)

日本中が好景気にわき、皆が明るい未来をリアルに想像することができた1980年代は、様々な文化が花開いた時代でもあります。

素朴だけれども体温を感じる電子ゲームや今の流行とはまた違う清純派の美少女アイドルたちは、今なお強烈な印象を残しており、ファンが多い分野でもあります。

そんな80年代カルチャーにハマったイマドキの少年大滝君と彼の同級生の美少女、薬師丸さんが本作の主人公です。少しシャイだけれども自分の世界を持った二人が出会い、親しくなっていくんですね。

あらすじ

今時の高校生という体で仲間とつるみ、一応楽しく毎日を過ごしている大滝くんですが、実は80年代のカルチャーやアイドルが大好きで、聴く歌ももっぱら古いものがメインです。

そんな彼にとって、常に新しくなければならないという周りの価値観はどうにも息苦しいものがあり、ノリ切れない自分を自覚してもいました。

そんなある日、先生に言われて同級生の薬師丸さんのところに行った大滝くんは、そこで、レトロな品々に囲まれ、80年代アイドル風の服装に身を包んだ彼女と出会うのです。

感想

地味な同級生は80年代アイドル風!?

まず注目すべきは、第一話、大滝君が先生に「同じクラスの薬師丸が職員室に定期を忘れたから」渡しに行ってやってくれ、と頼まれて渋々彼女の家に向かうことになったシーンです。大きな家にたどり着いた大滝君は、離れの建物から中森明菜の「少女A」が流れてきたことでテンションを上げます。

一方、その趣味は彼女にとっても秘密のものであったため、薬師丸さんは何としても帰そうとしますが、そのあんまりな物言いにカチンときて、大滝君は無理やり家に上がり込もうとします。が、そこでうっかり下に落ちそうになり、薬師丸さんはドアを開き大滝君を助けます。その彼女の姿は完璧に80年代アイドルでした。

その薬師丸さんの姿はまさしくキュート。ルックス、スタイルともに抜群で、はっとさせられるほどの美少女オーラに満ちています。レトロなグッズに囲まれた部屋とも実によく馴染んでいますし、コロコロと表情が豊かに変わるところも愛らしいです。大滝君でなくてもドキドキしてしまうことうけあいな非日常感があります。

岩井小百合風の薬師丸さんがとってもカワイイ! 

第四話、お母さんの着る衣装を受け取るために専門的な衣装店に立ち寄った大滝君。普段行くような店とは雰囲気からして違うからか、かなり恥ずかしそうです。そんな時、店員さんが別のお客に声をかけると、さっとカーテンが開き、中からガッチガチのアイドル風衣装に身を包んだ薬師丸さんが出てきました。 

お互いに普段とは違う気恥ずかしさを感じる中、大滝君は薬師丸さんの衣装が岩井小百合風だと言い当てます。すると薬師丸さんは途端に喜色満面となり、一しきりこの衣装を着たい理由や衣装の作成方法などを語るのですが、服が普段とは違うことを思い出してカーテンの中に隠れ、頭だけ出す形になってしまいます。

この一連の仕草はとっても天真らんまんで愛らしいのですが、特に大滝君が「もうちょっと見てもいい?」と恐る恐る聞いたところでカーテン越しに「だめ」といたずらっぽく舌を出して見せる姿が最高でした。衣装やリボンも薬師丸さんの良さを最大限引き出していて、意外なほどの良さがページから溢れているようでした。

由貴ちゃんヘアの薬師丸さんが最高!

第五話、セミが鳴くような暑さの中、薬師丸さんは大滝君のもとに。二人はDVDを貸し借りする約束をしていました。薬師丸さんは、髪を後ろでまとめ、当時「スケバン刑事」をやっていた斎藤由貴そっくりの髪型にしてみせました。 

「由貴ちゃん」ヘアにしてみせた薬師丸さんのルックスはまさにずば抜けたものがあり、個人的には一巻の中でも最高の萌えポイントです。快活そうなのに清純さがあって、人柄の愛らしさがにじみ出ているようにも見えました。今風ではありませんが、薬師丸さんには最適でしょう。 

そのシーンから、はっきりとした変化に興味を持った大滝君が髪を触ってくるシーンに移行するのですが、そこで恥ずかしがる薬師丸さんも物凄い胸キュンの表情でした。どんな髪型でも似合う娘ですが、中でも短めの方が良さが出るのかも知れませんね。

まとめ

スローモーションをもう一度は、この現代には珍しいほど正当的で古典的な青春物語ですが、あくまで今の時代を生きる少年少女の日常を描いているという良さがあります。ただ単に昔は良かっただけでは済ませない前向きさが全体に感じられるんですね。 

主人公の大滝君も、イマドキな感じの友達に合わせてはきたものの、1980年代にドハマりしているためか、悪い意味でのネット慣れとは無縁で、まったくすれていない感じがいいですね。女の子のふとした表情で照れてしまうあたりは、なかなか現在では見られないようなウブさです。 

そして何と言っても素晴らしいのは本作のヒロインたる薬師丸さんです。ルックス抜群でスタイルも良いのに学校では目立たず、かと言って排他的なタイプでもなく自分なりの可愛さを追求していくその姿は、彼女が好きな80年代アイドルシーンにも似たまっすぐさがあります。二人の恋の行方が非常に楽しみですね。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

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記事担当:いえぽぬZ

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