『NHKにようこそ!』(角川コミックスエース)は原作:滝本竜彦×漫画:大岩ケンヂのタッグで月間少年エースにて連載されていた作品です

GONZOによってTVアニメ化もされた原作のコミカライズ作品ですが、原作ともまた違った展開をみせるのが本作の特徴になっております。

“岬ちゃん”がとにかく可愛い、自分にも逢いにきてほしい。なぜ自分には岬ちゃんが逢いに来ないのだろう、と思ってしまわずにはいられない。そんな作品です。

あらすじ

ひきこもり生活を続けて4年になる主人公:佐藤達広(22)は堕落した怠惰で膿んだ日々をすごしていました。

そんな中、テンパった対応をして久しぶりの来客=宗教勧誘のおばちゃんにも引かれてしまうが、その脇にいた可愛い女の子はなぜか笑っていたのでした。

とある誇大妄想(NHK陰謀説)のおかげで現実と向き合うため、バイトの申し込みをしようとした佐藤でしたが、そこには宗教勧誘をしていた女の子が居て・・・・・・?

感想

宗教勧誘にきた彼女は笑っていた

大学を中退して二年目の春、ひきこもり生活は4年目に突入。ついに親からの仕送りも尽きた主人公:佐藤達広。それをあざ笑うがごとく先月越してきた隣人は朝から晩までアニソンを爆音で流している。佐藤はこの上なく酸っぱい現状を迎えていました。

佐藤はそんな現状を打開するため、職探し、つまり社会復帰を目指すのだった。しかし訪れた不意の来客、宗教勧誘のおばちゃん。ここで4年間で下がりに下がったコミュニケーション能力を見事に発揮し、おばちゃんをドン引かせて帰らせることに成功。

そのおばちゃんの脇に佇んでいた女の子:岬ちゃんはそんな様子を見て、意味ありげに笑うのでした。その笑顔が本当にかわいい。そんな岬ちゃんの素敵な笑顔が見られるのは物語のはじまり、第1話「プロジェクトにようこそ!」です。

へえ・・・それで?何つくってるの?

岬ちゃんが可愛い一こまといえば、第2話「ロリータへようこそ!」にもあります。それは、見栄をはろうとした佐藤に対して「へえ・・・それで?何つくってるの?」と嘲笑するような、ちょっとニタっとした笑顔をもらす一コマでしょう。

このシーンは一話で佐藤のことを見初めた岬ちゃんが「あなたはプロジェクトに抜擢されました」と夜の公園に呼び出すところから始まります。そして、岬ちゃんは佐藤に対して「私ひきこもりの脱出方法知ってるよ」とのたまうのです。

そんな言葉をかけられた佐藤はやはり見栄を張ろうとして大嘘をついてしまいます「俺はクリエイターだ」と。そんな佐藤のことを見透かしたような表情で笑いかけたときの一コマが先ほど述べた箇所であり、ここの岬ちゃんがとてもかわいらしいのです。

彼女は「私は別に」と目をそらしていた

そのほかの岬ちゃんがかわいいシーンといえば、第5話「カンパニーにようこそ!」の「私は別に…」と佐藤に対して、居心地が悪そうに視線を逸らして返事をする、なにやら腹に抱え込んだものが垣間見えそうな岬ちゃんでしょう。

第4話で外出できるようになったかと思いきや結局またもとの引きこもり生活に戻ってしまった主人公が、”母親の襲来:彼女を親にみせること”という超巨大問題に直面した結果、その対処として岬ちゃんが彼女役をかってでるところからこのシーンははじまります。

なんのかんのでいろいろと岬ちゃんに感謝しており、その気持ちを素直に伝えた佐藤。それに対する返事が「私は別に…」のシーンであり、もともとなぞの多い岬ちゃんの内面がすこし曝け出されたような、そんな大事なシーンでもあります。

まとめ

『NHKにようこそ!』第一巻は煮詰まりつつあるひきこもりである佐藤が、宗教勧誘で出会ったなぞの美少女岬ちゃん、そして、隣人の山崎との出会いを経て少しずつ彼の人生が動き始める、という内容になっています。

やっぱりというかなんというか、メインヒロインである岬ちゃんがとにかくかわいらしいのです。その容姿もさることながら、佐藤との絶妙な距離感と、明るい陰に見えるミステリアスな部分。そのバランス感覚がすばらしいです。

表紙のすました笑顔の岬ちゃんがかわいらしい第一巻ですが、カバーの下にも裏にも仕掛けがあって楽しい一冊になっています。自分のもとにも岬ちゃんが逢いにきてほしい、と思ってしまわずにはいられない。そんな作品はまだまだ続きます。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8