『NHKにようこそ!』(角川コミックスエース)は原作:滝本竜彦の小説を漫画:大岩ケンヂがコミカライズした作品です。

第二巻のおわりで感動的(?)な現実への帰還を果たした佐藤を待ち受ける現実とはいったいなんなのでしょうか?

ビビッドなグリーンが映える山崎が表紙の第三巻。ノーフューチャー青春活劇はますます本領を発揮していきます。

あらすじ

第3巻は現実に帰ってきた佐藤がインターネットRPG”ファイヤーファンタジーW1″に没頭しているところからはじまります。

理想の世界が広がるオンラインゲームにのめりこみすぎて、佐藤は再び現実に戻ってこなくなってしまいました。

そんな現実置いてきぼりの日々をおくる佐藤を現実に引き戻すため、岬ちゃんのとった策とはいったいなんなのでしょうか。第三巻のはじまりです。

感想

オンラインの世界と現実の岬ちゃん。

第3巻にもたくさんある岬ちゃんがかわいいシーン。そのなかでもまず最初に目をつくのは佐藤のアパートに押しかけ、「見て見て!これ中学のときの制服なんだ!」と佐藤の気を引こうとするかわいい岬ちゃんです。とてもかわいい。

ファイアーファンタジーW1に没頭する佐藤。そんな佐藤を現実へと引き戻すためにあの手この手の策を矢継ぎ早に繰り出す岬ちゃんがとにかくかわいい、すばらしい。そのなかの一つの作戦が中学の制服姿なんですよね。そのうえ手料理もしてあげるという。

このシーンは岬ちゃんのいろいろな可愛い姿がたくさんたくさん収録された、第11話「オンラインにようこそ!」に収録されています。色仕掛けとかいろいろありますが、とくにかわいいネコ耳姿がそのほかの岬ちゃんだと印象的ですね。

危うい同棲生活と、密室のふたり

第三巻の岬ちゃんがかわいいシーンのうち、とりあげたいほど可愛いシーンは第12話「密室にようこそ!」にみられる、オンラインゲームの世界から佐藤を引っぺがそうと洗脳作戦をとった岬ちゃんが「ね」と発するシーンでしょう。

いろいろな衣装で佐藤の気を引こうとするも不可能だった岬ちゃん。しかし、勝手に現実には何もないことを痛感し岬ちゃんしかいない!となった佐藤でしたが、いまいち信用できない岬ちゃんは佐藤を洗脳マニュアルを用いて洗脳しようとします。

洗脳マニュアルの肯定も佳境に差し掛かり、「私の言うことだけを聞くんだよ」「私の事ばかり信頼すればいいんだよ」と語りかける岬ちゃん(そこもかわいい)。そこで詰めの甘さを発揮してしまうシーンが「ね」の1コマなのですがこれがとてもかわいい。

泣いている岬ちゃんとその緩んだ口元

さらに岬ちゃんがかわいいシーンは第15話「ルフランにようこそ!」でみられる、泣いている岬ちゃん、とくに涙をぬぐう一コマでしょう。基本的には明るい岬ちゃんですが、なんのかんのシリアスな表情をみせるシーンはありました。

けれど、しっかり泣いたものとしてはこのシーンが印象的です。このシーンは岬ちゃんが”委員長”に引きこもりの行き着く果てを見せられたところからはじまっていて、「現実を直視しない」という言葉が自分にぶっささった佐藤を追いかけていったその先で披露されたものです。

そして、佐藤の前で涙を見せる岬ちゃんがかわいい。あんまり見られない姿でもありますしね。そしてラストページではその口元の口角が上がっていて…?岬ちゃんの真意とはいったい何なのでしょうか?ますます岬ちゃんが気になっていきます。

まとめ

『NHKにようこそ!』第3巻は新たな登場人物:小林さんが登場し、佐藤に山崎、そして岬ちゃんを引っ掻き回し、その結果として佐藤と岬ちゃんの関係にもあらたな局面が訪れそうになる……?というところで幕を下ろします。

そしてそんな第3巻も岬ちゃんがすばらしくかわいらしい一冊でした。ラストシーン、最後の最後の、意味深な口元はいったい…?岬ちゃんのミステリアスな魅力には集光性の虫のように集まってしまうこと間違いありません。

小林に引っ掻き回された結果、その危うさにますます拍車がかかりそうな佐藤と岬ちゃんの関係。そして実家からの召還命令が下った山崎。未来の見えない若者たちの青春物語は、いったいどこにたどりつくことができるのでしょうか。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8