Pocket
LINEで送る

手品先輩(1) (ヤンマガKCスペシャル)

手品先輩は超あがり症で人前でする手品は全て失敗するようなどじっこな先輩と、かわいらしい先輩目当てで奇術部に通うようになった後輩が繰り広げる奇術コメディーです。先輩が失敗するたびにエッチなハプニングが起こるため、ラッキースケベのオンパレードになっているのも特徴です。

見所になるのは先輩の空回り加減と、後輩の冷静さのギャップです。先輩の失敗が直球すぎてドン引きする事もあるなど、青少年らしい気難しさもしっかり描かれています。結果的に話がなかなか進まず、読者をじらすような展開が続くのも特徴となっています。

人前で手品ができないくせに見栄を張っては失敗を続けるなど、先輩の極端な意地っぱりぶりも見ものです。お金の切断マジックを失敗して実際のお札を真っ二つにするたび自腹を切るなど、懲りない部分やある種のたくましさがあるからこそ、余計にかわいく、面白く見えるのです。

あらすじ

帰宅部に所属するつもりが、入った高校で部活につくことを強制された後輩君は、たまたま興味を惹かれた奇術部を訪問します。そこには非常に可愛らしい先輩がいましたが、初対面から緊張しすぎて吐くシーンを見るなど衝撃的な出会いをすることになります。

何とか後輩を奇術部に入部させようと手品を公開する先輩ですが、ことごとく失敗します。しかし、最後の縄抜けマジックも失敗し、縄でぐるぐる捲きパンツ丸見え状態になるなど奇術以外の方向で後輩の興味を引くことには成功します。

様々な策略で後輩に入部を迫る先輩ですが、ことごとく失敗します。結局根負けして入部することにした後輩ですが、実は奇術部は存在せず、先輩が勝手にやっていただけということがわかります。こうして、先輩後輩二人の奇術部が始動します。しかし、先輩のあがり症は全く治っていないため、ひたすら手品の特訓は続くのでした。

感想

強引でどじっこな先輩がかわいい

手品先輩では人物名が登場せず、先輩と後輩、先輩の姉で後輩の担任という三人の人物が主要登場人物となっています。先輩は後輩を助手と呼ぶようになりますが、出会ってから後輩に対して頼りっぱなしになるという先輩の威厳も何も無い状態になってしまいます。理由はあがり症でマジックをことごとく失敗するだけでなく、段取りまで忘れてしまいがちだからです。何かと強引で後輩を引っ張ろうとする割には自爆を繰り返す先輩が非常に可愛らしく、表情の変化が楽しめるのが楽しめるのもポイントです。また、巨乳キャラであり、手品失敗のたびにパンツが見えたりするなどサービスシーンが多めになっています。

何かと反応がこともっぽく意地っ張りなのもポイントです。そのくせ本当のピンチになると後輩を頼らざるを得なくなるなど、ほうっておけない感じの美少女になっています。マジックをしようとしていないときは比較的マシなのもポイントで、黙っていればそのまま美少女で通じます。しかし、手品へ執着すればするほど、そのイメージが崩れていくわけです。学校内だけでなく外でも全く同じで、子供相手に向きになったりするあたり精神年齢の低さが良く出ています。

手品を見たいとせがまれると途端に得意げになって見せようとするなど、色々問題がある性格です。良い人間というよりも、後輩を部活に何とか引き込もうとする腹黒さの方が目立ちます。しかし、どじっこ属性とサービスシーンの多さで憎めないキャラクターになっており、かわいいは正義を体現するようなキャラでもあるのです。人目を引くほどの巨乳キャラでもあるため、マジックの失敗以外でもサービスシーンは豊富です。ちょっとしたエロスを求める人にもおすすめの作品です。

実は手品自体はまじめに説明されている

どうしても先輩のドジが目立ち、手品の良さが伝わりづらくなっていますが、手品の種などはしっかり説明されているのがポイントです。問題なのは、失敗イメージが先行しているためあまりまねをする気になれないことです。実用的に手品を学べるレベルではないものの、トリビア的に知っておくには十分で、話の間に挟まれるおまけの解説も楽しく読めるように工夫されています。むしろ、手品を成功させている後輩のほうのマジックの方がマネしたくなるのが味噌といえます。

先輩が珍しく成功するマジックもあります。首を落とすマジックは成功しますが、タイミングが悪くて見学者を逃がす結果になります。とにかく間が悪く、悪いほう悪いほうに向かっていくのです。脱出マジックが失敗し、あきれられて放置されるなどちょっと間違うと命に関わるものもありますが、先輩がどこでも眠れるためさして申告に思えないのも味噌になっています。本当は危険なものであっても、あまり危機感が伝わらないのです。そういうキャラだからで済まされてしまうあたりが、先輩の先輩たるゆえんなのです。

ただし、自分縛るマジックなどは本当に危険なため、真似しないように注意が必要です。まねしたいと思う人は少ないはずですが、一人で誤った縛り方をすると事故の元になるからです。助けを呼べば事故は防げることも多くなりますが、下手をすれば先輩以上の恥ずかしさを味わう可能性が出てきます。先輩がドジ属性を考えると一人で練習していた間も何かしら失敗していたことが容易に予測できます。家でもこんな感じなのかと思うと思わず遠い目をしてしまう読者も多いはずです。

妹をいじることが大好きな姉の存在もポイント

1巻の中盤から登場するのが手品先輩の姉です。後輩の担任でもあり、妹いじりが大好きな黒髪ショートカットの美人です。ふわふわした雰囲気で妹のわがままを流しつつ、自爆に誘導するような子悪魔的な性格になっています。狙ってやってはいるものの意地悪ではなく天然でやっているのがたちの悪いところです。そのくせ妹に頼まれると色々協力するなど面倒見が良い部分も同居しています。後半は姉妹の掛け合いも楽しめるも魅力になっています。

先輩の姉の最大の特徴は、天然発言が下ネタ分を多分に含んでいることです。しかも職員室であっても気にせず発言するため、周囲から怒られるケースもあります。先輩以外のオチ担当要員になることもあるため、とにかく読めないキャラなのです。また、妹に協力するときもしっかりネタを仕込んだりします。妹はなんだかんだ姉に頼りがちなため、露出機に完全アウトと思われる衣装を用意するど、読者サービスもしっかりやってくれるのが魅力です。

お色気シーンは先輩担当で決まっているため、姉はあくまで盛り上げ役です。1巻では中盤から登場ということもあり活躍シーンは少なめですが今後の活躍が期待されます。ボケ役とツッコミ役、かき混ぜ役がそろう形になるため、姉がいることで会話のテンポが良くなる部分もあります。とにかく話があさってのほうに行きがちで、予測をしない方向に引っ張ってくれるのが魅力です。発想もかなり自由な人のため、ゆるい感じで受け止めるとより笑える作品になるはずです。

まとめ

手品先輩は手品を題材にしながら、肝心な手品はほとんど失敗するというむちゃくちゃな漫画でもあります。それでも成立するのは先輩の可愛らしさと、わがままさ、サービスシーンのバランスが良いからです。後輩の突っ込みの切れ味もポイントで、読者の共感を呼ぶポイントになります。また、先輩の胸の大きさが気になりすぎて手品を見るどころではなくなるシーンも存在し、嫉妬を受けるキャラクターもかねているのです。とにかくキャラクターが濃いため、キャラクター漫画が好きならおすすめです。

先輩が変人過ぎて、恋愛要素が出てこないのも特徴です。かわいくておっぱいが大きく、色々無防備な部分があると言うプラス以上に、性格が残念という部分が目立ってしまうのです。先輩はあがり症のうえ、手品に夢中なため後輩を意識することもありません。ただし、色々やらかした後に恥ずかしがったりすることもあるため、羞恥心が無いわけではなく、単純に気づいていないだけのようです。むしろ、後輩にもっと積極的にラッキースケベを狙えといいたくなる読者もいるかもしれません。

大きなストーリの波は無く、奇術部として成立しなくても二人なら何とかなりそうなゆるい雰囲気もあります。とにかく掛け合いを楽しむ漫画であり、ストーリーの斬新さなどは皆無です。伏線もなく、一話ごとに完結するような形になるため、気負わずに読めるのも魅力のうちです。萌えは先輩の存在に凝縮されているため、表紙が気になったら買いで問題は無いといえます。間違っても本格的なマジック漫画ではないので、その点には注意が必要です。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8

月10冊程度、年間100冊超の漫画を読むフリーライター。非定期で友人と百合漫画を語る会を開きますが、ジャンルは不問で何でも読みます。

Pocket
LINEで送る