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お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(4) (アクションコミックス)

BL本がきっかけで始まる恋なんてあるんですか? 「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」の第4巻です。強力なライバルキャラ、近藤繭佳が本巻では色んな意味で暴れまくります。おしとやかな顔してこの娘、すごいんです。

もちろん、奈緒と彩葉も必死に対抗するのですが、どうも繭佳と歯車が噛み合っていきません。それは修輔を巡る「好き」の解釈が違うからだと繭佳は言うのですが、どういうことなのでしょうか?今巻ではBL本ネタと黒パンストを中心として物語が進んでいきます。

「人間の体はそんな事に耐えれれる様に出来てないんだってばっ」修輔がなんかとんでもない寝言を言いはじめましたよっ。修輔と繭佳の間のラブコメに不穏な空気が漂ってきましたよ。BLの嵐にもまれる波乱の第4巻スタートです。

あらすじ

修輔と近藤繭佳との関係に危機感を持った奈緒と彩葉がついに動き始める! 黒パンストで逆襲だ!(20話)ついに集う三人。「私の好きはあなた達の好きとはちょっと違う好きなのっ」という繭佳の真意とは?(21話)

いつものように繭佳にBL本を買いにいかされる修輔。しかし、繭佳の命令は違う方向にエスカレートしてきて……。(22話)繭佳からBL本を読んでくるよう言われた修輔だったが、修輔にはあまりにも荷が重過ぎて……。(23話)学校の屋上でBL本の感想を求められた修輔は、口からでまかせを言ってその場しのぎをしようとする。(24話)

BL本を買う常連客として店に認識されるまでになった修輔。一方、繭佳はそんな修輔が自分を受け入れてくれるのではないかと考え始める。(25話)繭佳のBL本攻勢に限界を感じ始める修輔。しかし、次こそエロい命令が来るのでは……と思ってやめられない。(26話)テストで赤点をとった修輔は繭佳に勉強を教えて貰うことになる。そこに奈緒と彩葉まで集まってきて……。(27話)

感想

逆襲の奈緒&彩葉、だけど繭佳の真意が見えなくて…… 

近藤繭佳と修輔の関係に危機感を覚えた奈緒と彩葉がついに動き始めます。お互いに分担して調べたことをデータ送信し合い「おぬしもなかなかやるな」状態です。二人ともあまりにもストーキング慣れしていて怖いぐらいですね。「修ちゃんもまさか一番性質の悪いストーカーとひとつ屋根の下で暮らしてるとは思ってないでしょうね…」と彩葉さんは言っていますが、「お前が言うな!」です。最初のほうで修輔を巡って争い合っていたのが嘘みたいですね。

最初に出てきたライバルキャラが主人公に負けて味方になる……。彩葉ちゃんはベジータですか?二人がとった作戦は、黒パンストを穿いて修輔の欲望を満たそう! という頭がいいのか悪いのかわからない作戦でした。まぁ、おちんこの世界観的には正解の作戦ですね。奈緒は修輔が繭佳に惹かれているのは、重度のパンストフェチだからと分析しているのです。無意識のうちにパンストを舐める修輔を見た奈緒は、「お兄ちゃんの中のモンスターがどんどん大きくなってるよぅっ………」という感想を持ちます。

そして、修輔と奈緒と彩葉が寝ているところに繭佳がやってきました。彩葉なんかは特に対抗心をむき出しにするのですが、繭佳は涼しい顔をしています。なんだか不思議ですね。繭佳が修輔のことを一人の男の子として考えていたら、嫉妬の一つでもしそうなものですもの。「私の好きとあなた達の好きとはちょっと違う好き」そう言った繭佳の真意は一体何なのでしょうか?繭佳が強力な恋愛のライバルになるのではないか――という予想から少しづつずれてきているのを感じます。

BLです。今巻はBLを巡ってのお話なんです 

修輔と繭佳の深夜の密会は続いています。やり取りをみていると本当に恋人みたいなんです。でも実際にやっていることと言えば、繭佳に頼まれたBL本を修輔が買いにいっているくらいなのです。「ついこの間まであんなに恥ずかしがっていたのに今じゃジュースと同じくらいカジュアルにBL本買って帰るんだよ!!」と奈緒と一緒に二人を尾行している彩葉さんが指摘するぐらいになってしまいました。まぁ、このぐらいだったらよかったんです。

少しぐらい歪んだラブコメなんて世の中にもたくさんありますしね。ですが、この辺りから繭佳の要求がエスカレートしていきます。BL論議を修輔に振り、買わせたBL本を持って帰って家で読んでくることを求めてきたのです。本のタイトルは「微熱少年の脈動」ですよ。「この本を俺に読ませて一体どうしようっていうんだっ……!?」修輔の言葉に同意します。それでもいつか来るかもしれないご褒美のために、なんとか読もうとする修輔なのでした。

「人間の体はそんな事に耐えれれる様に出来てないんだってばっ」「馬鹿っ!! ローションは人間の体を自由に伸び縮みさせる魔法の薬じゃねーんだよっ!!」と夢でうなされる修輔。本当にご愁傷様ですね。それを観察する奈緒と彩葉の反応もたいがいひどいのです。彩葉はBL本を読む修輔に興奮しているし、奈緒は修輔が読んでいたBL本を読んで嵌まりそうになっています。二人して「ホンホンッ」「やんやん」しています。いや、だからなんなんだよ、君達はっ!

繭佳さんいい人なんだよなぁ、BLさえなければなぁ…… 

修輔は翌日学校に行くと、繭佳からBL本の感想を聞かれてしまいます。戸惑う修輔に対し、繭佳はおでここっつんで懇願してきます。繭佳さん、ずっるいわぁ。すると修輔は口から出まかせでぺらぺらと感想を話しだすのでした。こら、彩葉! 嬉しそうにしないっ。BLに興味を持つ修輔に興奮するとか、変態か、君はっ。何とか乗り切ったと思った修輔でしたが、繭佳はさらにえぐいBL本を渡してくるのでした。ノーマルの修輔にとっては生き地獄ですね。

そうして繭佳に付き合っていると、繭佳は心のモノローグでこんなことを語るようになります。「高梨くん――大好きっ……」「やっぱり私の事受け入れてくれるのは高梨くんしかいないようっ…」やったね! ついに繭佳攻略完了だ!だけど、ラブコメファンとしては、なんか素直に喜べないんですよね。やっぱり何か普通の好きとは違うんです。奈緒の分析もかなり進んでいてほぼ全てのことを把握しているんですけど、繭佳の目的だけがわからないのです。

僕もさっぱりわかりませんでした。考えようとすると脳が拒否するんです。嫌な予感しかしない――ってやつですね。修輔がテストで赤点を取り、責任を感じた繭佳は修輔の家で勉強会をすることを提案します。なんか最終決戦が近付いている感じがしますね。もちろんこのことは奈緒も彩葉も把握しています。こうしてキャストが集って……舞台は整いました。僕としてはBでLな方向でひどい感じにならないで欲しいなぁというのが希望です。

まとめ

丸々、繭佳BL編という感じでしたね。ここまで読んできても僕は繭佳の心のうちや、目的といったものがよくわかりません。腐女子の心は僕にはわからないのです。無理矢理に想像するなら、最終的には、修輔に他の誰か別の男子がHなことをすることを要求するようになるのでしょうか?うん、いくら繭佳さんが美人で優しくて完璧だとしてもそれは難易度が高過ぎます。繭佳が自分を理解してくれる男子として、修輔と関わっているのはとてもいいんですどね。

修輔ではなく、繭佳の心の問題をなんとかしてやる必要がありそうです。繭佳のほうにもなんらかの恋心のようなものがあって欲しいと願います。そうじゃないと、これまで繭佳にときめいていた僕のような読者がかわいそうじゃないですかっ。ただ、上で修輔のセリフを引用しているように、BLネタとしてこの巻はすごく面白いんですよ。そして、読者をここまで葛藤させるのは(葛藤しているのは僕ぐらいか?)よい漫画という証拠です。一方、奈緒と彩葉のコンビもものすごくいい味を出しています。

彩葉さんなんて、自分が前面に出てモーションをかけていた時よりも輝いているじゃないですかっ。徹底的なストーカーっぷりを見せてみたり、BL本を読む修輔に興奮してみたり……。徐々に奈緒の影響を受け始めているところもあります。解説キャラになって一層輝く不憫な幼馴染なのです。さて、おそらく繭佳編は次巻辺りで決着するはずです。作者は一体どんな到達点を見せてくれるのでしょうか?繭佳も彩葉のように尾行ファミリーに加わるようなことはあるのでしょうか? それとも修輔は覚悟を決めてBL道に突き進むのでしょうか?色々と期待しながら次巻をめくります。

オススメ度
★★★★★★★★★☆ ★9

記事担当:カオス

主に青年誌のラブコメ・エロコメを好む30代男子。「変女」推し。

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