なんでここに先生が!? (ヤンマガKCスペシャル)

「なんでここに先生が!?」は同人作家として有名な蘇募ロウ先生の商業デビュー作になります。学校では鬼のごとく恐れられている美人で巨乳の教師と、ごく普通なはずの男子高校背である主人公とのトラブルラブコメディになります。

注目のポイントはなんと言ってもお色気シーンの多さです。単行本化にあたって連載中はとてもかけないような過激な話が追加されており、お色気作品好きにとってはたまらない作品になっています。

しかも、基本はラッキースケベになるため、それこそ「なんで?」となってしまうことうけあいです。あまりにありえなさ過ぎて一週笑って笑いになってしまったり、あまりに定番過ぎる流れに話の展開が読めてしまって本当にその通りになってしまうこともあります。限界ぎりぎりを攻める様なマンガ好きにオススメできます。

あらすじ

ごく普通の男子高校生の佐藤一郎は、ごく普通な生活を送っているはずでした。しかし、あるときを境に「鬼の児嶋」と恐れられる美人教師と行く先々で会うことになります。ただの偶然のはずなのに、なぜか頻発するエッチなハプニング。

本当にわざとやっているのかといいたくなるようなラッキースケベの連続ですが、それが二人の距離を縮めるきっかけになって行きます。やがて、二人には昔からの深い縁があることがわかりますが、やはりエッチなハプニングは続きます。

果たして鬼の児嶋は天然なのか狙っているのか。そして、進展を続ける二人の関係は成就するのか、あるいは児嶋先生の堪忍袋が切れるのが先なのか。思春期男子の妄想を詰め込んだようなストーリーが動き始めるのです。

感想

一般紙の限界に挑む過激な描写とエロさ

作者の蘇募ロウ先生はイラストサイトや同人誌でほのぼのとした展開のコメディを書くことで知られています。ただし、主人公の顔だけが怖かったりします。商業デビューということで作風を生かしたものが出ると思いきや、直球でエロを狙っているのが特徴となっています。エロを狙うといってもアダルト要素はないのが特徴です。あくまでハプニングという形でラッキースケベに徹しているのです。

ただし、ラッキースケベが度を越しているため過激な状態となっており、どうしてそのシチュエーションが思い浮かんだのか聞きたくなるようなものが多くなっているのが特徴です。たとえば、一話目では主人公がちょっとした癒しを求めて男子トイレに引きこもろうとしたところ、中に美人教師がいて偶然とじこめられてしまいます。鬼のごとく生徒から恐れられている美人教師は下半身裸で目のやり場に困る状況です。しかも、明らかに睨まれていて生きた心地がしないという二律背反状態になります。

エロを書きつつも、あくまで罪悪感や緊迫感を両立させることでいやらしさを消そうというあざとさが透けて見えます。このあざとさが心地いいという人も多いはずで、連載中の人気投票ではかなりの得票数を得ていたようです。エッチなシーンはあっても、性描写はないため18禁にはなりえないのもポイントです。もっとも、描写はかなりきわどく、単行本化にあたってついかされた書下ろしはまさに限界に挑むような内容になっています。美人教師をネタに妄想をしたことがある人であれば一読して損はないはずです。

ベタなラブコメディとしての要素も

ただラッキースケベが連発するだけでなく、ベタなラブコメ要素が入っているのもポイントです。ラッキースケベを繰り返すうちにお互いを意識するようになってしまったり、実は過去につながりがあったことがわかる展開はまさに王道といえます。主人公がとにかく気が利かず、地雷を踏みまくるのもポイントで、共感を呼ぶポイントになってしまいます。

なぜなら、ラッキースケベを期待するような男子は女性をリードするようなスキルがないことが多く、思わず自分の踏み抜いてきた数々の失言を思い出してしまうからです。主人公の学習能力のなさや配慮の足りなさを笑えるかどうかが作品を楽しめるかどうかの分かれ目になっている部分もあります。もっとも、主人公が頭が良いキャラであれば、機転を利かせてラッキースケベを回避できてしまう可能性もあります。バランス感覚の絶妙さもあわせて評価したいポイントです。ラッキースケベの内容はともかく、ラブコメとしての展開は王道なので先が読めてしまう部分もあります。

しかし、展開の意外さよりもエロとコメディに徹している分下手に頭を使わなくていい楽しさもあります。呼んでいて、やっぱりそうなるかという安心感があるからです。マンガに意外性や新しさを求める人には物足りない部分があるものの、あくまで性欲をもてあました青少年が共感し楽しめるマンガに仕上がっているのです。ある種の急ぎ良さがあるのが特徴のため、求めるものが一致していると思ったら試し読みからでも入ってみるのがオススメです。

女性の肌の質感が非常に柔らかそうなのもポイント

ラッキースケベが連発するこの作品ですが、特筆すべきことがあります。これは女性の肌の質感で、とても柔らかく、みずみずしく描かれていることです。胸だけでなく、お腹周りやお尻まで気を配ってかかれています。思わず触りたくなるようなやわらかい質感にこだわっているのです。細かく見てみると、肌のトーンの張り具合など、グラデーションを意識しているのが良くわかります。立体感や曲線美を意識しているからこそ、女性の体に並々ならぬ関心がある男の気持ちをくすぐるつくりになっているのです。

注意したいのは、美人教師こと児嶋の胸が大きいことです。大きすぎるということはないため、人並み以上の巨乳を求める人には物足りなく感じます。また、児嶋以外の女性のお色気シーンはほとんどないため、スレンダーな体系の女性が好みの人は最初からターゲット層から外れる形になります。あくまでやわらかく、さわり心地のよさそうな女性を書くことに徹しているからです。

また、胸を強調する描写が多く、尻フェチが喜ぶような場面は控えめになります。全くないわけではなく、話数を絞って書かれています。脚やうなじに美を見出す人には直球過ぎて萌えない可能性もあります。ここは住み分けが必要な部分として割り切りたい部分です。とにかく女性のタイプが多くて選ぶに迷うような感覚のマンガでもないため、表紙に萌えられるかどうかが全てといえます。表紙の胸の描写や服のシワなどに現れているエロに感じるものがあれば、そこがポイントといえます。

まとめ

連発するラッキースケベにツンデレで天然な女教師、ちょっとお馬鹿な主人公と定番要素が盛りだくさんの本作品は、だからこそラッキースケベを満喫できるようになっています。とにかく限界まで攻める姿勢がありつつもアダルトではないため、18禁作品が買えない青少年の需要を満たす形になっているのです。

肌の質感などから作者のこだわりが見えるのもポイントで、表紙に共感できるかで購入すべきかどうかがはっきりわかります。ヒロインである児嶋の服のシワや陰影が胸の形を強調する形になっているからです。ボタンが1つあいていて「見える」部分があるのもスケベ心に訴える感じになっています。逆にマンガに新しさやストーリー性を求める人には物足りない部分が多いため、そこは割り切る必要もあります。ミステリー性も、冒険性も皆無です。あるのは何かの規制に引っかかるのではと疑いたくなるようなエロです。

また、フェチズムを満たすような描写も多いのが特徴となっています。マンガに何を求めるかを考えた際に楽しさだけを追求したような作品であり、中途半端さがない突き抜けた雰囲気があるのも本作の魅力といえます。基本的に底抜けにおばかな作品となっているため、細かい事は考えなくてよいのです。疲れた際の癒しとして利用するのも方法です。その上で、単行本似合わせて書き下ろされた短編も楽しんだ方が良く、買った人しかわからないよさになっているのです。連載を読んでいた人からすれば、連載以上のエロを見られるはずです。

オススメ度
★★★★★★★★☆☆ ★8

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