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アリシアさんのダイエットクエスト(1) (週刊少年マガジンコミックス)

「ファンタジーなのにダイエット?」というのが書店で見た感想です。表紙だけだとナースコスプレの女の子の話なのかと疑ってしまいますが、解説や中身を読むとファンタジー物でした。

しかし、気になるのはなぜファンタジーなのにダイエットをする必要があるのかです。そして、購入後少し読んでから思考を放棄することにしました。これ、そういう漫画じゃないと。

真面目な設定云々は考えたら負けです。これはダイエットを考えるあまりに頭のネジが飛んでしまったプリーストのダイエットコメディーなのです。

あらすじ

魔王討伐の旅を続ける勇者ライアンは、プリーストであるアリシアが夜な夜な1人で出かけることを不審に思っていました。ある日、アリシアのあとをつけたライアンは衝撃的なシーンを目撃してしまいます。

アリシアは行く先々で宴会に招かれて体重が増えたことを気にしていて、スライムでバランスボールダイエットをするなど痩せるための努力をひたすら続けていたのです。

地面に刺さった伝説の剣を使って腹筋をする、薬草を食べて摂取カロリーを減らそうとするなどその行動は常に的外れです。ライアンはダイエットに取り付かれたアリシアをつれながら無事魔王を倒せるのでしょうか。

感想

ちょっと肉付きが良いくらいが可愛い……とはいえない状況に

『アリシアさんのダイエットクエスト』ですが、アリシアはそこまで太っているとは言えない状況です。見た目的にも肉付きが良く、可愛いレベルです。しかし、物語中では切実な理由でやせなければならない理由があります。それは防具のサイズが合わず、防御力が発揮できていないからです。

ファンタジーRPG世界らしい世界観になっているため、各種ステータスは装備によって上昇したり下降したりします。しかし、アリシアは自分に合うサイズの防具を身につけず、過去のサイズにこだわっているため実質的に装備出来ない状態になっているのです。

防具が装備できていないということは、防具の能力が反映されないということです。そのため、アリシアはスライムに攻撃されて瀕死になるなど、様々なファンタジー作品の中でも屈指の弱さを披露することになります。そんな状態で魔王と戦えるかと頭を抱えるライアンには同情せざるを得ない状態です。

ダイエット以外の能力が高いから余計にたちが悪い

プリーストアリシアは非常に優秀で、非の打ち所がない存在でした。食べすぎが原因で体重が増えてから頭のネジが飛んでしまっただけで、基本の能力は非常に優秀です。魔法で魔物を瞬殺することがあるだけでなく、人を生き返らせる魔法すら使えます。

問題は、ダイエットに取り付かれるあまり正当な方法で魔法を使うことを忘れてしまっていることです。魔法を唱える際に体を動かすながらダイエットを始めてしまい、魔法の誤爆を起こすことすらあります。命の危機よりも魔王討伐よりも脂肪を減らす優先度の方が高くなっているのです。

最も多く被害を被るのは前衛にたつ勇者です。そもそもダイエット食としてアリシアが薬草を常食しているため、回復アイテムすら不足するというシーンもあります。それならパーティーから外して別な人と組んだ方が良いのではと言いたいところですが、ライアンがアリシアに対して特別な感情を抱いているため余計厄介なのです。

頼りになる女騎士も過去のものになっていた

ライアンのパーティーは、プリーストのアリシアと、女騎士のサラの三人で構成されています。アリシアが完全にポンコツになってしまったためサラがパーティーの支えになるかと思えば、見事に期待を裏切ってくれます。サラは食が細いことが原因で体重が減りすぎてしまい、能力が著しく低下しているのです。

アリシアとは逆に太らなければいけないのがサラです。しかし、小食の生活が長引くことによって胃が小さくなっていて、まともな食事が取れない状態になっています。スライム相手にまともにダメージを当たえられない状態になっていて、ライアンは頭を抱えることになります。

パーティー崩壊のピンチを迎えていることに気づいたライアンはサラの体重を元に戻すために奮闘することになりますが、なかなかうまくいかないのはお約束です。どうしてお前らは旅に出てしまったのかと突っ込みたくなりますが、完全に後の祭り状態で物語は進行していくのです。

まとめ

感想は、一言「アホなんじゃないか」です。問題は登場人物がアホであっても悪意は一切なく、それぞれが懸命に努力して道を踏み外していることです。だからこそたちが悪いのではないかといいたくなりますが、もはやまともに考えるだけ無駄な作品になっています。

頭を空っぽにしてギャグとして読めるかが楽しめるかどうかのわかれ目になります。ファンタジー世界なのにカロリー表記とかどうなんだとかツッコミどころが多いからです。ツッコミが追いつかないほどの怒涛の展開が作品の魅力でもあり、1ページ1ページ全力で笑わせにきてくれます。

アリシアが痩せるための運動をする中で胸が揺れたり、踊り子に転職して露出を増やしたりとサービスシーンも多めです。シンプルにキャラクターの可愛らしさを楽しめる人にはおすすめで、イラストを可愛いと思い、緩めのノリを楽しめるなら買いの本です。

オススメ度:★★★★★★★★☆☆ ★8

月10冊程度、年間100冊超の漫画を読むフリーライター。非定期で友人と百合漫画を語る会を開きますが、ジャンルは不問で何でも読みます。

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