荒野の花嫁(1) (アクションコミックス(月刊アクション))

「荒野の花嫁」は氷河期直前のワイルド&キュートに生き抜く少女たちの日常を描いた、石器時代ファンタジーです。

テレビアニメ化もされた「セントールの悩み」で有名な村山慶先生の新刊、しかも表紙の民族調ファッションの女の子が超カワイイということでゲットいたしました。

ストーリーの序盤はユルい日常風景ですが、途中からは厳しい自然や紛争などハードな展開もあります。ビジュアル的には堂々とした半裸が眩しいシーンも多めで、原始ガール萌えという異色のニュージャンル開幕です!

あらすじ

イオ・ニマ・ムルル・長老は荒野でたくましく生きる狩猟民族です。ある日、どこか遠い異国から一人の娘・メイが海岸に漂着します。長老はメイを少年ムルルの未来の花嫁として迎えると宣言します。

メイは言葉が通じなくておびえていましたが、次第に慣れて毛皮を縫い合わせた衣服を作ったり、食べ物を美味しく調理法したりと楽しい日々を過ごし始めます。

しかし、その先には「世界は冷たく死に向かっている」という不吉な予言をもたらす者や、過去の時代の報復に出る種族が現れたりと、自然の厳しさや人間の残酷さが招くハードな展開も待ち受けていました。

感想

個性豊かな原始ガールたちがカワイイ!

イオは狩猟民族であることにプライドがある勇ましい少女で、メイにはちょっと厳しめの態度をとるツンデレ感がカワイイです。ヘアバンドで前髪をアップにしているニマは、すごくフレンドリーでおおらかさが魅力。部族の中でもっとも戦闘能力が高い2人の、しなかやかな脚力がうみだすキックや跳躍が迫力満点です。

メイは黒髪ロングヘアで超巨乳、優しくて穏やかな大人っぽい女性です。異文化圏から来たこともあり、豊かな生活の知恵をもたらす聡明さがステキです。未来の夫となる予定のムルルが、まるで親子のようにメイに懐いているところが微笑ましいです。

長老は「ババ様」なんて呼ばれていて年齢も身分も格上のようですが、見た目はイオやニマよりも小柄なカワイイ少女の姿。冷えるから?なのか全身を覆うようなマント型の毛皮をまとっています。可愛らしい顔と、「よいか」「~じゃ」などいかめしい口調とのギャップがユニークです。

ワイルドに楽しむ原始ライフがアツい

マンモス、オオカミ、ライオン、白クマといった大型の獣たちがグルルルル…と徘徊する世界で、勇敢にハンティングする少女たちのワイルドさが爽快です。食べられるものは何でも食べる主義のようで、最初はメイもお肉扱いされて食べられそうになっていました。

3話ではだいぶ新しい生活になじみ始めたメイが、みんなのために毛皮を集めてチクチクお裁縫。狩猟民族は毛皮をまとっただけの半裸から、モフモフ感がかわいい原始ファッションにチェンジします。新しいスタイルにテンションがあがって踊りだしたイオとメイの姿が、やっぱり女子だな~という感じで可愛かったです。

そして冬になったら冬になったで全裸で身を寄せ合って暖を取ったり、みんなで仲良く温泉にお出かけしてホッコリしちゃうサービス回も。温泉ではメイのわがままボディーとユルッとしたまとめ髪が、はんなり色っぽくてステキでした。

石器時代ベースの不思議な世界観

狩猟民族の少女たちが生きる世界は、タイトルの「荒野」にもあるようにどことなく荒れ果てた雰囲気を醸し出しています。住居は岩場の地形をうまく活かして作ったようにも見えますが、わりとしっかりした階段や折れたような柱があるなど、ちょっとナゾめいた背景も見え隠れしています。

さらに読み進めていくとマンモスなどの獣たちの他に、「人モドキ」という一部の言葉を話せる謎の類人猿が登場。未来について予言を語ったり、過去にあった怨恨から少女たちを皆殺しにしようとするなどシリアスな展開に突入します。

もともと荒れ果てた雰囲気の世界でしたが、しだいに海が凍り、雪が積もりそうなほど降り、近隣の島では死者が続出しはじめます。過去にあった何か、そしてこれから起こりそうな何か。広がる謎とスケールのデカさにガッツリ心を奪われます!

まとめ

「荒野の花嫁」はコミック発売時から「のんきな原始人」「のんきに生きる」というユルかわ系のキャッチコピーで宣伝拡散されています。確かにその通り、原始ガールたちのキャラやビジュアルはとても可愛くて魅力的です。

しかし、実際はそれだけではない重厚なストーリー展開に驚かされました。ストーリーの中盤あたりからの展開が非常に早く、凍てつき始めた世界とどう向き合っていくのか、生活の知恵だけではなく戦闘や呪術にも詳しいメイは何者かといったナゾも次々に浮上。今後の展開に期待が高まります。

また、巻中には原始人への道のり・毛皮・マンモスといった石器時代をテーマにしたコラムが収録されています。作品の中に登場するモチーフが詳しく解説されていて、ふだんはあまり考えないような原始時代について改めて思いを馳せるいい契機になりました。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9