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ノー・ガンズ・ライフ 6 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

『ノー・ガンズ・ライフ』は頭が銃という異形の主人公に魅かれ、1巻からシリーズで購入しています。5巻が非常に気になるところで終わっていたので、6巻を楽しみにしていました。

戦争をきっかけに誕生した拡張技術を巡る光と闇を扱う作品で、ハードな世界観が魅力的な作品です。特にページの書き込み量には圧倒されるものがあります。

美少女整備士(ただし性格に難あり)など随所に可愛らしい女の子が登場するのもポイントです。6巻で登場する女性キャラは少ないものの、さりげなくゲストヒロイン的な人物も登場します。

あらすじ

『過剰拡張者(オーバーエクステンド)』乾十三(いぬいじゅうぞう)は戦争を生き延びた元軍人で、処理屋として拡張者が起こすトラブルを解決することを生業としています。

ある日、依頼から助けた少年鉄郎は実は社会そのものを揺るがす技術を組み込まれた実験体であり、世界を実質支配する大企業とそれに対抗するテロ組織の双方から狙われています。

実は過去に鉄郎はテロ組織側と手を組んだ過去があるものの、鉄郎自身はその記憶すら失っています。自分の過去と向き合うために鉄郎は十三を利用するのか、協力を求めるのかという選択を迫られるのです。

感想

十三の真の力が解放されるかどうかが見所

6巻の見所になっているのが十三の真の力が解放されるかどうかです。十三は頭部が銃型の戦略級の拡張者『ガンスレイブユニット』の13番機に当たります。同型のガンスレイブユニットを倒すための抑止力として設計された十三ですが、パートーなーの不在により自分の能力を完全に発揮出来ない状態になっています。

ガンスレイブユニットの戦闘能力は強力すぎるため、日常生活では必要がないものになっています。十三自体が忌み嫌っている能力の一つですが、同型機の『セブン』の登場で自体は大きく変わります。相手はパートナーもちで能力を100パーセント発揮できる状態だったからです。

今まで全力でぶつかることがなかった二人のガンスレイブユニットが激突するのが6巻になります。ただし、十三の心の楔をどうするのかが物語の鍵で、1巻からつむがれてきた鉄郎との絆や成長、決断が十三に大きな変化をもたらすことになるのです。積み重ねが大きかっただけに心が震えるストーリーになっています。

十三が女の子に弱いのは相変わらず

十三は顔が銃でできていて、ひたすらハードボイルドに生きる男です。戦争を生き抜いてきて記憶も失っているなど心が擦り切れるような要素を背負っているものの、助けを求める人を見捨てられない心の熱さも持ち合わせています。

そんな十三の弱点の一つが、女の子です。特に女の子の裸や露出には弱く、慌ててしまうことが多いのです。ノー・ガンズ・ライフの数少ないコメディシーンの一つが、露出の激しい女子に対面した時の十三のうろたえ顔になっています。

6巻はシリアス一直線で物語も佳境を迎えるため、全くサービスシーンがないものと思われていました。しかし、読者にはサービスシーンではなくても、十三にとっては衝撃的なシーンが登場してしまうのです。戦闘中に間抜け顔をさらす十三の姿は数少ない笑いどころになっています。

ペッパーの悲しい過去も明らかになる

6巻の数少ない女性キャラであり、十三と敵対者として登場するペッパーの過去が明かされるのも見所の一つです。ペッパーは非常にエキセントリックな行動と露出の激しさが特徴で、お色気要因としての予想が強くなっています。

しかし、ペッパーは施設で育てられ、しかも拡張者として利用価値を求められることで生き延びてきた過去があります。誰にも必要とされていると感じられないことが彼女のコンプレックスであり、過激な行動をとる理由の一つになっているのです。

ペッパーとセブンの絆と、二人がどうなるかも見所の一つです。ガンスレイブユニット同士が全力でぶつかれば、どちらかが消える可能性が高いためです。十三からすれば、いかに悲劇的な結末を回避できるかもポイントで、女性を泣かせずに済むかどうかも見所になっているのです。

まとめ

ノー・ガンズ・ライフはハードなサイバーパンクと派手なアクションを融合した漫画です。萌え要素は少なめのもの、主要登場人物の可愛らしさや露出度で補う形になっていて、女性に免疫がない十三はたびたび狼狽することになります。

5巻は鉄郎がテロ組織からの協力の申し出を受けるかどうかという非常に重要なシーンで終わっていたため、実際にどのような決断が行われたかも含めて見所が多くなっています。読者のミスリードを誘う仕掛けも多く、構成の緻密さに驚かされます。

悲劇性の高いエピソードも随所にちりばめられているため、さらに次の巻が気になる内容にもなっています。物語の展開自体も速く、見所が多いのです。複数の勢力の思惑が入り乱れる中、一人の人間、一人の拡張者として何ができるかという決断も含めてしっかりと話が練られているのです。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9

月10冊程度、年間100冊超の漫画を読むフリーライター。非定期で友人と百合漫画を語る会を開きますが、ジャンルは不問で何でも読みます。

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