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玉キック(1) (ヤングキングコミックス)

その日の作業が余りはかどらず、何か気分転換になりそうでギャグ路線の作品はないかと探していたら良さそうな作品だったので、読んでみる事にしました。

タイトルは玉キックと言って、グラマーで黒髪ロングの美人のお姉さんがwebカメラを蹴ろうとしている表紙なのが男の自分としては惹きつけられました。

ギャグとチョイエロ位の采配かと思いページをめくったのですが、いきなり見せる所は全部見せているといった感じだった為、あぁ成人指定の一歩手前の青年漫画だと思いそれを確かめたくさらにのめり込んだ流れです。

あらすじ

探偵業を営んでいる本作品の主人公、黒住綾音は銭湯の主人から依頼を受け相棒のwebカメラと共に現場に忍び込み盗撮犯の特定をする。犯人を持ち前の足技で追い込み逮捕するのでした。

依頼を受け諸常島という島まで忍び込んだ綾音、到着して少ししてから眩暈を感じたという事で、解毒剤をあらかじめ飲みます。その甲斐あり、盗撮犯を捕まえその島で知り合った白姫と仲良くなるのでした。

エロマッサージ師の催眠にかかり身体のいう事がきかなくなった綾音。あと少しで一線を越えるという所まで追い詰められますが、白姫の助けにより必殺キックをマッサージ師にお見舞いして事なき終えます。

感想

ギャクとお色気の路線まっしぐら

めくって数ページもしたらいきなり主人公の黒住綾音が服を脱ぎだす所で心を掴まれました。そこから銭湯に入るシーンに突入するのですが、通常であればモザイクを施す所でそこも見せてしまっていいのか?と疑問に思うような部分まで見せてしまっています。成人指定一歩手前な感じも【男としては】良いと思います。

通常のお色気漫画は露出の高い女性と男性が身体を交差させドキドキ感を見せ場として作る気がします。しかしこの作品は主人公に必殺技として蹴り技を兼ね備えさせており、そこにも見せ場を設けているのが印象的でした。

人攫いの回があるのですが、一年前の出来事だった調査をオチとしてその話の最後のシーンに持ってきたのは技があるただのお色気漫画じゃないなと思いました。この回の話は部分的にではあれ二回ほど読み直したので良い工夫がこらされていると思います。

必殺技の存在がいい味を出している

綾音の必殺技である蹴り技をその回の美味しい所にきちんと持ってきているので見ごたえがありますが、脚の周りにもきちんとエフェクトがかかるような描き方をしている所がどことなく特撮ヒーローの見せ場と重なるためそれが良いアクセントになっています。

ギャク的な要素の中にもきちんとした構成が練られています。ギャングの取引を裸で行うシーンの中にも実は砂浜の中に拳銃が埋めてあったり、隠しカメラで撮影された映像も通常よりも高い位置で取られていたり、犯人は頭の中にカメラを隠しているといった部分です。

この作品は幽霊が存在することを前提で描かれています。科学的な部分で捜査をする法条紅緒に探偵の綾音、そして除霊が得意な白姫の役回りによってうまくストーリーが絡んで回っている所が魅力になっている要素の1つでもあります。

笑いの中にもきちんとした軸がある

幽霊や催眠術や除霊の存在があって当然という前提なのでお色気要素に持ち込んで行くこともさほど難しくないのですが、その中でもきちんとその回ごとに起承転結がなされており見せ場と落とし所をきちんと用意しています。そのためいい意味で読みやすかったし面白みを感じます。

作者の好みなのか方針なのかわかりませんが、今の所貧乳が存在せず必ずグラマーな体系の女性ばかりが描かれています。男受けという意味ではやはり印象的な部分の一つになるでしょう。要所要所で何故か日焼けした女性も描かれているので夏が好きな人にもいい味になっています。

回によって舞台が必ず変わっており銭湯、島、南国、部屋の一室、ダンスホールと移行しているので読者としては飽きにくい流れになっています。その舞台により用意されたシチュエーションが変わるのもまた一つの工夫だと思います。

まとめ

青年漫画なのにここまで描かれていてもいいのか?と疑問に思いましたがそういう作品もあるのだなと勉強になりました。よくよく読んでみると起承転結がしっかり描かれているのでギャクだとはいえきちんと考えながら描かれている作品だと思いました。

おとり捜査は日本では禁止とされている、メカが熱を発するからサーモグラフを使って盗撮カメラの場所を特定する、といった生々しい部分が組み込まれており純粋に知らない事やギャグとのギャップから余計覚えやすく学べたという印象です。

白姫との今後の関係やwebカメラの名前と姿かたちがはっきりしてない部分に含みがある。これは作品を読み続けないとわからない仕掛けになっているので、謎を敢えて残す描き方が読者の読む意欲を掻き立てていると思います。自分が何か話を作る事になった時のテクニックとしてインプットしました。

オススメ度:★★★★★★★☆☆☆ ★7

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