ランカーズ・ハイ(5) (講談社コミックス)

長い間週刊少年マガジンを購読しており、「ランカーズ・ハイ」の連載が始まりました。せっかく購入しているのもったいないから読もうという軽い気持ちで本作を読んでみました。

当初は惰性で読んでいたのですが、想像以上におもしろく先が気になる物語だったので、毎週の楽しみへと変わったのです。

残念なことに、途中から週刊少年マガジンからマガジンポケットへと移籍。それで続きが読みたかったので単行本の購入へとつながりました。

あらすじ

地元では喧嘩最強の高校生として知られている渕上竜也はかなりの頻度で襲い掛かってくる不良たちと喧嘩ばかりの日々をおくっていました。

そんなある日「MAD」と呼ばれる怪しげな組織に目を付けられ、竜也は負ければ死が待っている格闘試合「MAD」への参加を余儀なくされます。

10位から開始したMADも今や7位。そして、次なる6位の相手は同高校の友人で現役総合格闘家の越ヶ谷夕星。MAD初の高校生同士の死闘が幕を開けたのです。

感想

緊迫する闘い!喧嘩と格闘技はどちらが強い!?

竜也はいつものように騙し、欺き、誑かす喧嘩で夕星と闘います。本作における見どころの1つである竜也の頭脳戦は5巻でも健在です。特に今回は、今までの闘い以上に言葉数が多く、夕星のみならず味方や読者までも惑わせてきます。

対して、夕星は王道の闘いを披露。総合格闘家らしく多彩な技で竜也を苦しめていきます。なかでも脚技が豊富で、どんな体勢からでも蹴りを見舞うことができるのです。その巧みな技を繰り出す姿はイケメンの夕星らしい美しく描かれています。

外道の喧嘩家である竜也と王道の格闘家である夕星の闘いは、まるで悪と正義の闘いにも見え、どちらが勝つのかまったく見当がつきません。どのように試合が進み、どのような決着が着くのかが気になるという「ランカーズ・ハイ」の醍醐味ともいえる試合展開となっています。

夕星がシスコンすぎる!でもあんな姉がいたら仕方ない……

むさくるしい男同士のぶつかり合いばかりが描かれる本作ですが、合間に入ってくる美少女、美女が心の癒しでしょう。特に今回は夕星の闘いのため、彼の姉である燈の出番が多いです。竜也の幼馴染である強気な榎田舞衣とは対照的に、燈は気の弱そうな控えめな人物。

しかし、燈は最強の格闘一家といわれている越ヶ谷家の血をしっかりと引き継いでおり、夕星に的確なアドバイスを与えます。弱弱しい外見からは想像つかないほどに冷静な判断をし、夕星の試合運びに大いに貢献しているでしょう。

そんな彼女ですが、実は超がつくほどのシスコンである夕星に劣らないほどのブラコンなのです。それは夕星のような愛なのか、はたまた母性なのかわかりませんが、大きな何かに優しく包まれているような安心感を与えてくれます。こんな姉がいたらシスコンになってしまうのも仕方ないでしょう。

舞衣の妹の芽衣が登場!なにやら熱い眼差しで竜也を見ている?

強気で快活な舞衣とは似ていない無表情で落ち着きのある舞衣の妹である芽衣が登場します。しかし、中身は対照的ともいえますが、外見は一目で姉妹だとわかるほどにはそっくり。こんな美少女幼馴染姉妹がいる竜也が羨ましすぎます。

さらに、いつも竜也と揉めて言い合いばかりの舞衣とは違い、芽衣は竜也の前では顔を赤らめてもじもじとした態度をとるのです。まさかがさつで非道な竜也に恋をしているのでしょうか。姉妹による竜也争奪戦なんかが描かれたりするのかも……。

なんて思っていると、芽衣が竜也に意外な頼みごとをしてきます。しかも顔を赤らめていたのはそんな理由だったのかと、意味を知ったときには噴き出してしまうでしょう。しかし、芽衣からの依頼によって新たな展開が待ち受けているようで、次巻が楽しみな幕引きとなりました。

まとめ

さて、ようやく発売された「ランカーズ・ハイ」5巻ですが、待ちわびていた竜也vs夕星の闘いが決着まで描かれます。かなり読み応えのある内容に仕上がっているので、次にページをめくる手が早く動いてしまうこと間違いなしです。

また、5巻の主役ともいえる夕星と燈の姉弟のこともしっかりと描かれ、闘いだけが本作の見どころではないということがうかがえるでしょう。各キャラの過去や想いを細かに描いているのも本作の魅力の1つです。きっとさまざまなキャラに思い入れしてしまいます。

闘い、想い、過去と王道を描きながら主人公である竜也が邪道の闘いをする本作はまさに「おもしろい」といえる作品です。いったい次巻ではどのような展開が待ち受けているのでしょうか。発売日が非常に待ち遠しくなる作品です。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9

記事担当:ゴン