燐寸少女(6) (角川コミックス・エース)

2016年に実写映画化された、同盟作品の原作がこちら。元々、実写映画から入った私は、原作も見てみたくて、とりあえずネットリサーチ。

「読み終わった余韻」が人気を博しているようで、好印象な口コミが多かったので、安心して購入できるなと思ったんです。

1巻から購入して、もうすっかり6巻目まで来てしまいました。残念ながら、今回で完結ですが、是非続編も書いてもらいたい!

あらすじ

いろんな妄想を具現化してくれるマッチを販売する「リン」。彼女のマッチを擦ると、ざわざわする物語が進んでいきます。

今回の第6巻では、「漫画家の価値」や「廃団地でのサバゲー」、「若手芸人の話」etc、エピソードが詰まっています。

一話完結のオムニバスストーリーが繰り広げられる今作も、いよいよ完結へ。一体どんなラストが待ち受けているのか?乞うご期待!

感想

後味の悪い世界観が癖になる作品

この作品は、独特な世界観を醸し出しています。漫画で例えるなら「笑うセールスマン」みたいな感じ。ドラマで例えるなら「世にも奇妙な物語」といったところでしょうか。後味の悪い結末がメインの珍しい作品ですね。

数話、読むと「はいはい、こういう感じの漫画ね。どうせ、他の話も後味の悪い結末を迎えるんでしょ?」なんて思いながらページをめくるかもしれませんが、ちょっと違った結末を迎える話もあるのが面白いところ。マンネリをうまく回避しています。

そんな物語を、「妄想燐寸」を売る「リン」が、ストーリーテラーとして引っ張ってくれます。「世にも奇妙な物語」で言うところの、タモリさんみたいな立ち位置ですね。姿は似ても似つかないですが(笑)、可愛いストーリーテラーにどんどん引き込まれました。

どの話から読んでも理解できる!

この作品の良いところは、一話完結になっているところ。それは、今回の6巻だけではなく、1巻まで遡っても同じです。だから、初めてこの作品を手に取る読者は、どの話から読んでも理解できるんじゃないでしょうか?

私が目を通した印象だと、ゆっくり読んでも、一話あたり10分かからないぐらいで読めました。だから、サクッと漫画を読みたい時にオススメです。「自宅で暇を潰す時」とか、「通勤通学の移動中」、「オフィスでの休憩時間」etcで、是非!

また、センスを高める一冊としてもおすすめ!どういうことかというと、短編集を本棚に並べておくと、友人が遊びに来た時に「センスの良さ」をアピールできますよね?そんな時に、「面白いよ」と薦めてあげれば、友達からの評価が上がるかも?

独特の絵のタッチがめっちゃ癖になる

この漫画は、独特の絵のタッチも魅力の一つだと思います。表紙を見た時に、その魅力は既に伝わってきますよね?「可愛い絵だなぁ」と思ってページをめくると、ストーリーのエグさに裏切られるんですが、それもまたいいところ。

また、このような独特の絵のタッチは、キャラクターだけではなく、「演出」にも表れています。特に私が印象的だったのは、魚眼レンズのような作画です。これが、キャラクターの心理を見事に演出!それは、絶望や葛藤、喜びも然り。

作者の趣味が、全編に「これでもか!」と散りばめられている漫画は、読者から毛嫌いされる場合も多いですが、本作に限ってはそのセンスも認めざるを得ませんね。「この作者の他の作品も読んでみたい!」という気持ちにさせる稀有な作品です。

まとめ

色々な話が含まれている中で、私の心にグサグサ突き刺さってきたのは「絵師」の話です。これは、「自分の才能の価値」に焦点を当てた話です。「どうして自分の実力が認められないのか?」「判断している周りのセンスが悪いに違いない」。

学生でも、社会人でも、このように思ったことはあると思います。私も、現在の仕事でそのように思ったことがありました。まるで、そんな自分の気持ちを「モデルにしているのではないか?」思うほど、ショッキングなストーリーだったんです。

この話を読んだことで、「自分の真の力がどれほどのものなのかな?」を改めて考えさせられました。特に、才能が左右する夢を抱いている人は、読んでみてください。夢追い方が変わるかもしれませんよ。ちょっと怖くなるかもしれませんが、、、。

オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10