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無能なナナ 3巻 (デジタル版ガンガンコミックス)

『無能なナナ』という可愛らしタイトルに反して、スプラッタ調の表紙とフォントに惹かれて購入しました。また、原作が「るーすぼーい」であったことも興味を引く一因でした。

るーすぼーいがシナリオを担当したゲームはすべてプレイしており、すべてが一般的にも個人的にも非常に評価の高い作品です。したがって、本作も期待を持って読みました。

ゲームと同様に、るーすぼーいらしさを感じる内容と構成となっています。るーすぼーいファンはぜひとも見てほしい作品です。もちろん、るーすぼーいを知らない方でも楽しめるので安心してください。

あらすじ

何かしら特殊な能力を持つ「能力者」と呼ばれる少年少女は、人類の敵と闘うために国からとある孤島の養成機関へと召集されます。

そこへ転校してきた柊ナナという少女。人の心が読めるという能力を持つ彼女が転校してくると、次々にクラスメイトが死んでいく奇妙な事件が起こるようになります。

なんと、その事件を引き出しているのはナナなのです。本当は能力など持っていないナナは、本当の人類の敵とされている能力者を殺すためにこの地へ訪れたのでした。

感想

いつものごとく有能なナナ 決して無能なんかじゃない!

本作のタイトルとなっている『無能なナナ』ですが、決してナナが「無能」だと意味しているわけではありません。あくまで、特殊な能力を持たない「無能力者」を指し、おバカや役立たずのような意味を持った言葉ではありません。

むしろ、能力がないのに、ここまで能力者を殺してきたナナは有能といえるでしょう。逆に、能力があるのに無能力者にやられてしまう能力者こそ、「無能」といわれるべき存在です。本作はそういった無能力者による、能力者への下剋上が楽しめるのです。

しかし、ここまで順調に能力者狩りを続けてきたナナですが、暗雲立ち込める展開となります。自分をずっと疑っているキョウヤばかりに目をとられていたナナですが、突然無害で自分を信じきっているミチルに刃を向けられたのです。ナナはこの窮地をどのように切り抜けるのでしょうか。

ナナを超えるマジキチな少女が登場!

3巻ではキョウヤが表紙を飾っていますが、1、2巻はナナが表紙を飾っていました。表紙のスプラッタ調はずっと変わらず、3巻まで読んだ今は非常にナナに合った絵柄であると感じます。愛らしい顔をしていても、ナナの中身は非常に外道で狂っているのです。

しかし、そんなナナ以上に狂った女の子が登場します。ユウカという少女なのですが、死体を操作できる「ネクロマンシー」という能力を所持しています。そして、彼女には幼馴染のシンジという少年がおり、実は彼はユウカによって操られている死体なのです。

といっても、幼馴染で恋愛感情を持っているという話であればやや重いですが、ギリギリ納得できる範疇でしょう。しかし、ユウカの抱く想いはそんな生ぬるいものではないのです。真相を知ったさすがのナナもドン引きで、ユウカの想いはマジキチとしかいいようがありません。

最強の能力者現る ナナはどうするのか!?

本作には「炎を操る」「氷を操る」「傷を癒す」「未来予知ができる」などさまざまな能力が登場します。そして、今まで出てきたなかで最強の能力は、おそらく「時間を巻き戻せる」能力でしょう。こういった時間に関わる能力は、あらゆるゲームや漫画でもトップクラスの能力でしょう。

しかし、それよりも強い能力があるのはご存知ですか?想像がつく方もいるかもしれませんが、こういった能力バトルもので強いとされているのは、能力をコピーできる能力です。ついに、そんな人物がナナの前に登場します。

基本的に、ナナは頭脳で能力者に勝ち続けてきました。能力者は自身の能力にかまける人が多く、その隙をついて殺害をおこなっていたのです。しかし、今回の最大の敵はナナと同等の頭脳を持つ戦略家。そのうえコピー能力持ちです。かつてない強敵を前に、ナナはいったいどのように切り抜けるのでしょうか。

まとめ

『無能なナナ』はどんでん返しや読者を欺くのを得意とする、るーすぼーいらしさが垣間見える作品です。そのため、単調にみえる内容ではありますが、しっかりと読んでついてこなければ、なければおいていかれることも多いでしょう。

また、一般的なバトル漫画の内容も取り入れることで、やや難解ながらも非常に親しみやすい作品となっています。特に今回の巻は、知略に長けた内容で、1、2巻よりも盛り上がる内容となっています。本来なら不利であるはずの無能力者のナナの知略が深すぎて、有利な能力者を応援したくなるほどです。

そして、そんな高い知能を持ったナナですら「バケモノ」と称する者が登場。非常に次巻が楽しみとなる幕引きをしており、今まで以上に次なる展開への期待感が膨らみます。表紙やタイトルから想像できないほどに、バトル漫画をしている本作は、ぜひ読んでもらいたい作品です。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9

記事担当:ゴン

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