吸血鬼すぐ死ぬ 8 (少年チャンピオン・コミックス)

私はかつて週刊少年チャンピオンを買っていたので、連載され始めた頃からこの作品をずっと読んできていました。

しかし数か月前に週刊少年チャンピオンを毎週買うことを止めてしまったので、この漫画とも疎遠になっていました。

久しぶり訪れた書店でこの漫画を発見し、なんとなくこれまでの話を知っているだけに内容が気になったというのが、私がこの本を買うことになったきっかけです。

あらすじ

かつてとどろかせていた悪名を再び取り戻そうと奮闘する吸血鬼の物語や、街を荒らす生きた花を無力化するためにそれに挑む話。

新人ハンターが様々な災難を被る物語に、不審な事件を解明するために女装してメイド喫茶への潜入調査を行う話など。

そして、おなじみである吸血鬼とハンターの主人公二人組による数々のドタバタ劇がこの漫画には収められています。

感想

全く衰えない怒涛の勢いのギャグ

この『吸血鬼すぐ死ぬ』という漫画の一番の売りは、怒涛の勢いで流れてくる大量のギャグにあります。私も第一話や第二話を読んだ当初は、かつて読んだどんな漫画よりもこちらを休ませてくれないその勢いに圧倒されることとなりました。

そしてそんな勢いは、8巻でも健在どころか、ますます力を増しているようにさえ思えます。時々箸休めをさせてもらえる場面もあるのですが、それ以外のシーンはすべてが笑いどころで、話が終わるまでその勢いのまま駆け抜けてしまうこともざらなのです。

キャラクターのセリフで笑わせ、造形で笑わせ、仕草で笑わせ、話の展開で笑わせ、とそのギャグの内訳も実に多彩です。ギャグマンガ家はどうしても書いているうちにネタが尽きてきてしまうといった話も聞きますが、この漫画の作者においてはそれとは無縁のようです。

全く飽きない主人公二人組の存在

ギャグマンガでは、どうしても主人公サイドでのネタが出尽くしてしまい、巻が進むについて新キャラやゲストキャラなどを中心にシナリオが回るようになる、といったことが多くあります。そして、主人公の出番は次第に減っていってしまいます。

しかしこの漫画は、もう8巻も出ているのにもかかわらず相変わらず主人公二人の比重が非常に大きい作品となっています。ゲストキャラやサブキャラが話のメインとなる話もあれど、それを全部足したのよりも主人公達の話の方が圧倒的に多いのです。

そしてそんな主人公サイドの物語が水増しされたようなあまり面白くないものであるかというと、全くそんなことはありません。何年も前に作られ大量のギャグを生み出してきた二人ですが、未だに読んでいて大笑いしてしまうような新しいネタを豊富に提供してくれているのです。

たまに出てくる女性キャラがどれも可愛い

この漫画のギャグマンガとしても珍しい点の一つに、登場人物は男ばかりで女キャラがあまり出てこないというものがあります。巻全体を見てみても、女キャラの描かれているページというのは十分の一程度しかないかもしれません。

そんな出番の少ない女キャラですが、非常に個性的で可愛らしい存在ばかりであり、出てくると思わず嬉しくなってしまいます。大抵は主人公達に呆れたり、その騒動に巻き込まれたりといっただけの役どころなのですが、それでも女の子がいるのといないのとでは大きく違います。

しかしどうしてこの漫画の女の子はどれも素晴らしく可愛く見えてしまうのだろうかと考えた時、希少価値という言葉が頭に浮かびました。普段は男ばかりがページにいてめったに見られないために、その元々の可愛さにさらに箔がついているのかもしれません。

まとめ

週間雑誌から一度離れ、改めて単行本で読むことで、久しぶりに『吸血鬼すぐ死ぬ』ワールドにどっぷりと浸ることができてとても良かったです。時間をおいても全く色あせることの無い、相変わらずの素晴らしいギャグマンガでした。

そして、そんな漫画から得ることができるのはただひたすらの笑いです。読んでいる間はずっと笑い続けていて、読み終わった後になってもしばらくは笑顔が続くほどで、自分の性格まで少し明るく変わってしまったのではとさえ思ってしまいました。

そしてこの漫画をまた読むために、週刊少年チャンピオンの購読を再開することにもなりました。久しぶりに読んだ少年チャンピオンでは新しい面白い漫画との出会いなどもあり、この本を読んだことでそういった出会いにも恵まれてとても良かったです。

オススメ度:★★★★★★★★☆☆ ★8