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キング・オブ・アイドル 3 (少年サンデーコミックス)

神のみぞ知るセカイで有名な作者の方の作品なので、そのつながりからこの作品を知った方も多いかと思います。

しかし私はそれとはまったく違っていて、女装主人公の漫画を探している中でこの作品とは出会うこととなりました。

主人公が可愛い少年だったり男の娘だったりするような漫画は、自分のようなごく一部の層には大変需要があるものの、基本的に万人受けはしないので数が少なく、それだけに出会えた時はとても嬉しかったです。

あらすじ

舞台で歌を歌い、そこでアイオスにより人の気持ちが形となった、オブジェクトを出すことができるかというテスト。

オブジェクトを出すことに失敗したグループや、トラブルに見舞われたグループがありながらもそれは終了、アイドル候補生達は皆でこれからも頑張っていくこと誓います。

次の舞台はサマーコンサート。それに向け、一人一人が自分の目的をもって挑む新しい戦いの火ぶたが切って落とされました。

感想

女装主人公のまほろが可愛くておもしろい

単純な男主人公ではない、女装主人公や可愛い系の主人公の作品では、主人公の扱い方がとても大切です。普段はヒロインよりも可愛く描かねばならず、それでいて必要な場面では男らしく、格好良くもなる。そのさじ加減を間違えると、主人公の魅力は半減してしまいます。

この作品における主人公は、母を蘇らせるために女装してアイドルの学校に飛び込んだまほろ。普段は仕草など女の子よりも可愛く、それでいてアイドルに強い情熱を持つ、格好良い面も持っている、そのバランスがしっかりと取れた良い主人公です。

さらにまほろは、その二つだけでなく、ギリギリの下ネタで読者を笑わせ楽しませてくれるギャグ要員としての役割も話の中で立派に担っています。可愛い面と格好良い面を持ち、ギャグキャラとしての仕事もできる、多彩な主人公なのです。

ストーリーの読みごたえがあっておもしろい

仲間や先輩などの登場人物の紹介、選抜テストや身体測定、親睦会といったテンプレイベントなどはこれまでの一巻と二巻で終わっているため、三巻ではそういったもの抜きにどのような話になるのだろうかと期待半分不安半分でした。

実際に読んでみると、サマーコンサートに向けてそれぞれが自分の目標を持って努力していくというような連続したストーリーが展開されていて、何話にもまたがっているために様々な出来事があり、沢山の登場人物も入り乱れる、とても充実した楽しい物語となっていました。

また、そのような読みごたえのある本筋とは少し離れた、一話完結型のサブエピソードも充実。じっくり読む話だけでなく、そういった軽く読めるショートストーリーもあったことで本を二倍楽しむことができ、とてもよかったです。

キャラのSD化の種類が多くどれも可愛い

元々の絵でも既にキャラは可愛く、さらに作者の方がベテランということもありその可愛さはどのページでも非常に安定しています。しかしこの漫画には、一巻からそれをデフォルメししてさらに可愛くした場面も時々登場し、それを見るのが楽しみでした。

三巻ではさらにキャラがSD化されている場面が増え、その種類も豊富になっています。顔だけ大きいお饅頭のようなバージョン、目や口が点と線だけで書かれた簡単作画バージョン、元とSDの間の中間の少し頭身が低くなっているバージョン、他にも様々な表現がありました。

普通一人の作者の方の描きやすいSDキャラというのは大抵一種類のデザインにまとまっていることが多いので、色々な作者さん十人ぐらいのSDを一気に楽しめるのも、この本のあまり目立たない点ではありますが大きな魅力です。

まとめ

そもそも全体数が少なく、特に少年誌に掲載されるような作品の中では貴重な女装した男の子が主人公の漫画。しかもそのクオリティーの高いストーリーを、この本を読む中ではたっぷりと味わうことができ、とてもよかったです。

また、まほろが単に可愛い、格好良いといっただけではなく、どこかボケていたり、笑いを誘うような言動をしたりと色々な面を見ることができる主人公なのも、他の作品ではあまり見られない部分なので読んでいて真新しく、大変楽しいものでした。

女装主人公がアイドルを目指すというなかなか奇抜で触れづらい作品かもしれませんが、アイドルや主人公の可愛さ以外にも様々な魅力があります。少しでも興味があればぜひ一度手に取って、読んでみていただければなと思います。

オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10

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