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死.tv 2 (てんとう虫コミックス)

私がこの本に出合ったのは、デス・ゲームが題材の作品についての愚痴を友人達と言い合っていたことがきっかけとなりました。

似たようなものばかりでつまらないといった話をしている中で、ちょっと毛色の違うものがあるよと一人から勧めらたのがこの作品になります。

読んでみたところ、なるほどこれはこれまでにありそうでなかった斬新な作品だなと感心させられてしまいました。

あらすじ

デスドットティービー、「死.tv」という死人も出る危険なゲームに参加し、見事優勝、生還したまりあとピココ。

しかしそんな二人の前に死んだはずのきりりが現れ、新しい「死.tv」の開催とそれに参加するようにと告げます。

ピココは猛烈に反対するのですが、まりあはこの狂ったゲームそのものを潰すために、それへの出場を決意することになります。

感想

他の作品とは違う、独創的なデス・ゲームが魅力的

人気が出たばかりに様々な作者がそれに手を出し、世に溢れるようになったデス・ゲーム扱った作品。しかしそのどれにも似ていない、他のオマージュでも焼き増しでもないような、独自の設定、キャラクター、ストーリーをこの作品は持っています。

日常系四コマ作品に出てくるような可愛らしいキャラクターが登場人物で、けれども彼女たちの参加するデス・ゲームはルール無用、なんでもありの極めて残酷なもの。さらに主人公の少女の使う武器は銃やナイフではなく野球バット、とこれだけを見ても極めて特異な存在です。

そして「死.tv 2」のストーリー展開もまた、デスゲームに無理やり参加させられるどころかそれをぶち壊すためにこちらから名乗り出るという驚きのもの。他にも全く予想できないことばかりが起こるので、次のページではどうなるのかとドキドキしながら読むことができてしまいます。

可愛さ、かっこよさ、萌え、ギャグ、何でも楽しめる

そんな独特な作風の作品においては、読者が読んでいて感じることも普通とは全く違います。一般的なデス・ゲーム作品といえば、先の見えない恐怖や味方が裏切るかもといった不安、次に何が起きるか分からないことからの緊張、といったものがメインです。

しかしこの「死.tv 2」では、ほのぼのとした展開と可愛い絵で萌えを感じることもあれば、ウジウジしない頼れる主人公の少女にかっこよさを感じることもできます。また、読者を笑わせてくるような展開などもあり、とにかくデス・ゲームではあまりない内容が目白押しなのです。

ある意味闇鍋のような、なんでもありの漫画。それだけに内容は非常に密です。数ページ進むだけで何度も笑ったり驚いたりと、一冊読んだだけなのに、長期連載漫画を一気に読み終えたかのような充実感を得ることができてしまいました。

女性ばかりのゲーム参加者が繰り広げるハードな展開が面白い

ゲームの参加者は全員女性。なのでそれなりにお互いが手加減をした、可愛らしいデス・ゲームかと思えばそんなことは全くありません。身体の切断や流血といった過激な描写あり、殺しを楽しむような残虐な登場人物ありの、極めて過酷なストーリーが繰り広げられます。

なまじ可愛い女の子同士が殺し合いをするだけに、普通のデス・ゲーム作品よりもそのハードさはさらに上に感じてしまうほどです。残酷で衝撃の展開が相次ぎ、こんなことまでやるのかと驚きながらも目が離せなくなってしまうこと間違いないでしょう。

しかし、そのさじ加減も絶妙です。あまりにもグロテスクで、悪趣味と感じてしまうような域にまではこの漫画は踏み込んでいません。そのため、読者も熾烈な展開を、それに不快感を覚えてしまうようなことはほとんどなく楽しむことができるのです。

まとめ

この漫画によって、私は新しいデス・ゲームに出会うことができました。可愛かったり笑えてしまうような描写もあり、しかし展開はやはり残酷で暴虐非道。キャラクターはそんなゲームにノリノリなわけでも戸惑うわけでも無い、とこれまでにはなかった作品です。

そしてその独自色は「死.tv 2」において前の巻よりもさらに強くなっています。デス・ゲームを生き延びたキャラが普通に幸せな生活をしていたり、次のゲームはそもそも強制参加ではなかったり、とにかくお約束を外してくる驚きが連続のストーリーです。

デス・ゲームものの作品が好きであるけれど、テンプレ通りの物語は少々飽きてしまった。そう思っているような方に強くお勧めしたい、これまでには全くなかったような、ギャグや萌えも感じられる斬新な内容の本となっています。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9

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