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ひめドレ ~姫と奴隷の学園生活~(1) (マンガボックスコミックス)

皆さんはご存じなかったかもしれませんが、実は美少女もうん◯をします。うん◯をするということは、オナラもするしお腹も壊すし突然の便意に襲われトイレへと駆け込むこともあるわけで、そう考えると手の届かない場所にいたはずの美少女が不思議と身近な存在に感じられてきますよね。

「何言ってんだこいつ?」と思われた方が大半でしょうが、今回取り上げる『ひめドレ ~姫と奴隷の学園生活~』のヒロインこそ、正にそのうん◯をする美少女!あ、でも、積極的にうん◯をするわけじゃないですし、そうした特殊な性癖を描いた作品でもありませんのであしからず。

中身は至って健全(?)かつ王道のラブコメ!設定の出オチっぷりに騙されてはいけません。非常に完成度の高い作品ですよ、これは……!

あらすじ

藤代直糸(ふじしろ ないと)は御伽高校に入学したばかりの高校1年生。極度の女ギライから男子校へ入学したはずが、なんと今年から共学化していたという驚愕(ダジャレです)の事実が発覚。

そんな彼の前に現れたのが、まるでシンデレラのように見目麗しい少女・一ノ瀬姫華(いちのせ ひめか)。なんやかんやで彼女を押し倒すラッキースケベに成功した直糸でしたが、そのとき「ぷぅ~!」という可愛らしいオナラの音が響き渡ります。

実は姫華も直糸と同様に異性への極度な苦手意識を抱えた女の子。男子に囲まれたり近づかれたり絡まれたり押し倒されたりすると、ストレスからお腹の調子が悪くなり猛烈な便意が押し寄せてきてしまうのです。同じ悩みを抱えた姫と奴隷が繰り広げるちょっぴりおかしなラブコメディ、ここに開幕!

本作の見所

擬音のダブルミーニング

いきなり変なシーンを取り上げて非常に申し訳ないんですが、何度か読み返してる中で最も「おおっ!」と思ったのがこちら。姫華が公衆の面前で直糸に押し倒されオナラをしてしまう直前のシーンです。

彼女の美しさに惹かれて集まってくる有象無象の男たち。男が寄ってくるとお腹を壊してしまう姫華はこの時点ですでにお尻に手をやっています。ある意味、伏線としても機能しているワンシーンなのですが、ちょっと待ってください。左下のコマに書かれている「キュッ」という擬音は何でしょう?

衣擦れの音ですか?本当に?実は何かを締めてる音なんじゃないですか?オナラを出さないようにこらえてる音なんじゃないですか?ねえ?ねえねえ?……と邪推したくなるのが人の性。こういう細かい演出大好きです。

渾身のギャグシーン

本作はラブコメに分類されますが、姫華の設定が設定だけにコメディ成分がかなり強く感じられます。このコマなんかは前後関係知らずに読むとこれからモビルスーツや汎用人型決戦兵器に乗って出撃でもするのかな?と思ってしまうほどに勇ましい。まあ、上でパンツ下ろしてる時点で何が出るのかは推して知るべしなんですが。

本作のすごいところはうん◯をする美少女がヒロインにも関わらずまったく下品な感じがしないところ!水瀬マユ先生の作画の美しさも一因として大きいですが、ギャグの使い方が非常に上手い。

いわゆるシリアスな笑いを誘う演出と小気味良いテンポ感も然ることながら、姫華の腹下しネタを乱用しないバランス感覚も素晴らしい。ギャグセンスが合う作品ってそれだけで気の合う友達と会話しているような親近感を覚えちゃうんですよね。ラブコメって女の子の可愛さも大切ですけど、それと同じくらいコメディ部分も重要です

姫華のコンプレックス

読んでる側からすると姫華の体質は笑って見てられますが、本人にとってはとてつもなく深刻な悩みです。お腹を壊す辛さもありますが、異性への苦手意識そのものが大きなコンプレックスとして彼女の中にわだかまっているのです。

そして、彼女は直糸との出会いをきっかけにコンプレックスを克服しようと決意します。最初はオナラをみんなに聞かれただけで保健室へ逃げ込んでしまっていた彼女でしたが、見てくださいこの表情!同じくらい恥ずかしい目に遭っても(詳細は割愛)涙を必死にこらえ、逃げずに立ち向かっているではありませんか!

本作は一見するとコメディ成分が強めに感じられますが、もちろんそれだけの作品ではありません。姫華や直糸たちは悩みを抱えており、それを克服するべくひたむきに頑張っています。ギャグシーンが面白いだけにそちらにばかり目を奪われるかもしれませんが、彼女たちの人間的な一面もしっかりおさえて読んでいくと、さらに味わい深く本作を楽しめるはずです。

まとめ

正直な話をすると『ひめドレ ~姫と奴隷の学園生活~』というタイトルを初めて見たとき「姫と奴隷ってことはファンタジー?またありがちな異世界転生ものとかかなぁ」と思っていました。

しかし、蓋を開けてみると美しい作画に切れ味鋭いギャグシーン、テンポよく進むスピード感とキャラクターの掘り下げを両立する洗練されたストーリー運び、と驚くほどに完成度の高い作品!偏見で食わず嫌いするのは本当に良くないなと心底思い知らされました。

1巻の最後には第2のヒロインである双魅真珠(ふたみ まじゅ)も登場し、こちらもまた癖の強い女の子。御伽高校という校名だけにおとぎ話のキャラクターをモチーフ(真珠=魔女)にした女の子が続々登場するんでしょうか?今後の展開が楽しみです!

物語の行間に潜む感情の機微を炙り出せるような記事を書きたいです。ショートカットで元気な女の子が大好きなので、オススメの作品があったらご一報ください。

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