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先生、好きです。(1) (講談社コミックス)

週刊少年マガジンで連載されている「先生、好きです。」という作品がヤバいんですよ。
「ヤバい」なんて語彙力の無い表現をしてしまって申し訳ありませんが、このマンガはもうとにかくヤバい。
腐女子の皆様がBLマンガを読んで「ヤバい」「尊い」しか言わなくなってしまう気持ちが完全に理解できてしまった。

事の発端は、作者の三浦 糀先生が「エロいけどキュンとするラブストーリーです」とTwitterで宣伝しているのを見かけたことでした。それを見て「エロいのか…よし読もう!(歓喜)」とホイホイ引っかかってしまった私は、その30分後に「ヤバい…尊い…」しか発せないゾンビになり果ててしまいます。

確かにエロい描写はありました…ありましたけど、「キュンとする」の部分がストロングすぎてエロ部分なんてほとんど目に入ってきません。「先生、好きです。」はとてもエロマンガと呼べるようなものではなく、真正面から女子校生のラブストーリーを描いた純愛マンガだったのです…!
今回は、そんな「先生、好きです。」第1巻のレビューをさせていただきたいと思います。

 

あらすじ

真面目で生徒想いだが女子には全く持てない新米教師・樋口は、自分が受け持つクラスの生徒・市川さんに告白されてしまう。樋口は当然「倫理的に教師と生徒の恋愛は禁じられている」と告白を断るが、市川さんは絶対にあきらめないと宣言するのだった。

その日から市川さんの猛アピールが始まる。頻繁に話しかけたり、突然体を密着させたり、時にはキスをせがんだり…積極的なアピールに、必死になって耐えるしかない樋口先生。正直悪い気はしていないものの、樋口先生は「どうして僕なんかを…?」と突然のモテ期到来を不思議に思う。

しかし彼のモテ期はまだまだ始まったばかりだった!市川さんへの対応でドキドキしているさなか、もう一人のクラス生徒・渡辺さんにも「先生、好きです」と告白されてしまう。彼女いない歴=年齢の地味な教師と2人の女子校生による「三角関係」は一体どうなってしまうのか…?

感想

恐ろしいほどピュアな恋愛マンガ

引用元:先生、好きです 1、三浦糀、講談社、電子版、p28

まず最初に言っておくと、「先生、好きです。」という作品はものすごくピュアな恋愛模様を描いた作品です。私のようにエロス目的で読み始めると、下心丸出しの自分が恥ずかしくなって消えたくなるので注意してください。もし私が悪霊だったらコレ読んだ衝撃で成仏してたと思います。

さて、「教師と女子校生の恋愛」というテーマのマンガは昔から数えきれないほど出版されていますよね。しかしこのテーマは「禁断の愛」というタブーを含んでいるため、教師と女子校生の恋愛モノはどうしてもドロドロした話やエロ系の話になりがちです。ところが「先生、好きです。」にはそういった不快な要素がほとんど無く、登場人物全員が「純粋な恋愛」をしているという稀有な作品です。

もちろん物語が進めばいずれ何らかのトラブルが発生するでしょうし、シリアスな展開やドロドロした話も出てくるかもしれません。しかし少なくとも1巻の時点で暗い話はなく、どのエピソードも「正直まぶしすぎて見てらんないレベル」のピュアエピソードばかりなのです。心が浄化されるタイプのマンガなので、このごろ人生に疲れているという方はぜひ読んでみてください。

Wヒロインが2人ともカワイイ

引用元:先生、好きです 1、三浦糀、講談社、電子版、p187

「先生、好きです。」には2人のヒロインが登場します。メインヒロインとサブヒロインというよりは、最終的にどちらが主人公と結ばれるかわからない「Wヒロイン」ですね。天真爛漫な市川さんと、冷静沈着な渡辺さん…対照的な2人のヒロインは、どちらも可愛くて応援したくなります。

Wヒロインの性格は正反対ですが、「樋口先生のことが本気で好き」という点では2人とも共通しています。肉体的な接触で樋口先生を落とそうとする市川さんと、先生が好きだとクラスに公言することで樋口先生を落とそうとする渡辺さん。方法こそ違いますが、2人とも樋口先生と付き合うために本気のアピールを連発してきます。

いくら教師という立場だからといって、こんなにカワイイ女子校生2名に迫られて正気を保つ自信が皆さんにはありますか?
私なら無理です。たぶん最初の「先生、好k…」くらいのタイミングで食い気味に「よろしくお願いします」と返事してしまうでしょう。そう思うからこそ、生徒のことをちゃんと考えて自制心を保っている樋口先生にも好感が持てるんですよね。

女子校生との恋愛はトラブルだらけ!

引用元:先生、好きです 1、三浦糀、講談社、電子版、p89

いくら登場人物全員がピュアの化身だからといって、教師と女子校生の恋愛にはトラブルがつきものです。たとえ本人たちが納得する関係だったとしても、教師が女子校生に手を出せば倫理的にアウト・法的にアウト・組織的にアウト…すなわち3アウトです。ちなみにこの場合の「3アウト」は「社会的な死」を意味します。

樋口先生もこの状況のマズさを理解しているからこそ、市川さんや渡辺さんの想いに素直に応えることができないのでしょう。真剣に告白してきた生徒を無碍に扱うことはできないと思ってはいても、生徒の想いに応えれば大問題になる…教師が生徒が恋愛する以上、どうあがいてもトラブルを避けることはできません。

もちろん1巻でも、樋口先生の身には様々なトラブルが起こってしまいます。
半裸の市川さんに抱き着いたり、渡辺さんにニオイを嗅がれたり、ヒロイン2名とベッドインしたり…トラブルっていうかもはやTo Loveる案件が次々に発生するのです。こうやって書き出してみると確かにエッチな展開が多い気もするんですが…実際にコミックスを読んでいる間は、何故かいやらしさを全く感じないのがこのマンガの不思議なところですね。

 

まとめ

正直に言うと、私は普段あまり恋愛モノのマンガを読まないんですよ。ラブコメみたいに笑いの要素があったり、いかにも萌えキャラって感じの娘が出てると読めるんですが、リアルな純愛を描いた作品は退屈に感じることが多いんです。でも今回「先生、好きです。」を読んで、真剣な恋愛モノに対しての見方がガラリと変わってしまった気がします。あぁ、恋愛マンガってこんなに良いものだったんだなぁ…と。

恋愛マンガに対して偏見を持っていた私ですら楽しく読めたので、普通の人はもっと深く楽しめる作品だと思います。いや、むしろ恋愛マンガに対して偏見を持っている人にこそ読んでみてほしい作品といえるかもしれません。恋愛というジャンルへの喰わず嫌いを克服すれば、きっと読み手としての視野が広がるのではないでしょうか。

もちろん恋愛マンガが好きな方にもオススメできる作品ですし、私のようにエロ要素に惹かれて読んでみるというきっかけでも構いません。ドロドロした恋愛モノとはちょっと違う「ド直球」な恋愛マンガを、あなたも一度読んでみませんか?

二次元の世界が好きすぎて脱サラし、マンガ・アニメ専門のライターになってしまったヤバい人です。
朝から晩までマンガを読んではレビュー、アニメを見てはレビューという二次元漬けの日々を送っています。

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