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ブスな彼女は練習台(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

「ブスな彼女は練習台1」は、果たして萌え漫画として紹介してよいものか……というボーダーラインにある問題作です。絵自体は、最近僕が紹介させていただいている最近の萌え漫画と比べると、萌え度・エロ度ともに叶わないものです。しかし、この漫画は月マガの新連載争奪杯で1位になった漫画なのです。

面白いから、物凄く興味が惹かれたから1位になったんです。「ラブコメ萌え漫画のヒロインが千原ジュニア似のブス」という強烈過ぎる設定で一点突破しちゃったんですよ!で、普通ヒロインが千原ジュニア似のブスな漫画、画面構成がきつ過ぎて見れたものじゃないじゃないですか。そこは、この漫画独自の工夫で乗り切って見た目にも優しい絵面になっています。

ブス(千原ジュニア似)ということ以外完璧な女の子をあなたは愛せますか?いやぁ、これ、哲学ですよね。 CLANNADは人生、Fateは文学なのだとしたら、「ブスな彼女は練習台」は哲学なのですよ。ラブコメギャグとして非常に面白い漫画となっていますよ。

カオスカオス

ブスな彼女は練習台は哲学です。いや、倫理学かも。

あらすじ

モテないアニオタ高校生・平田智也(16)は、同じクラスの女の子・里崎亜美から好かれていることに気が付く。里崎亜美は、性格がよく、料理が上手くて、スタイルもいい最高の女の子だった。千原ジュニア似のブスでさえなければ……。

智也は、千原ジュニア似のブスである里崎さんを女の子に馴れるための練習台にして、よりランクの高い女の子をゲットしようというゲスの極みかつ悪魔的発想を思いつく。ブスは目に毒なので、エロゲで鍛えた「脳内コラージュ」で、ブスを無効化に成功。

里崎さんのあまりにも可愛らしい女の子っぷり(顔以外)が爆発する。智也は最後まで練習台を貫けるのか。後半では里崎さんの友人で本当に美人の友永千恵が登場。智也、里崎さん、千恵という不思議な三角関係が発生します。

感想

千原ジュニア似の彼女を脳内コラージュで誤魔化す!


引用:ブスな彼女は練習台、倉本たけみ、講談社、電子書籍、p147

はい、上の画像に注目してください。右側の女の子がこの漫画のヒロイン・里崎亜美です。典型的なギャルゲーのヒロイン顔をしていますね。では左にいる千原ジュニアを女体化したような奇妙なブスは一体誰なのでしょうか?実は……それも里崎亜美なのです。ううん、なんか混乱してきましたよ。

主人公の智也は、エロゲで鍛えた二次元脳を生かして、脳内コラージュをして、千原ジュニア似のブスな彼女を美人にコラージュしているだけなのです!そう、現実の里崎亜美は左の千原ジュニア似のブスのほうなのです。

確かに全てのページで千原ジュニア似のブスに登場されたら、読者の精神衛生上にもよくないですよね。智也はよりレベルの高い女の子と付き合うための練習だと言っていますが、これって相当にレベルの高いプレイですよね。

里崎亜美は顔以外は天使!ああ、顔さえ普通であれば……


引用:ブスな彼女は練習台、倉本たけみ、講談社、電子書籍、p20

少年誌、青年誌の男性向けラブコメ萌え漫画では様々な属性が試されてきました。幼馴染み、妹、姉、ドジッ娘、ツンデレ、ヤンデレ、実はオタク、ロリ、熟女、地味、男の娘、委員長、不良……。でもね、そんなヒロイン達はみーんな美少女だったり美女だったりかわいかったりしたんですよ。千原ジュニア似のブスなんていなかったんですよ。

千原ジュニア似のブス、里崎亜美さんは顔以外は超ハイスペックという属性を持っています。性格よし。料理が上手い。主人公のオタク趣味に合わせてくれる。健気で、面倒見がよい。ピアノが得意。顔から下は最高の体。勉強ができる。聞き上手――。

マザーテレサか聖徳太子かってほどよい評判しかでてきません(千原ジュニア似の顔以外)。特に主人公の趣味に合わせるために一生懸命勉強する様子とか、いかにも恋する女の子っぽくてかわいいです。上の画像なんて本当に萌えですよ。でも、脳内コラージュを外して千原ジュニア似の女の子が言っていると考えると殺意が湧いてくるのが不思議です。試されていますね(読者が)。

美人な友永千恵の登場でまさかの三角関係に!?


引用:ブスな彼女は練習台、倉本たけみ、講談社、電子書籍、p112

「ブスな彼女は練習台」は強烈な設定一発ネタに終わらず、後半からはストーリーが進み始めます。里崎亜美(千原ジュニア似)の友達の友永千恵が出てくるのです。千恵は脳内コラージュをするまでもなく超美人な女の子です。レベルの高い(顔以外)女の子の友達はレベルが高いって言いますもんね。

ゲスの極みな主人公は、里崎さんを練習台にして、千恵を攻略しようとし始めます。主人公に具体的な行動目標ができたことで、ストーリー展開としても面白くなってきます。千恵は智也が里崎さんを騙して利用しているのではないかと気付いてしまいます。

さぁ、千原ジュニア似のブスとその友達の美人に挟まれた修羅場が始まりますよ……と予想していたのですが、1巻ではそういう展開にはなりませんでした。でも、物語のどこかで、里崎さんに智也の目論みがバレることになるはずで、それがストーリーの大きな推進力となっていますね。

まとめ

顔が千原ジュニアに似ている以外は完璧な女の子と付き合えるか?「ブスな彼女は練習台」が発する問いは強烈です。君ら女の子に対してあーだこーだ色々言うけどなー、結局は顔なんやろ!ということなのです。

主人公の智也も、里崎さんの顔以外のあまりの可愛さに心が揺れ動いているシーンがあります。やっぱり千原ジュニア似のブスだということを確認して、冷静さを取り戻すのですが、慣れってありますよね。慣れ怖いですよ。

僕としては、この漫画はある程度長い時間をかけて、里崎亜美(千原ジュニア似)が主人公の智也を落とす物語なのではないかと想像しています。萌えキャラのデザインにこだわる美少女好きの僕でも、「たとえ千原ジュニア似でも、里崎さんならいいのではなかろうか」と1巻の中だけでも説得されそうになりましたもの。でも、千原ジュニア似というリアリティの持つ力も圧倒的です。

愛が勝つか、千原ジュニアが勝つか――。2巻も楽しみです。

主に青年誌のラブコメ・エロコメを好む30代男子。「変女」推し。

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