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『黒ゆり荘の変なゐきもの。』は変人ばかりが住む黒ゆり荘を舞台に、ポンコツのじゃロリ娘が繰り広げる召喚コメディーです。莫大な遺産を手に入れてあらゆる娯楽に飽きたイケメン大家を相手に、衣食住を確保するためにロリっこが様々な召喚術を駆使して笑いを取るのです。

ポイントになるのが召喚娘がポンコツ過ぎて、召喚する魔物のレベルが極端に低下して呼ばれることが多いことです。バハムートも実力の1%しか引き出せず、完全なゆるきゃらになっているなど、『変なゐきもの』のオンパレードになっているのです。

ゆるいキャラクターたちが広げるギャグと、こっそり入り混じるお色気がこの作品の売りでもあります。主人公で召喚しでもあるメメの露出度が高く、サービスシーンも多めになっており、ロリコン歓喜の内容になっているのです。元特殊部隊出身の巨乳メイドや、玉の輿を狙うファッションビッチなど、脇を固めるキャラもかなり強力です。

あらすじ

召喚士一族の娘メメはあまりに自堕落な生活を送っていることから、父親の怒りに触れて人間界に身一つで放り出されます。お金もなく金を稼ぐ才能もなく、ホームレス状態になったメメが見つけたのは、条件付で無料で住める黒ゆり荘の住民募集のチラシでした。

黒ゆり荘を訪れたメメを待っていたのは、莫大な遺産を手に入れて世界を遊びつくした青年大家・銭太郎でした。銭太郎はメメに自分を楽しませることを条件に、入居試験を課します。メメは最強の魔獣バハムートを召喚することで試験を乗り切りますが、その姿は本来の姿とはかけ離れたもので、完全にゆるきゃら扱いで黒ゆり荘に定着することになります。

銭太郎の貞操を狙うファッションビッチや、元特殊部隊出身でたびたびバハムートをさらおうとするメイドなど、黒ゆり荘の住人は変人ばかりです。トラブルや事件にたいしてメメは召喚術を利用し、問題を解決したり事態を悪化させたりしつつ、人間界で暮らしていくのです。

感想

ポンコツのじゃロリ娘が召喚するゆるゆるな召喚獣が見もの

この作品の見所の一つが、主人公であるメメが召喚する召喚獣です。メメは召喚士一族に生まれたお嬢様で、自堕落に過ごしていたことから召喚術の腕前は壊滅的になっています。完全にポンコツキャラであり、威厳を保つためか語尾にのじゃなどとつけたりしますが、どじっ娘臭しかしない状態になっています。そんな彼女が召喚する召喚獣がまともであるはずがなく、召喚獣が極端にディフォルメされた状態で召喚されてしまうのです。例えば、1巻表紙の白くてふわふわな謎のゆるきゃらは最強の召喚獣であるバハムートであったりするのです。

メメの召喚する召喚獣は何かと欠点を抱えています。見た目が怖くないだけでなく、人間界の環境に適応できずに召喚してすぐに死んでしまうなど、全く役に立たないことも多いのです。基本的に見た目はゆるきゃらになってしまうため、タイトルの通り『変なゐきもの』状態となってしまうのがポイントです。一応役に立つこともあるものの、必ずオチがつき、多くの場合は銭太郎が被害者になってしまいます。銭太郎は被害にあうこと自体を面白く思っている節があり、全く同情出来ないのもギャグマンガならではです。

1巻は毎回召喚獣が追加されるわけではなく、登場人物の登場と紹介のためのお話も多くなっています。召喚獣の数は少なめになっており、今後どのようなキャラが登場するかも注目のポイントです。黒ゆり荘の住民は銭太郎が楽しむためのユニークな人材ばかりが集められているため、様々な角度で楽しめるようになっています。かわいい物好きが思う存分楽しめる内容になっているだけでなく、ファンタジー好きであればギャップも含めて笑える内容になっているのです。

こっそり露出度が高く、フェチズムが漂う衣装デザインもポイント

『黒ゆり荘の変なゐきもの。』の見所の一つになっているのが、メメの衣装です。普段はマントを羽織っているためわかり辛いものの、非常に露出度が高く、フェチズムが漂うデザインになっています。背中と胸元が開いたレオタードのような形になっていて、足と背中がほぼ丸出しなのです。いわゆるツルぺたボディのため胸は目立たないものの、ロリコン歓喜の仕様になっています。1巻では詳しい年齢に言及はされていないものの、見た目も10歳以下と非常に一部の人のツボを付く形になっています。

衣装デザインのセンスは他のキャラや、着替えの内容にも現れています。セクシー系の少女のランジェリーやメメの着替えにはかなり凝っていて、ロリータ系の意匠を取り入れている部分もあります。編み上げのリボンやフリル、レースがで着飾った女性が好きならツボに入る確立が高くなります。また、メメの服に関する意識は若干ずれていて、デパートで着替えにスクール水着を選んでしまう場面などもあります。ある意味異世界の服の常識とはなにかと考えさせられる瞬間です。

入浴シーンを描いた回も多く、サービスが豊富なのもポイントです。メメの入浴シーンだけでなく、巨乳キャラの入浴シーンも登場します。全体的な露出度は高めのため、笑えるお色気系のマンガが好きな人にもおすすめできます。ただし、ラッキースケベ系ではなく、完全に笑いの方向に振り切っているのもポイントです。主要な男性登場人物である銭太郎がエキセントリックなキャラになっているため、フラグを粉砕したり、フラグごと鎮められるシーンが多いからです。

マンガ的表現をうまく取り入れたギャグ性の高さもポイント

マンガ的な表現をうまくとり入れ、ギャグ性を高めているのも評価のポイントです。例えば、銭太郎は面白いと感じたり、興奮したりすると鼻血を吹く体質になっています。女性の裸には全く反応しないの状態になっているため、鼻血を吹くタイミングが間違っていないかと突っ込みたくなります。バハムート召喚の際も大興奮状態であり、貧血状態になるほど激しく鼻血を吹いています。常識が欠けたところがあるメメにすら病院に行けといわれるシーンがあるほどです。

また、銭太郎が金に任せて様々なトラップや仕掛けをするのも日常茶飯事になっています。物理的に考えてどう考えてもおかしいことがありますが、考えたら負けです。どうしてそこにお金をかけたと突っ込みたくなることも満載なたため、思考を追うこと自体が無理だからです。ここはギャグに全部利している部分なので、素直に楽しんだ方が良く、あまり詳しく書かないからこそ成功している部分でもあるのです。細かな設定はあまり気にしないおおらかな人にこそおすすめです。

銭太郎がメメの召喚の被害者になる事も多く、たびたびケガをしたり、重傷を負ったりしますが、基本的に次のお話には影響が出ないのもポイントです。完全にギャグ世界の住民になっているため、ケガもネタのうちに過ぎないのです。そのうちダミー人形などを使ったボケなどを使ってくる可能性もあります。よく言えばご都合主義ですが、安定してギャグだと割り切れるのもセールスポイントです。意外なシリアス展開などはないため、笑って楽しみたい人におすすめになっています。

まとめ

『黒ゆり荘の変なゐきもの。』はセールスポイントになる要素が多く、バランス良くまとまっているのが魅力です。ゆるキャラ満載のマンガとしても、ロリや巨乳メイドやファッションビッチが登場するお色気マンガとしても、ギャグ漫画としても読めます。性的ないやらしさよりも健康的なお色気で推していくスタイルも評価のポイントです。露出度の高いロリという部分で引っかかる人がいるかもしれませんが、メメは人間ではないので気にしなくても大丈夫です。

非常に魅力的な要素を詰め込んでいますが、力技のギャグなども織り込みつつ破綻なくまとめられている例は非常に珍しくなっています。どれか一つが浮いてしまうこともなく、それぞれの要素がかみ合うように配置されているからです。召喚獣の特性を生かした演出もあります。1巻だけでも完成度が高く、次にどう続くのか楽しみな作品でもあるのです。一方で、ありがちな設定のキャラなども出てくるため、そのありがちさをネタとして楽しめるかで判断が分かれる部分もあります。

楽しむコツは無粋な突込みをしないことです。考えたら負けなのはギャグマンガのセオリーです。そもそもメメが3ヵ月近くホームレス生活をしていたりツッコミどころが万歳過ぎて追いつかない部分もあるため、気を抜いて読むのがおすすめです。あえて情報を伏せていると思った部分も、作者が何も考えていないだけというオチも十分にありえます。むしろ楽屋オチであっても積極的に突っ込んできそうなゆるいノリを楽しんだ方が良く、うまく乗せてくれるからこそ楽しめる作品になっているのです。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

月10冊程度、年間100冊超の漫画を読むフリーライター。非定期で友人と百合漫画を語る会を開きますが、ジャンルは不問で何でも読みます。

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