ついに最強の新ヒロインが追加されました! つぐもも第4巻です。前巻の最後、やっとのことで「かみおに」を退けたかずやでしたが、その戦いぶりを木の上から見下ろしていた少女がいました。彼女の名前は皇すなおと言いました。

正直言うと、すなおへの第一印象はあんまりよろしくありません。かずやのこと嫌い過ぎですからね。出会って早々、不意打ちで顔面にグーパンを叩き込む系のヒロインです。昨今は暴力系ヒロインは嫌われますから、読者も「なんや、こいつ」と思うに違いありません。

そして第4巻には前の巻に収録しきれなかった問題回「金山さん」が入っています。この金山さんという神様、見かけは普通で常識人にみえるのですが、とんでもない性癖の持ち主なのでした。桐葉さんとくくりを文字通りの意味でしゃぶり尽くします。

あらすじ

金策のため金山神社にやってきた桐葉とくくり。お金を借りる権利を賭けて、金山さんと神経衰弱をすることになるがそこには厳しい罰ゲームがあって……。(第15話)加賀見家の日常風景をフキダシの一切ないサイレント劇で物語るという試み。(第19話)

手紙事件の数日前、小宮の土地神ほのかの強烈な炎攻撃をしのぎ切る少女がいた――。皇すなおである。(第20話)かずやは学校の下駄箱で突然、すなおの襲撃を受ける。すなおは「すそはらい」の地位をかけた決闘を申し込んできた。(第21話)

すなおが「すそはらい」を目指し、かずやの母親のかなかと関わるようになった過去が語られる。(第22話)「僕なんていない方がいいんじゃないか」と布団の中に引き篭もるかずやに対し、桐葉がとった行動とは?(第23話)

感想

真ヒロイン・皇すなおが登場!いきなりかずやにグーパンだ!

第4巻になってついに新ヒロインが追加されました。今のヒロイン構成はロリ、ロリ、熟女、幼馴染――と少々バランスが偏っている嫌いがあったのです。浜田先生が投入したのは、かずやと同年代で同じ「すそはらい」の少女・皇すなおでした。髪はショートカットで、目は強気そう。胸は……ちさとよりは大きそうです。この巻の本編において、すなおはかわいらしさを微塵も見せようとしませんが、どこか健康的なエロスが漂っていますね。

すなおは学校の下駄箱でかずやに奇襲をかけ、出会い頭にいきなり顔面にグーパンを叩きこんできました。もう、見開きでかずやの顔の形が変形しています。そして、追い打ちをかけるようにコンボで打撃技をかましてきました。一段落した後みんなしてくくりの元に行き、くくりの計らいで「すそはらい」の座をかけてかずやとすなおは決闘をすることになります。実はすなおは、前の白山神社のすそはらいだったかずやの母のかなかと深い繋がりがあったのでした。

回想の中ですなおとかなかの出会いが描かれるのですが、このシーンが浜田先生の超絶画力を示すものとしてよく引用されるものです。見開きでかなかが、すなおの兄を殺したつぐももを「らせんつづり」で瞬殺しているシーンですね。この辺りからつぐももにおける戦闘シーンも神懸かった出来になっていったように思います。それにしても凄まじいのはかなかの戦闘能力です。漫画では主人公が父親を乗り越える話が多いですけど、つぐももで乗り越えるべき相手は母親のかなかということになりそうですね。

金山さんのお話はギリギリアウト。いや、完全にアウト!

話の順番は前後するのですが、3巻に入りきらなかった第15話「金山さん」が4巻の最初に入れられていました。4巻の本編がバトル・シリアスを基調として進むのでお色気的にバランスを考えた上でこの場所に投入したのかもしれません。金羅神社の金山たぐりという女性の神様は、名前の通りお金を貸してくれる神様のようで、くくりも過去に何度かお世話になっているようです。でも、何か嫌なことがあるのか、くくりはお金が必要なのに頑なに金山さんのところに行こうとはしないのですね。でも、やっぱりお金が必要だからということでかずやと桐葉さんと一緒にお金を借りに行くことになります。

そこで待っていたのは、カイジや嘘喰いばりの「神経衰弱ゲーム」でした。神経衰弱の札を揃えたらその分だけお金を借りることができるというものです。しかし、このゲームには悪魔的陰謀が秘められていたのでした。そして、くくりはついに衝撃の事実を口にします。「金山たぐりは筋金入りのロリコンや」お金の札だけじゃなくて、アブノーマルなプレイ指定の札もあって揃えられるとそれを実行しなければいけなくなるのです。幼女姿のくくりとロリ桐葉さんをしゃぶり尽くすために練られたお話なのですよ。

このお話がアウトかセーフかの判断は結構難しいですね。くくりも桐葉さんも人外ですし、幼女の姿をしていますがそれは力を失ったからで、本来の姿は成人した女性なのです。ロリババア二人に度を過ぎたセクハラ三昧をしているのでセウトと言ったところでしょうか? 金山さんの外見が若い女性というのもまだいいですね。脂ぎった中年デブの神様とかだったらガチで事件です。ロリエロを期待する人には、二人は本来のロリの魅力とは違うものを持っているので満足できるかは疑問です。純粋なエロスとしてはこの話の冒頭の黒耀さんのおっぱいにぶつかるエピソードのほうが私のち〇こに響きました。

ついに桐葉さんが少女の姿に復帰だ! やったー!

すなおの強烈な押しに当てられたかずやは、布団にくるまって「出ない」と宣言し、引き篭もってしまいます。まるでTV版エヴァのシンジ君みたいですね。中学生ですし、どこか顔や雰囲気も似ていますもの。自分がこの世界にいるせいで、誰かに悪い影響を及ぼしている。だから、僕なんていないほうがいいんじゃないか――。かずやは桐葉さんにそんな独白をします。エヴァの世界だったら、そのまま延々とうじうじし続けるのでしょうが、かずやには桐葉さんがいました。

桐葉さんは全裸でかずやの布団に潜りこんで、必死に自分の気持ちを伝えます。色々と理屈をこねましたが……、「お前がいないと寂しいぞ」と本音をぶつけたのでした。引き篭もって世界と断絶しようとしている人に届く言葉って結局こういう言葉ですよね。かずやが再び世界と向き合う気持ちを取り戻した瞬間、桐葉さんは登場した頃の元の姿に戻ります。中高生ぐらいの美少女の姿にです。やっぱり、このバージョンの桐葉さんが一番美しいですね。

そして、桐葉さんはかずやがすなおに勝ったらご褒美をやると言ってきます。「数魔踏(すうまとう)」「死夜苦蜂(しやくはち)」「逝通奮(せいつーふん)」のどれかから選んでいいと言うのです。いやぁ、難しい暗号ですね。辞書で調べても載っていないですし……。よくわからないですけど、私なら「死夜苦蜂(しやくはち)」でも選んでおきましょうか。よくわからないですけど、桐葉さんはドSなので責める立場に立ってみたいですよね。

まとめ

すなお編に入って、ついにロングエピソードが始まりましたね。浜田先生は連作短編型も上手いのですが、やはり少年漫画的に魅せていく時は長尺のお話があったほうが映えます。つぐもものライバルは萌え漫画じゃなくて、少年ジャンプとかに載っている漫画だと思うのです。今巻でメインで登場した新ヒロインの皇すなおですが、桐葉さんの「猪娘」という表現がぴったりくる、直情バカでしたね。出会って早々、かずやを殴りつけたり、ショタつぐももの虎鉄を道具として扱ったりで、印象めちゃ悪です。

鼻っ柱が強くて、人のいう事を聞かなくて、思い込んだらその道を真っ直ぐに突き進んでしまう娘です。この時点で、読者がすなおを好きになる理由はなかなかないですね。浜田先生のあとがきを読むと、このすなおは同人誌「継百(つぐもも)」ですでに描かれているキャラクターのようです。これだけ最初に悪い感じに描写できるのも、すなおというキャラクターへの愛があるからなのでしょう。悪い印象を振りまきまくりなすなおですが、一方で幼馴染のちさとの登場がなくなったことも見逃せません。

前巻ではあれだけ近付いたのに、やはり、話のメインが「すそはらい」のほうに移っていくとメインヒロインとして遇することが難しくなるようですね。桐葉さんの力も戻ってきて、前巻の幼女姿から思春期の少女の姿に戻りました。幼女桐葉さんファンには残念だったかもしれませんが、やはり桐葉さんには少女姿が似合います。こうして、かずやvsすなおの決闘の舞台が整いました。かずやは色んな意味で、すなお攻略の糸口を掴むことができるのでしょうか? バトル描写がどんどん凄まじくなっていくのも見逃せませんよ。

オススメ度
★★★★★★★★★★ ★10

記事担当:カオス