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がんくつ荘の不夜城さん (1) (まんがタイムKRコミックス)

引きこもりの漫画家・不夜城さんの日常を描いた作品「がんくつ荘の不夜城さん」のコミックス第1巻が発売されましたね!
作者の鴻巣 覚先生は以前「やさしい新説死霊術」という作品を描いていらっしゃった方なので、前作からの引き続きのファンも多いのでは?かくゆう私も鴻巣 覚先生の新作と聞いて楽しみに待っていた一人です。

がんくつ荘の不夜城さんは現在、まんがタイムきららで連載されている4コマ漫画です。まんがタイムきららといえば、けいおん!・ごちうさ・ゆるキャンなどなど、数々の人気アニメを生み出してきた萌えマンガ界のヒットメーカー…!現在の連載陣をみても、「この作品はアニメ化されそうだなぁ」と感じる良作の多い雑誌ですね。

そんなまんがタイムきららの強力連載陣の中でも、私が今イチオシしたい作品こそががんくつ荘の不夜城さんなのです!今回は記念すべき第1巻が発売されたということで、本作の魅力と見どころについて詳しくご紹介していきたいと思います!

あらすじ

不夜城よどみは、人気漫画雑誌「まんがタイムきらり」に連載を持つ4コマ漫画作家である。しかし基本的にエナジードリンクとお菓子だけを食べ、お風呂は数日に一度しか入らず、発生練習をしないと人前には出られない…というダメ人間でもあった。

そんな不夜城さんの隣の部屋に、一人暮らしの女子校生・白仙あかりが引っ越してくる。引きこもり同然で漫画家生活を続ける不夜城さんに興味をもった白仙ちゃんは、なかば無理やり部屋に上がり込んで「自称アシスタント」を担当することに。

いつしか食事の用意・掃除洗濯・生活リズムの管理など生活の全てを白仙ちゃんに委ね、ますますダメになっていく不夜城さん。一方で白仙ちゃんは、自分に依存する不夜城さんを眺めながら「餌付けは順調」とほくそ笑むのだった。

感想

女子高生×女性漫画家の半同棲百合コメディ

引用元:がんくつ荘の不夜城さん 1、鴻巣覚、芳文社、電子版、p75

がんくつ荘の不夜城さんは、引きこもりの女性漫画家・不夜城さんと、自称アシスタント・白仙ちゃんのイチャイチャが楽しめる作品です。1巻の帯には「残念4コマ漫画家の日常。」とありましたが、この作品の見どころは「日常」よりも「百合」にあるような気がします。百合マンガとして始まったわけではないのに、だんだん百合要素が強くなっていく作風は「まんがタイムきらら」作品ならではといった感じですね。

登場人物のほとんどに百合っ気があるように見えますが、なかでも白仙ちゃんの女性好きはガチです。不夜城さんが他の女性と話していると嫉妬し、不夜城さんの寝顔を見ればムラムラし、不夜城さんの昔の制服を見つければクンカクンカする……女性好きというより単に不夜城さんに惚れているだけなのかもしれませんが、とにかく白仙ちゃんから不夜城さんへのアプローチがスゴイです。

一方、不夜城さんのほうも「お嫁さんになってもらいたい」と言う程度には白仙ちゃんのことを好いているご様子。お隣さんという設定はどこへやら、いつの間にか不夜城さんの部屋の合鍵までGETしていた白仙ちゃんは、ほとんど自分の部屋に戻ることもなく半同棲生活を始めます。

だいなごんだいなごん

1巻では不夜城さんが街中の女子校生を見ながら「ウッ 尊い…」と言うシーンがあるんですが、読者からすれば君たちも大概尊いよといった感じです。

にじみでる漫画家裏事情が面白い!

引用元:がんくつ荘の不夜城さん 1、鴻巣覚、芳文社、電子版、p88

がんくつ荘の不夜城さんには、主人公が漫画家であるという特性を活かした「メタネタ」が大量に仕込まれています。「漫画業界の裏事情」をネタに織り込むテクニックは、メジャー誌で活躍するプロの漫画家さんだからこそできる技だと感じました。

個人的に「あまりに露出の高いものを描きすぎると修正をくらいます。となると、どこまでの描写が許されるのか知りたくなるよね」というセリフに感銘を受けました。なるほど…18禁の作品でもないのにギリギリのラインを攻めているマンガの作者様って、みんなこうして編集者さんたちとバトルを繰り広げてるんだな…。あらためて漫画家というお仕事の大変さを知った気がします。

ちなみに作中に「きらりマジク」という雑誌が休刊になり、不夜城さんの連載作品が「きらり本誌」に移籍するという描写があるのですが…実はコレ、がんくつ荘の不夜城さんが連載されていた「きららミラク」が休刊になり、「きらら本誌」に移籍したという現実世界の話とリンクしていたようです。
不夜城さんは休刊の話を聞いて「また無職に!!」と絶望していましたが、あのシーンもきっと作者が実際に放った心の叫びだったのでしょうね(笑)

コマとコマの間にナニがあったのか想像してみよう

引用元:がんくつ荘の不夜城さん 1、鴻巣覚、芳文社、電子版、p92

いきなりですけど私は変態なので、がんくつ荘の不夜城さんのように比較的健全なマンガを読んでいても思うところがあるんですよ。描かれていない「コマとコマの間」にナニがあったのか気になるってことなんですけどね。

例えば上に引用したコマは、白仙ちゃんが不夜城さんに催眠術をかける…というお話なんですが、このあと不夜城さんに催眠術がかかったのかどうかは明かされていません。しかしその直後の4コマでは「不夜城さんは渡した覚えがないけど、白仙ちゃんが部屋の合鍵を持っていた」というお話になるため、「催眠術をかけている間に合鍵をGETしちゃったんじゃないか」と邪推してしまうわけです。っていうか催眠術をかけている間にGETしちゃったのは本当に合鍵だけなのか!?もっとアウトなナニかもGETしちゃったんじゃないか!?と邪推するわけですよ!(暴走)

お酒を飲むと目の前の相手を襲う節のある不夜城さんが、白仙ちゃんの前で酔っ払い、次のコマでは何の脈絡もなく翌朝になっている…なんてシーンもありました。ちょっ…その夜ナニがあったの!?ねぇ!!?と作者様を問い詰めたい衝動に駆られますが、私の考えすぎかもしれないのでぐっと我慢しておきます。
しかしがんくつ荘の不夜城さんを読んでいると意図的に場面を飛ばしたっぽい描写がいくつも見つかるので、作者様も狙ってやってるんじゃないかと思うんですよねぇ…

まとめ

「がんくつ荘の不夜城さん」1巻は、全編通して非常に尊い百合マンガでした。記事が長くなりすぎるので今回はご紹介し切れませんでしたが、不夜城さん&白仙ちゃん以外のキャラクターもかなりカワイイんですよ…!合法ロリの羊ヶ丘さん、ムッチムチのめざめちゃん、そして次巻から大活躍の予感のジェーニャちゃんなどなど…今のところほぼ全キャラが百合っ気アリというのも魅力的です。

また直接的なエロ描写はないのに、一部の性癖の読者を狙い打ちにしてくるお色気シーンも多かったです。
お風呂に入らないため「濃厚なにおいの女の子」らしい不夜城さんや、髪が長いせいで夏場は湯気が出るほど蒸れている羊ヶ丘さんなど…なんというかこう、作者様とはお友達になれそうな気がします。

ちなみにがんくつ荘の不夜城さんは「きらりミラク」が休刊になった際に「きらり本誌」に移籍しているんですが、その際一緒に移籍されたのが「城下町のダンデライオン」「うらら迷路帖」の2作でした。きらりミラクの休刊と同時にほとんどの作品が打ち切りになるなかで、がんくつ荘の不夜城さんはアニメ化されたビッグタイトルたちと一緒に生き残ったわけです…!この好待遇から見ても、がんくつ荘の不夜城さんがそのうちアニメ化される可能性も決して低くはないと言えるでしょう!

二次元の世界が好きすぎて脱サラし、マンガ・アニメ専門のライターになってしまったヤバい人です。
朝から晩までマンガを読んではレビュー、アニメを見てはレビューという二次元漬けの日々を送っています。

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